試合

流れも味方につけた北九州がすみだに勝利。ホームで連勝。

FリーグDiv.1(F1)2023-2024シーズン第14節
~ボルクバレット北九州対フウガドールすみだ~

9月10日(日)、ボルクバレット北九州対フウガドールすみだの試合が北九州メディアドームで行われた。

第1ピリオド前半、北九州が得たPKを宮崎岳が外したことですみだに流れが傾くと思われた試合はしばらく拮抗した展開に。15分、宮崎岳が自らの借りを返すような鮮やかな先制点を決めると17分には田村龍太郎が追加点をあげ2-0で折り返す。

第2ピリオドは開始間もなく北九州の隙を突いた栗本博生のシュートですみだが1点を返したものの、幾度もあった決定機を決め切れないまま終盤には田村龍太郎に追加点を許してしまう。直後からパワープレイに入ったすみだだったが、宮崎岳がパワープレイ返しを決め得点差をさらに広げた。試合終了間際には星龍太が一矢報いたが、4-2で北九州の勝利となった。北九州はホームで今季初の連勝。すみだは得点差ほどの内容ではなかっただけに惜しい敗戦となった。

14節終了時点の順位は北九州11位、すみだ9位。

■得点者■

北九州 宮崎岳(×2)、田村龍太郎(×2)

すみだ 栗本博生、星龍太

 

フウガドールすみだ試合後会見

 

ーー試合総括をお願いします

北隅智宙監督
北隅「自分達の流れではない時に失点してしまったという事、明らかに自分達に流れがあった時にスコアを動かせなかったこと、それに尽きるのかなというゲームでした。決めるべきところを決められないとこういうゲームになっていくんだなということを実感した試合でした。

タフな試合になることが想定されましたし、自分達が準備してきたことが効果的にピッチで再現できないと、なかなかゲームは上手くいかないなと言うのを思い知りましたし、流れを活かせなかった。それに尽きると思います。

深い所はまた映像を見たりして振り返らないといけないですけど、流れっていうものをもっと意識してプレーしていかないと。全ての流れをコントロールできるわけではないですけども、上位に食い込んだり、こういう競ったゲームを勝ち切るというのは難しいんじゃないかというのを感じる一戦でした」

 

ーー1stピリオドに2点先取されましたが、ハーフタイムでの修正点は?

北隅「まずひとつはジャッジの不安定さに対して自分達でゲームを壊さないようにしようと。いいマインドで、いいメンタルで、平常心で、最後のフィニッシュだったりも落ち着いてプレーできるように。審判がいないと成り立たないスポーツなので。

戦略的なポイントとしては、ボルクバレットのチームのプレッシングの特徴から、長いボールを裏にシンプルに入れるのが得意な岸(将太)から、手前のサポートを上手く使える入江(悠斗)にスイッチして、相手のプレスを手前から回避していって数的優位を活かしていこうという意図でキーパーを替えました。その二点をハーフタイムで伝えました」

 

ーー次節に向けて意気込みをお願いします

北隅「次節もまた時間が空きますし、ホームで前回の対戦で負けているしながわさんなので、しっかりと分析して、今日あったゲームの流れ、しながわさんとどういう流れが起こってくるのか、そのゲームを自分達がどうしたら上手く勝ち点3に繋げられるのかというところを準備すること。

すみだはホームで強いので、ホームで強いんだったら次も自分達で自分達の価値を証明して、アウェーで戦う時も、ホームだけでなくアウェーでも勝てると言えるように、準備していきたいと思います」

 

畠山勇気選手

畠山「非常に、本当に悔しいゲームでした。監督が言った通り、自分達の流れを作っていけなかったのが敗因だと思いますし、正直やれてないという感じはピッチの中ではなかったんですが、結構自分達のチャンスはあった分、より悔しい結果になってしまったなと思います。

アウェーでずっと勝ててなくて、また負けてしまったのは本当に考えていかなきゃいけないところなんだなと思います。でも、ずっと下向いていても仕方がないので、次に切り替えて頑張っていきたいと思います」

 

ーー後半かなりチャンスも多く、互角以上のものを見せていながら決め切れなかったところが結果の差ということでしょうか?

畠山「その通りだと思います。シュートが入る入らないは、上手い下手というのもあると思いますが、やっぱり目に見えない流れみたいなものがあると思っていて。例えば相手のキーパーがのってきたりとか、そういう状況を自分達で作ってしまったと思うので、決めるところで決めず、自分達が後半も失点してしまって、そうなるとこういう結果になってしまうのかなと。難しいところだと思います。

負けてしまったことは取り返せないので、そこは切り替えて、逆に一週間あるのが良かったかもしれないので。負けたんでチームが悪かったというのはあるんですけど、出来てる所も上回れている所もあったと思いますし、成長していることは間違いないんで、成長している所にもしっかりみんなでフォーカスして、だめなところにもフォーカスして、どちらにも目を向けて、いい所悪い所あると思うので、そこは切り替えて。連敗は出来ないので切り替えてやっていきたいと思います」

 

ボルクバレット北九州試合後会見

ーー試合総括をお願いします

中嶋孝行監督

中嶋「チームとしては、勝つことと勝ち続けることの意味、前回同様覚悟を持ってピッチに向かうこと、そしてすみださんの特徴を把握して、準備したことをピッチで表現していきながら、課題であるゴールを決めてゲームの主導権を握ることをテーマに挑みました。

前半立ち上がり、PKのチャンスがあって宮崎選手が止められたシーンですが、あの後のチーム全体の対応に成長を感じました。悪いときはあの流れから失点し、崩れていくことが多かったのですが、すぐに宮崎選手が豪快なシュートを決め、その流れを止めたこと。そしてそれがゴールという主導権を握ることが出来たことに繋がっていったと思っています。

その後も、田村選手らしい豪快な追加点、宮崎選手も相手のパワープレイの崩れたところを冷静に流し込み、ゴール数での優位性という部分では心理的に優位な中で、すみださんの質の高い攻撃、シュートに、苦しめられる時間も多かったですが、リードしているからこそ試合の流れを維持することが出来たのではないかと思っています。

この試合も沢山の皆さんに会場に足を運んで頂きとても感謝しています。 SNSやFリーグTVでも皆さんの想いは届いています。 皆さんのおかげで、ホームで2連勝することが出来ました。 いつも本当ありがとうございます。これからも一緒に前進していきましょう」

安嶋健至選手

安嶋「第1クールでもしながわに勝った後、すみだに連勝したかったけど負けてしまったという背景があって、まずは今回ここで2連勝できるかどうか。自分達が前節勝って成長できているのか変わっていないのか。順位的にも近いですし、リーグの下位を抜けていくためには重要な一戦だった。まずそういうマインドを全員が持った上でこの試合に臨みました。

前回はシュート数が多かったんですけど、それでも点が取れなかった。先にリードされて追いつかなければいけなかったんですけど。今日の試合に関しては、割と我慢の展開が続いた中で、先に1点取れた事、それが大きかったなという印象です。フウガにも結構ビッグチャンスがあったなという印象の中で、逆の展開になったかもしれない試合ではあったと思うんですけど、先に1点、前半のうちにもう1点取れたのはすごく成長してるなと感じました。立て続けに2点取れたのは大きかったなと思います。我慢の続く中リード出来たのは良かったなと。

お互いすごく良かったのかと言われればそうでもないのかなという印象です。どちらかというと我慢対決のゲームだったので、そこを凌いで先に1点取ったことがすごく良かったかなと。自分達は我慢して1点取る能力があることをこの試合で見せられたのかなと思います。

セカンドピリオドは、前回のフウガと比べるということがミーティングの中で入ってたんですけど、前回2-1で負けていた所でもう1点いくぞと言う中で失点してしまって、立ち上がりを特に大事にしようと言っていた矢先で自分の背後とられて、栗本(博生)選手に決められてしまった。そこは僕がとにかく反省しないといけないなと痛感しています。あの1点で少しフウガに勢いがいったのかなという所です。とにかく立ち上がり大事にしようと言っていたところで自分のミスはちょっと反省すべき点です。

それでもパワープレイの直前に(田村)龍太郎さんが決めて、3-1に出来た1点と、パワープレイ返しの(宮崎)岳の1点。それがしながわ戦では出来なかったこと。ずっと苦しい展開のまま、あれでだいぶ楽にパワープレイは守れてたのかなと思います。我慢しきって最後勝ちを手繰り寄せた。でも難しいゲームだったと思います。

セカンドピリオドはシュートの数も増やせてなくて、ボールも持てなくなって、フウガにチャンスがあった。でも(相手が)ビッグチャンスを外していたような感じはありました。それが決まっていたら逆の展開は全然ありましたし、逆のスコアで終わっててもおかしくないゲームだったかなと思います。

ボルクはどちらのセットも、3-1のセットも4-0のセットも少しずつお互いに機能してきているのかなと言うのは思います。前回はパカットの3-1のセットが点取ってくれましたし、今日は自分達のセットが点を取る。逆のセットは失点してない。しっかり役割が機能してますし、連携力とやることが明確になってきているのかなと。

この2連勝はでかすぎますね。本当にでかいです。今季初の連勝ですし、ホームでの連勝。お客さんが本当に喜んでくれている姿が嬉しかったですね。スタッフの皆さんも頑張ってくれて、みんなで作れているなというのがここ最近感じる所です。みんな頑張っている。だから自分達は現場で結果を出すことだけを考えて、今日のようなゲームを増やしていきたいと思います」

ーー次節に向けて意気込みをお願いします

安嶋「自分達が厳しい順位にいることは変わりないので、他が負けてくれとかそういう事を思うよりは、自分達がどこの相手でも勝っていく、他力じゃなくて自分達が上に上がっていくことをチーム全体で考えるようにしています。そのマインドの所はだいぶ固まってきていますし、横浜戦から悪いゲームじゃない、いいゲームが出来るようになってきている。自信もついてきているというのもあります。

前回浦安に3-0でやられているので、絶対やり返さないといけないなと。しっかり準備をして、連勝を伸ばす。三連勝は多分F1に入ってからしていないので、そこは意識しながら目の前の試合を勝つだけですね」

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▶Text by 東 恭子
▶Photo by 東恭子
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