試合

連敗脱出も約半年ぶりの北九州市内開催はドロー

~ボルクバレット北九州 VS 立川・府中アスレティックFC~

12月12日、ボルクバレット北九州 VS 立川・府中アスレティックFC戦が北九州市立総合体育館で行われた。北九州のホームゲームが本拠地の北九州市内で行われるのは、第2節のバサジィ大分戦以来約半年ぶり。湘南ベルマーレ、ペスカドーラ町田と2戦続けて無得点で敗戦をしている北九州としては、絶対に勝利したかった試合だったが、結果は1-1のドロー。連敗は止めたものの、久しぶりの地元開催での勝利とはならなかった。

第1ピリオド、立川・府中は数度決定的な場面作るが鈴木陽太選手の見事なセーブもあり得点とはならず。先制したのはセットプレーでクシヤマ・イザケ選手のパスに清水誠也選手が合わせた北九州だった。そのまま北九州が逃げ切るかと思われたが、終盤パワープレーでも決定機に至らなかった立川・府中が残り時間が2分を切ったところでタイムアウトをとり、その直後にジョー選手が得点をあげ同点に追いつき、そのまま試合終了となった。
この結果を受け北九州の順位は9位、立川・府中は8位。

試合結果は望んだものにはならなかった北九州だが、この日の会場にはキッチンカーや、エントランスホールにはマルシェも出店。会場入り口の装飾もクリスマス仕様にされ、ハーフタイムでグリーティングを行ったボルクバレット北九州のマスコット「バレ子」もサンタクロースを意識した扮装に。

試合以外の面でも久しぶりの本拠地開催を盛り上げ、場内は北九州のファン・サポーターのほか、北九州市の市民招待事業でチケットが当選した人なども含め、500人を超える観客で活気ある雰囲気になった。

10月に世界体操北九州大会が開催された北九州市立総合体育館には前回の試合までにはなかった大型ビジョンが設置されており、画面に映し出される北九州のイメージ動画を目にしたファンやサポーターからは「かっこいい」「雰囲気よくなるね」といった声が聞かれた。

ピッチサイドで試合を観戦できるエキサイティングシートも復活し、熱心なサポーターたちが緊張感あふれる試合に対して応援にも力が入った様子だった。

長いコロナ禍でまだ座席数の制限などは解除されていないが、できる範囲内で楽しめる状況に戻ってきているのを来場者も実感できる1日になったのではないだろうか。

次節アウェイのバルドラール浦安戦を挟み、12月26日の今季最後の北九州市立総合体育館での試合は「バレット祭り」と銘打った開催が予定されている。

試合後会見


ボルクバレット北九州 馬場源徳監督

ーー今日の試合の振り返りをお願いします
馬場前半は自分たちの思い描くフットサルを出来た時間がありましたが、無駄なファールトラブルが入り、多少試合のプランを変更することになりました。その中でもファイブファールに対してマネジメントして前半を折り返せたことはポジティブでした。

ファールなどで難しい時間帯もありましたが、基本的には追加点を取るチャンスもあったと思っていますし、後半相手が1対1などで僕たちを押し込む時間帯もあったんですが、それでもある程度リスクを管理できた状態でした。簡単に失点しなかった。ただやはり追加点を奪っておかないと、パワープレーであれだけのクオリティの高い選手たちが押してくると確実に何か起こるのがフットサルなので。1点を守るというのはなかなか難しい。そこで決めたジョー選手はやはり素晴らしいですし、そこに関してはどうしようもないと言いますか、相手を褒めるべきでしょう。

相手のタイムアウトの後形が変わってパワープレーで点を取られるというのはよくあることなので、一回目の形で失点しないことが大事だと思います。一回二回守れればこっちもなれますから。

僕らの方は流れが悪くて、前半も後半も流れを変えるためにタイムアウトをとっているんですよ。戦術のためにタイムアウトをとれてない。追加点が欲しい時とか、自分たちが更に攻めるためとか、更に一歩踏み込んだチャレンジをする前にタイムアウトを取らされている。あんまりいい時間、いい状態でタイムアウトを取れずに修正のためにタイムアウトを取らされているというのが小さなところで響いてきていると思いますね」

ーー前節の町田戦について
馬場最初の方にチャンスがあったのに自分たちが決められなくて、自分たちらしくない失点もあって、後追いになると難しくなる。らしい時間の間に点をとらないと。クリスチャン、マティアスがいない今の状態で、得点力という面では全員が意識していく。意識して点が取れるほど簡単なものではないですけど。そこがカギなのかなと。

今回のまとめにもなりますが、チャンスを決める時には決めないと。その時間を逃さないということ。いい流れの時に得点を重ねること。悪い流れがくると劣勢になって失点という場面もやってくるので、流れをものにして点を取る力をつけていくのが選手一人ひとりの課題。流れをものにするのはクオリティだと思うんですよね。結局は点を取れる選手、点を止められる選手。ポイントはクオリティになりがちなんですけど、そのクオリティはみんなのハードワークで手繰り寄せるというのが今の自分たちの課題だと思います」

清水誠也選手
清水「チームとして、ここ2試合0得点ということもあり、アグレッシブにアタックして得点を取りにいこうとしていた中、その姿勢は見せられたと思います。

個人的にも得点することはできましたが、結局1得点のみで、目標を達成できたとは思っていません。チャンスメイクまではできていると思いますが、それを決めきる為の何かが必要だと思うので、僕を含め各選手が自分と向き合い日々の練習から取り組んでいく必要があると思います。

残り4節で、勝てば上の順位をまだ狙える位置なので、勝つ為に日々の練習から強度、精度共に高いトレーニングをする必要があるので、ここをみんなで乗り越えたいと思います」

田村龍太郎選手
田村「立川・府中アスレティックFCとの試合は先制しながらも追加点が奪えず、自分達で試合を苦しくしてしまいました。

先制してから2点目、3点目と奪って試合のペースを握り続けていかないといけないなと思います。個人的にはチャンスをしっかり決めきりたいと思います。

半年ぶりの北九州でのホームゲームでたくさんの応援してくださる皆さんの前でプレー出来て楽しかったです。次は勝利を届けられる様に練習からしっかりこだわりたいと思います」

今回の「たまに来たからこんな店」


ボルクバレット北九州のメインアリーナである北九州市立総合体育館。

北九州市の戸畑区、小倉北区、八幡東区にまたがる小高い丘の上の福岡県営中央公園内にあり、周囲は広大な池や緑に囲まれ、広々とした解放感が心地よい場所だ。

反面、周囲には飲食店はおろかコンビニすらなく、体育館の徒歩圏内で食事をするというのは非常に困難である。試合前はキッチンカーのグルメを楽しむとして、試合後はどうするよということで、無難に北九州市の中心市街地である小倉駅方面へ。

小倉のご当地グルメの焼うどんを求めて訪れたのは魚町銀天街にある「お好み焼きいしん」。その名の通りお好み焼きの店であるが、ここは焼うどんの美味しさにも定評のある店だ。

中でも「絆焼うどん」は、東日本大震災の際、北九州市から釜石市に復興支援のため市職員が派遣されたことがきっかけとなり、釜石市の名産品であるイカと小倉名物の焼うどんをコラボしていしんが完成させたメニュー

存在感のある大ぶりのイカが目をひく特徴的な焼うどんは、小倉焼うどんの定義であるコシのある乾麺を使用。たっぷりのキャベツ、玉ねぎと豚肉、ウスターソースで香ばしく焼き上げられ、ねぎと紅しょうがが見た目にも味にもアクセントとなる食べ応えある一品だ。よりボリュームが欲しい場合はおにぎりやご飯類、ヘルシーさを求める場合はサラダ類の追加もおすすめ。数人で行く場合は感染症対策を守った上で、お好み焼きなど数品注文してシェアするのもいいだろう。是非北九州・小倉のご当地グルメでお腹を満たして欲しい。

絆焼うどん760円、グリーンサラダ(S)250円 ※いずれも税抜
お好み焼き いしん

Text by 東 恭子
Photo by 東恭子
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