Fリーグ2023-2024シーズン 第5節 マッチレポート 湘南ベルマーレ VS バルドラール浦安

試合

上位を狙うチーム同士の戦いは、勝点1を分け合う結果に

Fリーグ2023-2024シーズン 第5節
〜湘南ベルマーレ VS バルドラール浦安〜

Fリーグディビジョン1は、6月23日(金)・24日(土)・25日(日)の3日間で第5節を開催。湘南ベルマーレは、24日にホームの小田原アリーナに、バルドラール浦安を迎えた。

湘南は、ここまで引き分けを一つ挟んで負けなし。開幕戦から連勝で首位を走る名古屋オーシャンズを一番手で追う。長年チームを牽引してきたロドリゴの移籍で心配された得点力についても、毎試合複数得点を挙げていて、チームとして課題に向き合っている状況が伺える。アウェイチームとして乗り込んだ浦安は、2勝2敗で現在7位。ボトムハーフの位置にいるが、昨シーズンはプレーオフに進出した実力あるチーム。得点源だったガリンシャが移籍したものの、他のメンバーは大きく変わらず、下部組織から昇格する選手も順調に増えて、チームとしてはむしろこれからに期待が持てる。そのためにもこれ以上黒星は増やしたくないところ。

バルドラール浦安 集合写真

湘南ベルマーレ 内村俊太

試合は、浦安が高い位置からプレスを仕掛けて湘南の前進を阻み、強みであるピヴォの堀内迪弥へのパスを狙うなど、強度の高い守備から攻撃に転じて相手陣内へ押し込み、シュートまでつなげては攻勢を強めていく。1stピリオドの大半の時間を主導権を握ってゲームを進めた。得点を奪ったのは6分、裏を取った空涼介が湘南ゴレイロのフィウーザとの1対1を制して先制。その後もデザインされたセットプレーを含めて湘南ゴールへ攻め込むが、湘南は身体を張った守備とフィウーザの好セーブでそれ以上の得点は許さない。

湘南ベルマーレ フィウーザ

守備に回る時間が多い湘南は、ファウルも嵩んで5分強の時間を残したタイミングで5ファウルとなる。一度は第二PKを与えてしまうが、浦安はこの得点機会を逃す。その後浦安は、本石猛裕と柴山圭吾の2人のピヴォを並べるなど、湘南の守備の混乱を狙うが、逆に前にかかった重心から、長いパスを受けた堀内のシュートのこぼれを拾いに走った林田フェリペ良孝のスピードを抑えることができずに得点を許してしまう。

2ndピリオド、開始早々のチャンスをしっかりものにしたのは湘南。キックインからの流れで最後は山﨑歩夢が押し込んで逆転に成功した。

ハーフタイムでの修正の甲斐もあってか、その後は一方的な展開となることなく時間が進んでいく。しかし、この日の湘南は浦安の勢いをファウルで止める場面が多く、中盤を過ぎた時間帯に牧野謙心が2枚目のイエローカードで退場となる。湘南は2分間の数的不利な時間帯は凌ぎ切るが、4人揃った直後に浦安の石田健太郎にゴールを決められ、再び同点に。

その後、2分を切ったところで湘南がパワープレーをスタート。得点できないまま時間が進むと残り2秒となったタイミングでコーナーキックを獲得した浦安がタイムアウトを取得し、ラストワンプレーを狙って加藤竜馬をゴレイロに仕立ててフィールドプレーヤー5人を送り込む。しかし、得点に結びつけることはできないままタイムアップを迎えた。

勝点1を分け合った結果、5節が終わった時点で湘南は順位を一つ落として3位に。浦安は順位は変わらず7位をキープすることとなった。

湘南ベルマーレ 試合後会見

湘南ベルマーレ 試合後会見 伊久間洋輔 フィウーザ

ーー試合の総括
伊久間洋輔監督 ホームでたくさんの応援のなかで試合ができて、本当に感謝したいと思います。試合は、前半からあまり動きがよくなくて、相手のプレスを回避できない状態があるなかで失点しましたけど、前半のうちに追いつけたことはすごくポジティブだったと思います。後半に関しては、ハーフタイムで後半の最初が勝負のカギではないかという話もして、うまく点を取れて。ただ(萩原)真夏がね、前半にアクシデントがあって、さらに退場局面もあるという、本当に今日の試合を象徴しているのかなと思いますし、3人で守りきったあとに守り切れないという、本当に残念な試合でした。しかし、内容からしたら負けていてもおかしくない、今シーズンのなかで一番よくない内容だったと思いますし、その中で勝点1を取れたことはポジティブに捉えたい。リーグ戦は長いですし、まだ負けてないと。去年と同じような状況ですけど、次に向けて、またトレーニングしていきたいと思います。ありがとうございました。

フィウーザ選手 皆さん、こんにちは。今日、試合、厳しい。めっちゃ難しい。前半、めっちゃ難しいけど、浦安いいチーム、今日、めっちゃ強い浦安。前半1対1だったけど、後半、ベルマーレも頑張った。けど、大事、まだ負けない。今日、引き分け。ちょっと寂しいけど。今週もっと練習、頑張ります。来週、勝ちましょう。ちょっと寂しいけど。来週、頑張ります。

ーーハーフタイムの指示をもう少し具体的に教えてください。
伊久間洋輔監督 ピヴォにあまり(ボールが)入ってなかったので、4-0システムをうまく使って、サイドのスペースを使えればという話をして。そこの部分は非常にうまくはまって最初の1点目も、うまく押し込めていけたと思います。それは今週トレーニングでやったことなので、やっぱりトレーニングでやったことが出ていたと思います。そこをハーフタイムに伝えて、先ほど言った、スタートの5分だよねという話をして、後半に向かいました。

ーー退場局面を守ったあとに失点してしまうのは、気が抜けてしまうのか?
伊久間洋輔監督 難しいですね。ちゃんとフィクソ、ピヴォ、アラ、(牧野)謙心はいなくなりましたけど、4人を入れてちゃんと組めたので、この後の守備だぞという話だったんですけど。そこで相手の定位置攻撃に対しての守備、これも先々週、フウガ戦前に相当やりましたし、そこが機能できなかったというのがチームの力の足りなさ。今日の試合はよくないねという話を前半にしたんですね。良いか悪いかとその判断のなかで、だからみんなそういうところを認めようよと、よくないなかで何をするのかというところでうまく立て直したとおもったんですけど、この局面でチームがやるべきことを全員ができないと、こういうことになるんだよねということだと思います。3人で守りきったあと、よくあることなんですけど、だからその対処法というのは、考えてはいるもののなかなか難しい。タイムアウトを取ればいいのか。ただ、タイムアウトは後半の最後に使いたいということもありますし、マネジメントの部分もありますし。そういう経験が次に生きると思いますけど、どうしてかというのは、僕もちょっと研究したいかなと思います。

ーーよくないという言葉がありましたが、今日は湘南がよくなかったんですか?
伊久間洋輔監督 いや、浦安さんがすごくよかったと思います。ここまでの4節を見る限りでは、そんなにうまくいってないように見えていたんですけど、対戦してみたら、今日は非常によかった。本石選手や長坂選手などメンバーが戻って、2セットをうまく組めたという部分があると思いますけど、そこは我々もわかっていたなかでやってましたけど、やっぱり浦安さんがよかった。プラス、うちはあまりよくなかったということなのかなと思います。

ーーなかなか厳しい試合だったなと思います。公式記録を見るとシュートは湘南24本、浦安は前半30本+12本で42本打ってます。浦安の小宮山監督はフィウーザでなければ3、4点は取れていたと言っていました。フィウーザ選手の貢献は大きかったと思いますが、監督はどのように見ていますか?
伊久間洋輔監督 おっしゃる通りだと思います。だからいろいろやらなきゃいけないことがいっぱいあると思います。そのなかでも、このトップリーグというのは、個人が高い実力を出していくことによってチームの結果が変わるわけで、それは浦安さんも同じだと思いますけど、本石選手や長坂選手が戻ってきたらこんなに変わるんだということだと思いますし、そういう面でいえばうちにはフィウーザがいて、本当におっしゃる通り、あと3、4点取られてもおかしくないところをあの1点におさえてくれた。だからほかの選手も、それに甘えないようにしっかりと守備もトレーニングしなきゃいけないというのは、うちの課題であると思います。

ーー小宮山監督もフィウーザ選手の帰化に対して、偉大な日本代表の守護神が現れたと言っていました。選ばれるかどうかはわかりませんが、可能性はあると思いますので、そこについてもコメントをお願いします
伊久間洋輔監督 当然、日本で一番うまいキーパーだと思っていますので、当然選ばれるはずだと、木暮監督に電話したいなと思います。本当に「おめでとう」というか、「ありがとう」みたいな気持ちでいっぱいですし、我々の目標であるアジアチャンピオンというところで言えば、日本代表が4、5人いないとそこには行けないぞというのがあるので、内村とフィウーザと、若手選手が何人か入ってくれないかなと。日々トレーニングをして、フィウーザに次ぐ人たちを育てたいと思っています。

湘南ベルマーレ 伊久間洋輔 フィウーザ 握手する2人

フィウーザ選手 代表、本当に行きたいね。本当に行きたい。けど、今日いっぱい止めた、それは仕事、大好きなのね。ゴールは好きじゃないけど、いっぱい止める、それ大事。

日本人になりましたね、日本語、まだまだ勉強します。だけど、今は日本人です。めっちゃうれしいです。本当にありがとうございました。

湘南ベルマーレ 内村俊太選手

ーー試合を振り返って
今日はみんなちょっと動きが固かったというか、入りから含めて。それを試合中に改善できればよかったんですけど、前後半、あまり変化がないままちょっとズルズル行っちゃったのかなと思っています。そのなかでも先制点を取られて同点にして逆転して、また同点にされましたけど、負けずに終わったことは本当にポジティブなことだと思うので、ちょっと修正しながらまた次の試合に向かいたいと思ってます。

ーー前半は特に浦安が湘南のやりたいことを全部封じてきたように見えましたが?
そうですね、結構対策はしてきたなあというのは感じましたね。

ーー対策されたと感じたのはどのあたりですか?
ピヴォに、うちの武器はやっぱり(堀内)迪弥を使ってとか、前で収めてもらってというところ。それを、絶対に前に入れさせないぞというプレスの強度だったり、そういうのは結構あっちの狙い通りだったんじゃないかなと思います。

ーーそういうところをこう越えていくこと、そのあたりはまだ課題ですか?
そうですね、正直浦安は、今は順位はまだ下にいますけど、力のあるチームなので、ここまで対戦してきた相手のなかでもやっぱり一つレベルが違うと僕は思っているので、こういった上位陣との対戦になったときのそういう守備の強度だったり、ミス一本で決めてくる、あの精度だったり、そういうところは改めて、「あ、こんな感じか」というのは思いました。でも、そこを勝ってかなきゃ上位にはもちろん行けないですし、優勝というのもとうてい難しいと思うので、本当に各々がレベルアップしていくしかないと思いますね。

ーー試合を見ていても内村選手自身のレベルアップを感じますけど、自分自身では何か感じていますか?
なんとなく余裕は、自分のなかでずっと持てていて、経験はもちろん大きいと思うんですけど。元々アラの選手で、持てばドリブルみたいなところから、今フィクソで、ディフェンス中心に相手のエースを抑えてとか、カウンターだったら上がってとか、昔に比べたらプレースタイルはだいぶ変わったんですけど、なんて言うんですかね、やっぱり経験が生きてるというか。だから、余裕を持ってやれてる分、今日みたいなこういう試合をもっとコントロールしなきゃなと思います。それは迪弥も多分同じ感じで思ってると思いますけど、経験ある選手がどうやってゲームコントロールしたりとか、ボールを正確に繋ぐとか、繋ぐこと一つでも違うと思いますし。そういうところはもっと意識してやりたいなと思いましたね。

ーー内村選手自身は、経験を積んだことで余裕が出てきて、その技術が発揮できている感覚ですか?
そうですね、練習もいっぱいしましたし。やっぱりそういうところが大きいなと思ってます。各チームの主力の選手は、ある程度長いことやってるし、プレーもわかりやすい。右利きとか、ターンが得意とか、そういうデータが基本頭に全部入ってるうえで対応を変えているので。逆に、新しい選手の方がわからないことが多いから対応しづらいというか。経験プラス、その人が持ってる得意なプレーとかも頭に入ってるので、それがうまく噛み合って、うまく対応できてるのかなと思いますね。

ーーその全体が見えてるなかでのゲームコントロールで力を発揮したいというところですか?
うちでいうと(靏谷)春人とか、真夏もそうだし、最近彼らが自信を持ってドリブルしたり、変化をつけられる選手になってきてるので、そこで無理して自分がガンガン行くよりかは、勢いを持ってる若手にそういう部分はまかせて、どっちかといえば失点しないとか、そういう方に徹することを心がけてます。けど、やっぱり自分の目標としているのは勝負を決める選手、守っていても、この間の(ボルクバレット)北九州戦の最後のゴールとか、ああいう苦しい試合で点を取るというところ。今、日本にいないですけど、アルトゥール(AFCフットサルアジアカップクウェート2022で優勝した際の日本代表キャプテン)とかはそういうところを持っているので、やっぱりそういう選手を目指してますね。チャンスは少ないかもしれないですけど、そういうところは狙って意識はしてます。

ーー今日も一番後ろから一番前まで走ってましたね?
はい。そこは頑張ってます(笑)。

ーー30代になっても、そこは大丈夫ですか?
30過ぎて特別、ああなんかなんか走れなくなったなあというのは感じてないです。他に感じるとこありますけど。練習だとすぐ疲れますし。僕はどっちかというと本番に強いタイプだと思ってるので、試合になったらそういうのは関係ないというか。だからまだ全然、大丈夫ですね。

ーー経験を積んできて、選手としては今、一番いい時期のような?
だと思いますね。はい、今がいろんな意味で、自分のキャリアハイじゃないですけど、そんな感覚は去年、今年、思ってますね。

ーーそういう意味では、来年W杯もあって、代表に選ばれるかどうかはわからないものですけど、代表についての思いみたいなものは?
もちろん代表の場所というのは特別なところですし、常にそこを目指してやってます。でも、まずはやっぱりチームで結果を出すのももちろんですし、下位のチームから選ばれるとは思ってないですから、まずチームでしっかりやることをやって。監督が選ぶものなので、そこを信じて、まずはチームでやり続けるというか、自分の存在価値を示して、という感じですね。行きたいのはもちろん。W杯は出たことがないので狙ってますけどね。

ーーフィウーザ選手が日本国籍を取得したということで一緒に代表に選ばれたりする機会もあるかもしれないですが?
その資格はもうあるし、彼も絶対入りたいと思ってやってると思うので、そこで一緒にできたらすごくうれしいです。やっぱりセービングのすごさは一緒にやっていて感じるので、一緒に入れたら本当にうれしいですね。

ーー今日の試合では、浦安に前半だけでシュートを30本打たれているが、フィウーザのすごさはどう感じていますか?
一緒にやっていて、セービングのすごさを一番感じてます。それでいて得点も決められるという部分もすごい。ディフェンスしていて、後ろを預けやすいというか、そこの信頼感があるからこそ、ボールにアタックできたり、安心してカウンターの準備ができたりするので、そこはやっぱりフィウーザのすごさだと思います。スローも本当に正確だし、今日の試合も勝っている状態で進んでいれば、相手の選択肢にパワープレーもあったと思うんですけど、最近数的不利の失点も多いですけど、逆に取れるチャンスも同じぐらいこっちはあるんで。本当にいい選手ですね。僕も全部の練習を100%でできてるのかというと、そうじゃないですけど、多分フィウーザも一緒だと思います。でも、この本番でああいうパフォーマンスができるというのが能力の一つというか。世界で戦うには、大事なことなんじゃないかなと思います。

バルドラール浦安 試合後会見

バルドラール浦安 試合後会見 小宮山友祐 石田健太郎

ーー試合の総括
小宮山友祐監督 お疲れさまです。Fリーグ屈指のアウェイの雰囲気のなかで、自分たちのフットサルを貫いて、勝点3を取って帰るというところが一番の目的だったので、達成できなくて残念な部分はありますが、ただ、負けなかったということはポジティブに捉えて、次の試合に挑みたいなと思います。本当、今週先週と割と自分たちの良さを出すことができていたんですけど、なかなか勝ちにつながっていないというところが、今チームの課題なのかなと。当然ゴールを奪う奪われないスポーツをやっているので、点を取ることができたら勝てますし、取ることができなかったら、勝てなかったというところが、我々の課題なのかなというふうに感じています。

石田健太郎選手 お疲れさまです。まずは監督も言ってたんですけど、負けなかったことが本当に良かったかなと思います。優勝に向かっていくために連敗は絶対にしたくないし、前回(ペスカドーラ)町田に負けていたので、ここで連敗しなかったことが本当に大きいと思います。今週の練習で監督が言ってたんですけど、去年は6回負けがあったということで、6回負けると優勝できないので、今年はそれを5回なのか、4回なのか、もっと減らしていかないといけないし、次はホームで名古屋(オーシャンズ)に勝って、また連勝していけるようにしていきたいなと思います。

ーー前半は、湘南が機能していかなったという点でほぼ狙い通りだったと思いますが、その辺の狙いについては?
小宮山友祐監督 まだ対戦があるので、全部を言うことは非常に難しいですけど、湘南のディフェンスの弱点といいますか、そこをどう突いていくかというところで、後半も終始それを狙っていました。しかし、なかなかこう、日本代表に偉大な守護神がまた一人現れたなというようなフィウーザ選手の素晴らしい活躍がありましたので、フィウーザ選手じゃなかったら、あと3点4点取れたんじゃないかなというところです。そこまでの構築の段階に関しては、選手たちが今週トレーニングを積んできたことを存分に発揮してくれましたし、まだもう一戦あるので、全部はお話しできないんですけれども、そういったことに関してはすごく手応えを感じていました。なので、本当に前半の立ち上がりから10分以内にあと3点取ることができたらゲームは決まっていたと思うので、そこは本当にフィウーザ選手のスーパーセーブでことごとく止められてしまったなと。逆に言うとフィウーザ選手に止められてしまうようなシュートしか受けてなかったのかな。フィウーザ選手がすごいというところもありますけど、我々のシュートがまだ足りないという。ただ、同じFリーグを戦っている仲間としては彼の帰化は非常に大きなことだと思いますし、隣の石田もそうですけども、日本代表のW杯予選の対戦相手も決まりましたし、そういったことを考えたらやはりフィウーザ選手みたいなキーパー、うちにもイゴールがいますので、イゴールにも頑張ってほしいですし、フィウーザ選手にも頑張ってほしいと思いますけど、こうやってレベルの高い競争を繰り広げることが日本のフットサルの成長に繋がると思うので、我々は今日の素晴らしいフィウーザ選手のようなゴールキーパーから点をとるというところが今、大きな課題なのかなと思っています.

ーー本石選手と柴山選手を同じセットで起用したが、第二PKを狙ってのことですか?
小宮山友祐監督 もちろんそうです。5ファウルでしたし、柴山と本石を出してダブルピヴォと、石田と長坂のアイソレーションで、多分止める手段がないのかなと。逆にね、こんなこと言ったらあれですけど、柴山がディフェンスできないのが裏目に出て失点をするっていう。1-0でずっと来てたので、あのまま1-0でもよかったんですけど、個人的には前半のうちにもう1点取りたかったので。5ファウルですし、相手のディフェンスを考えたら、牧野選手はイエローカードを1枚もらっていたので、ファウルはできないですし、チャンスあるかなと。牧野選手は後半退場してしまいましたけど、そういったところでこっちのゲームマネジメント通りだったので、今、振り返ると点が取れなかったところがすべてかなと。あとで映像をちゃんと見ないと分からないですけど、今、終わった感じだとそういった印象です。

ーー総括のなかにもありましたが、監督の目から見て、フィウーザ選手の素晴らしさというのはどういったところですか?
小宮山友祐監督 やはりシュートストップは、抜群に素晴らしいと思います。低いシュートの足でのセービングと、手でのセービングも、シュートストップは素晴らしいなと思います。それと時折持ち出すドリブルで、相手コートに入って最後のトゥーキックのシュートもそうですし、本当にすべてにおいて整っている。サイズも大きいですし、シュートストップのエリアも広いですし。今日我々が入ったなと思ったシュートも左足でかき出した。足のセービングも何度もあって、本当に伸びてくる。我々もイゴールがいるので、あんまり驚かないんですけど、やっぱり今日に関しては本番であのパフォーマンスを出せるというのは素晴らしいなと思いました。私は日本代表監督ではないので、分からないんですけども、イゴールも含めフィウーザ選手も含め、黒本(ギレルメ/しながわシティ)選手も含め、キーパーは激戦になってくるのかなと思います。ただ、間違いなく日本のフットサル界にとってフィウーザ選手の帰化は、たぶん彼もすごく大きな決断だったと思いますけれども、日本を選んでくれてすごく、元日本代表の選手としてもうれしいですし、やっぱりW杯で世界を相手に対等に戦える日本代表選手が1人でも多く出てきてくれるというのがすごくうれしい。対戦相手のゴールキーパーですけれども、やはり1人のフットサルの仲間としては、応援もしたいと思います。イゴールのいいライバルが出たというところで、黒本選手も含め、今、名前を挙げなかったキーパーを含めて、全員で切磋琢磨してほしいです。フットサルはキーパーで6割ぐらいかな、決まると思っているので、点を取られなかったら負けることはないので、そういった意味では日本の守護神がまたひとり増えたというのは非常に喜ばしいことかなと思っています。

ーー前半はほぼ完璧だったと思いますけど、その辺はピッチの中でどういうふうに感じていましたか?
石田健太郎選手 ここ最近、浦安は、この試合に限らず、自分たちでゲームのリズムを作って、相手コートに押し込める時間というのがどの試合も多いので。これまではクワトロがメインだったんですけど、タケ(本石猛裕)や(柴山)圭吾が入って、より相手のゴールに近いエリアでプレーできるようになったのは、この試合に限らず、ここ最近の浦安にとってはすごくいいことかなと思います。だからこそ相手のカウンターが、やっぱり脅威になってると思います。でもそれは、自分たちが押し込んでいるからこそ、そういうカウンターが生まれるので、あとは押し込んだときにそういうカウンターが生まれないようなフィニッシュの仕方とか、ゴールを決める部分だけだと思うので、内容はよかったですけど、ゴールを決めることがやっぱり一番大事だったかなと思います。

ーーゴールは決めましたよね?
石田健太郎選手 前半のうちに。第二PKもそうですけど、何本もあったので、決定機が。そこは決めるべきかなと思います。

▶Text by 小西 尚美
▶Photo by 小西 尚美
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