試合

互いに持ち味を出し合った2日間、粘り強く戦った長野が逆転でF1残留(記者会見)

~ボアルース長野 VS しながわシティ~

ボアルース長野


柄沢健監督、青山竜也選手

ーー試合の総括をお願いします
柄沢
「みなさん、2日間お世話になりました。ありがとうございました。初日、勝っていて負けて、今日、前半でいきなり2点取られて。もう何やってんだろうな、馬鹿野郎というのが正直なところでした。後半、山蔦(一弘)コーチと『頭からパワープレーで行こう』と言って覚悟を決めていきました。そのことはトレーニングの中でずっとやってきましたし、選手が山蔦コーチの戦術を本当に信頼してくれて、最後の最後でこの横にいる、今季引退しますけど、青山(竜也選手)が決めてくれて。さらに言うと、後半の20分、頭からパワープレーをずっとやって、交互に選手を代えなければいけない状況で、その交代選手たちもまたパワープレーをやる選手と同じように覚悟を持って前からプレスをかけて、パワープレーの選手に得点を託して、最後の最後にボアルースらしい集団で群れになって泥臭く戦うことができて、なおかつこのような2点差を逆転できたのは、選手に本当によく頑張ったなと、伝えたい気持ちでいっぱいです」

青山「お疲れ様です。2日間ありがとうございました。内容的には、柄沢監督が言ってくれた流れなんですけど、昨日の試合が終わっても今日の試合があるという難しいレギュレーションで、昨日勝ってる中で後半途中から1ー0でいいんじゃないかっていう雰囲気がチーム内に流れて守りに入ってしまって、結局セットプレー2発で逆転されて、1戦目を落としてしまいました。その反省生かして今日は終始、先制、追加点と挙げられて、点は取られてはいるんですけど、前からの守備だったり、オフェンス面でも攻めの姿勢というのをずっと崩さず戦えた、そのゲームの中の内容をコントロールできた、修正できたというところが今日の結果につながったかなと思います」

ーービハインドの状況で試合に臨むにあたって、どのようなプランだったのかを教えてください
柄沢
「開始から点を取りにいくということはチームで明確にしていました。なぜなら昨日の後半、私たちの前から行くプレスが相手の対応のところでうまくいかなかったところがちょっとありまして、結果的に点を取らなければいけないということも含めて、今日はもうとにかく前から行こうと、それと昨日の失点シーンのセットプレーのところを、山蔦コーチ中心に修正して臨みました」

ーー1戦目は裏を取られるシーンもあったが、今日はだいぶ修正できていたように見えました
柄沢
「ありがとうございます。修正していながら1失点目がセットプレーというのもあったりして、本当に修正していながら修正したところで点を取られるというのは、さらに2点3点という可能性もあったと思うんですけど、それでも前半で2点取られて吹っ切れて、もうパワープレーでやるしかないなというところが、結果論ですけど、逆に良かったのかなと思います」

ーー3点リードされた状況というのは、諦めてもおかしくないと思いますが?
柄沢
「そうですね。振り返って、私が監督代行として指揮を執らせてもらってからホームで戦った第1クール一番最後の(名古屋)オーシャンズ戦、それと(シュライカー)大阪戦ですね、勝っていながら逆転されるというところがありました。一番は最終節の名古屋(オーシャンズ)戦、同点にされてそのあといきなりのワンプレー、パワープレーでやられました。今思うと、なんでやられたのか、それはこの日があるからだ、だから僕ら何をまず修正しなければいけないのか、ラインの設定を明確にしようということで、山蔦コーチがラインに立って、ここを天辺にして守ろうということをやってきたので、その点が活きたんじゃないかと思います」

ーー残留力という言葉が出ているんですけど、昨年、一昨年は入替戦は行われず、今年は勝利して残留できたことについては?
柄沢「レギュラーシーズンは3シーズン最下位で2回は入替戦が流れて、今回こういう状況になったんですけど、だからこそやっぱり負けられない。本当は優勝チームや上位のチームが讃えられるのがスポーツだと思いますが、それでも残留のその力とか、そういうことで私たちボアルース長野がいろんな方に力を与えることができたら、それはすごくうれしいことですし、励みになることだなと思います」

ーー松葉杖をついて会場に来られるくらい満身創痍で大変だったと思うが、今日はどういう思いでピッチに立っていたんでしょうか?
青山「昨日の試合、ちょっと気合が入りすぎちゃって、ファーストプレー、ファーストシュートの場面で、元々先週の練習で左足首を痛めていたんですけど、そこを悪化させてしまってかかとがつけない状況になってしまいました。それに来週は全日本選手権という最後の大会もあるんですけど、自分的にもう今日が引退試合になるんじゃないかという覚悟で、痛み止めの注射を打って今日ここに出場させていただきました。こういう状態でも信頼して使ってくれた監督、コーチ、あと支えてくれたトレーナー、メディカルチームにも本当に感謝しています。その中で、みんなの思いを背負って、自分の思いもゴールという形で、本当に自分らしく、カラさん(柄沢監督)が掲げている泥臭くというところも体現できたゴールで、この残留を掴み取ることができて本当にフットサルをやってきて良かったなと思います」

ーー2点ビハインドで迎えたハーフタイム、キャプテンとして何かロッカールームでかけた言葉とかありますか?
青山「うちのチームは、なかなかポジティブな声を出す選手というのが少ないんですけど、本当に勝つことだけを信じてプレーを、残り20分をプレーし続けようということは伝えました。やっぱり失点に絡んだ選手だったり、ちょっと下を向いてしまっている選手とかもいたので。やっぱり最後は本当に気持ちになってくると思ったので、今のその状態で人生かけて戦えるのかというところを伝えて、その後は得点できたこともあって、試合の中でチームに一体感が生まれて、最後の相手のパワープレーも守り切れたのかなと思います」

ーー青山選手は引退されますが、ご自身で残留を決めて、来シーズンに向けてチームに残る選手に伝えたいことはありますか?
青山「そうですね、持ってたなと思います(笑)。『持ってるな』という思いと、あと勝手な思いですけど、本当に最高の思い出になったなというのはあります。10月から柄沢監督の新体制になったんですけど、その中で、昨シーズンの全日本選手権も優勝している、F2のカテゴリーでもぶっちぎりのしながわ(シティ)相手に、勝てたというのは、クラブにとってすごく大きな財産だと思います。(来シーズンも)残る選手も、この3〜4ヶ月だけで修正してここまでやれたんだから、プレシーズンから始められる来シーズンはもっといい準備ができると思うし、もっとチームとして成熟できると思う。Fリーグの中で活躍できるポテンシャルのある選手がいることはこれまでに証明できたと思うので、今までの3シーズン連続で12位という結果は変わらないんですけど、来シーズンは絶対に今よりも確実に上位に食い込んでいって、Fリーグを盛り上げて欲しいなと思います

ーーフラッシュインタビューの最後に日本のフットサルを変えていきたいと話した意図を教えてください
青山「すいません、生意気なことを言ってしまいました(笑)。私はもう50近くの年代なんですけど、何もない状態のところから私たちの年代の選手の『フットサルで飯を食っていきたい』『フットサルで生きていきたい』という思いから、関東リーグなどの地域リーグができて、Fリーグができました。今はコロナという状況もあると思いますが、今日の試合のような素晴らしいスポーツが、なんでこう日本で熱く根付いていかないのかなという思いがあります

横澤(直樹)前監督たちの頃は、ブラジルに行ったり、自分の生活を全部懸けてやってきましたが、今はなんでもあふれていて、自分の身を粉にして頑張ってフットサルを変えようとか、そういうのがどこにあるのかなと考えて。こんなに素晴らしいリーグを作ってくれた中で、やっぱりみんなでフットサルを文化として、日本のスポーツの中に作っていければという思いがある。昨年W杯もありましたが、もっとハングリーであれば絶対にもっと上に行けると思うので、何度も言って申し訳ないですが、その思いで伝えさせていただきました」


(ボアルース長野の青山選手は、五社巡りをしたときにいただいた戸隠神社のお守りをレガースに)

しながわシティ


岡山孝介監督、白方秀和選手

ーー試合の総括をお願いします
岡山
「お疲れ様です。練習から試合まで、選手たちはすべてを出し切ってくれましたし、試合に臨むプランも理解して、しっかりこなしてくれた中で結果が出なかったので、すべては自分の責任だと思っています。選手たちは本当に素晴らしかったです。月並みな感想に聞こえるかもしれないですけど、練習態度もそうだし、仲間を助けようとする気持ちもそうだし、本当にすばらしい選手たちばかりなので、勝たせてあげられなかったことが本当に申し訳ない気持ちです。以上です」

白方「…言葉が見つからないです…。僕は、人生を懸けてこのチームに来たので…、F1に行きたかったですし、昨日もだし今日も、僕がチャンスに1点でも、もう1点でも決めていればチームを救うことができたのに、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」

ーー1戦目に勝利し、2戦目の今日はどのような戦い方を考えていたのでしょうか?
岡山
「もちろんリードしていることは念頭に入れながらも、守りに入るのではなく攻める姿勢を持ってプレーしようというところは伝えました。細かいところでは昨日の試合で実際に起こったことを(映像を)編集して見せて伝えていて、それはたくさんありますが、攻めに行こうという姿勢では入りました」

ーーボラが出てきて試合の流れが変わって、そこから2点決まって、そこまでの戦い方はうまくいっていたと思いますが、いかがでしょうか?
岡山
「そうですね、相手もちょっと(ボールを)回されて疲れてきた時間帯だったので、ボラを出せばいけるなという思いがありましたし、そこまでは思い通りにいっていました」

ーー相手が後半頭からパワープレーをしてきて、そこから3失点した要因、また、最後に取り返せなかったことについてはどのように考えていますか?
岡山
「自分がもうちょっと良い指示を伝えてあげることができていたら、よかったかなと思います。ただ、長い時間パワープレーをされてタイムアウトを取るのも難しかったし、なかなかマイボールにする時間もできなかったので…。延期が続いて、その間、スカウティングはできないので、そこも想定内だったんですけど、リーグ戦では使ってないパワープレーもあったので。そこの指示も出したかったですけど、なかなかそれも難しかったですね」

ーー後半長野がパワープレーを仕掛けてきましたけど、相手の気迫などをピッチ上で感じることはありましたか?
白方
「長い時間パワープレーをやっていたんで、体力的にきつかったかと言われればそうでもなかったです。最初、(長野は)周りでボールをポゼッションしていて、僕らの体力を削りにきているのかなという感覚はあったので、僕の中ではそんなに深追いせず、ラインがちょっと低かったというのもあって回させても大丈夫だなと。ただ、セグンドのところだったり、最後のところでしっかり対応できなかったっていうのは、同じような形でやられているので、そこをメンバーで修正できなかったというのが、本当に長い時間出ていたのに情けない思いです」

ーー昨日今日とABEMAで中継があり、多くの方がご覧になって、しながわシティのフットサルの良さも含めてフットサルのおもしろさがすごく伝わったと思います
白方
「僕は、F1の何チームかを経験しましたけど、このチームに来て、こんなにいいチームはないと思いましたし、こういうチームがF1に行って、フットサル界をもっと盛り上げるんだと思っていました。だからこそみんなもこの2年間、1年間の選手もいますけど、多くの選手が2年間、必死にやってきました。練習から誰1人手を抜く選手はいなかったし、そういうチームが絶対負けるわけがないと思って、だから、神様がいるなら絶対僕らがF1昇格できると思っていたんで、本当に頭の整理がつかないというか。いいフットサルを見せられたかもしれないですけど、これは本当に結果がすべてなので、フットサルを盛り上げるっていうのを止めてしまったという思いがあります」

ーー最後立ち上がれない選手も多かったが、ボラ選手がみんなを起き上がらせて回っていました。どのような声をかけられましたか?
白方
「『全力でやった』『頑張ったから』というふうに声をかけてくれました」

2022-23シーズンはF1は12チーム、F2はヴォスクオーレ仙台が復帰、マルバ水戸FCとリガーレヴィア葛飾が新規参入して9チームとなる。
そろそろF1最下位は降格、F2優勝は昇格、F1の11位とF2の2位との入替戦に期待したい。

F2優勝の重さを大事に。

▶Text by 小西 尚美
▶Photo by 小西 尚美
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