Fリーグ2023-2024シーズン 第3節 マッチレポート 立川アスレティックFC VS シュライカー大阪 アリーナ立川立飛

試合

大阪が術中に陥れて2連勝、立川はホーム未勝利が継続

Fリーグ2023-2024シーズン 第2節
〜立川アスレティックFC VS シュライカー大阪〜

6月10日(土)、立川アスレティックFCはホームのアリーナ立川立飛にシュライカー大阪を迎えて第3節を戦った。

立川は、ホームで迎えた開幕戦で引き分け、2節のアウェイで今シーズン初勝利を飾っている。今節は連勝を目指してホームでの初白星を狙う。一方の大阪もホームで開幕を迎えたものの敗戦、2試合連続でホームで戦った2節目で初勝利を収めている。立川同様、今節に連勝がかかる。

主導権の奪い合いが続く序盤、大阪は、長いボールを前線に入れてセカンドボールを拾ってはシュートに持ち込む形を狙う。ゴレイロからのゴールクリアランスもほとんどが最前線に陣取るピヴォを目掛けて投げ込まれ、早いタイミングでフィニッシュまで持ち込もうとする意図を明確な形で体現した。守備から流れを引き寄せたい立川は、この術中に手を焼く展開に。マイボールの時間は長いものの、シュートまで持ち込んでも中央を固める大阪の守備を崩せず得点に結びつけられない。

先制したのは大阪。自陣への侵入を阻むプレスで立川のパスミスを誘い、奪った齋藤日向選手がそのままミドルシュートを放って得点。力のこもったシュートはゴレイロの手を弾いてゴールに飛び込んだ。その3分後にも大阪は、立川のクリアボールを拾った野村悠翔選手がゴールへの距離はあったもののそのままシュート。これが決まってリードを2点に広げた。

2ndピリオド、2点を追う立川は、セカンドセットからスタートする。その後もさまざまな選手を組み合わせたセットを投入して攻撃を仕掛けていくが、大阪は身体を張った守備とゴレイロの好セーブで得点を許さない。攻撃面は、変わらず守備からリズムと作ってカウンターを仕掛けていく。しかしそこは立川もしっかり対応。お互いにスコアレスのまま時間が進んでいく。

5分を切ったタイミングで立川はパワープレーをスタート。シュートまで持ち込むシーンは作ったが、得点までは得点はできないままタイムアップを迎えた。

2連勝を掴んだのは、アウェイに乗り込んだ大阪。立川は、ホーム初勝利を次節に見送ることとなった。

立川アスレティックFC試合後会見

立川アスレティックFC 試合後会見 比嘉 リカルド 上村 充哉

ーー試合の総括
比嘉 リカルド監督 開幕戦と同じホームゲームで、悪い試合はしてないんですけど、リラックスしてはできてなかったです。0-2になってから目が覚めることになったんですけど、メンタルのところで落ち着きがなかった。チャンスを作っても、点が取れるようなベストチョイスができなかったんですね。修正していきたいと思います。

上村 充哉選手 開幕戦も今日も無得点だったんで、無得点では絶対に勝てない。自信を持ってシュートを打つところは打つ、強気でいくところはいかないと、点も決まらないと思うので、修正してまた来週のホームゲームに臨みたいと思います。

ーー今日はゴレイロのスタメンが西選手でしたが、起用の理由と後半から檜山選手に交代した理由を教えてください
比嘉 リカルド監督 練習のパフォーマンスもいいし、頑張っているし、オーシャンカップでも半分ずつ(前後半で分けて)出しています。レベルは一緒になっているところなので、交代で出すつもりです。開幕戦は経験がある選手がいいと思ったから檜山にして、でも開幕で勝てなかったし、アウェイでプレッシャーがかかると思ったので、もう1回檜山にして、次のホームゲーム(今節)は西で行こうと思ったんですね。

ただ、1失点目と2失点目は、自分たちでボールを回しているところ、マイボールだったところで取られて失点した。そういう切り替えについては、西は経験が足りなかったんじゃないかなと思いました。そういうプレッシャーがあるなかだったので、交代したほうがいいんじゃないかなと思ったんです。

ーーシュライカー大阪は、ロングパスで押し込んでこぼれ球を拾ってシュートに持ち込むフットサルで、前半は特にそこに苦戦していたように見えました。後半は守備を修正し、攻撃に転じようとしていたようだが、その攻撃がうまくいかなかったようにも見えました。ピッチではどのように感じていましたか?
上村 充哉選手 おっしゃる通りだと思います。無得点だし、攻撃もうちはシュートを22本打って、相手は12本、でもシュートを22本打ってるけど0得点だし。そういうところは質を上げていかないといけないかなと思います。西も、立ち上がりで2失点したんですけど、失点は西だけの責任だとは思わないし、出てる5人の責任だし、もっといえば14人の責任。僕たちみたいに長く試合に出ている選手が、今日リーグが開幕した西(今季リーグ戦初出場)のことを助けてあげられれば良かったなと思います。

比嘉 リカルド監督 だから彼を選んだのは、自分です。そういうところは監督として責任取らないといけないです。ベストな時間を選べなかったというところもある。ただ頑張っていることに感謝してるし、信じているんですよ。メンタルのところを修正しながら、頑張り続けてほしいです。

上村 充哉選手 同感です。昇吾さんだったら前半の失点を必ず止められていたとは、僕は思わないので。昇吾さんでも決められていたかもしれないし、西でも止めていたかもしれないし。2人とも本当にいいキーパーだし、そこじゃなくてフィールド(プレーヤー)が、もっと点を取って助けるところをどの試合もやっていかないと、優勝はできないと思います。守ってるだけでも優勝できないし。自分たちの目標を見つめ直して、来週から頑張りたいと思います。

ーー2点ビハインドになったハーフタイムにどういった指示を出したか教えてください
比嘉 リカルド監督 相手のディフェンスの崩し方、と気持ち。さっき相手のリズムになっていたのでは? と質問があったけど、自分は全然そう思ってないですね。ロングボールをクリアしてセットプレーになったり、危ないシーンはあったんですけど。だからディフェンスについて、悪くはない。だけど相手にチャンスをあげたのは僕らです。マイボールからチャンスをあげたのは、一番悔しい。去年からホームゲームで負けてないので、チームにそういう自信があって、勘違いしていたかもしれない。普通にやったら勝てると思っていたなら、違うぞって。前半は、そういう感じだったんですね。

まず、気持ちはどんなスタンスにいる? だからまず気持ち、メンタルのところを修正しないといけない。Fリーグは名古屋(オーシャンズ)以外のチームは、同じライバルだと思う。同じ強度の練習してるし。だからミスが少ないチームが勝てるだろうと思います。2つのミスをしてしまったところをやられたんですね。

ーー後半はセカンドセットから入った狙いは?
比嘉 リカルド監督 相手に合わせているところもあるし、パフォーマンスもあります。だから自分のアイデアとして、ピヴォを交代するだけで、こういうセットもできるとか、これもできる、これもできる、というところもいろいろ考えています。

ーー今日はセットのバリエーションがたくさんありましたけど、それは相手との噛み合わせを考えてのことですか?
比嘉 リカルド監督 後半最初のセットは普通のセットですね、2回目の周りから変えたんですね、(新井)裕生をそっちのセットに入れたり。ピヴォを代えて、決定力があがるように、左利きを2人入れたりとか。練習は、難しいところもあるけど、一緒にやってるときもあるから。今日はどっちかというと、相手というより、全員がすごいよかったとは自分は思ってないんですね、だから交代して、リズムを変えないといけない、でも、代えてもうまくいかなかったというところ。しょうがないです。

ーー改めて今シーズンの目標を教えてください
比嘉 リカルド監督 僕、優勝しか思ってないです。思ってないですけど、今日の結果、このチームのスタンスでは難しいかもしれないですけど、自分の目的は優勝です。それ、僕の夢、僕の目標です。

上村 充哉選手 一緒です。

ーー個人的な目標もあったら?
上村 充哉選手 個人的…正直、いつもよりかはあんま何点とるぞ、とかは意識してないですね。本当にチームが勝つことしか考えてないです。だから自分が点取れなくても勝てばいいし、点取っても負けたら意味ないっていう。本当にチームにコミットしてる感じです。

ーー今シーズンは、完山選手のプレータイムが増えていますが、その理由と彼の良さは?
比嘉 リカルド監督 今シーズンは「もう一回ちゃんとやりたい」というところで、(シーズンの)最初から練習しているんですよ。試合に出られるのは、フィールドプレーヤーは4人だけ、それは競争しないといけない、どれだけ経験があっても。そのうえに頑張っているし、走っている。すごくやってもらっているし、この間、(皆本)晃が出られなかったときに、テツを出したらすごくうまくやってくれた。チームの力になるんじゃないかな、バリエーションに使えるんじゃないかな、増えるんじゃないかな、と思っています。

ーー完山選手が出場機会を増やしたり、酒井選手が200試合出場を達成したり、ベテラン選手の存在は?
上村 充哉選手 2人とも、ベテランの選手で、練習から意識高くやっているのは見ているので、リスペクトしてます。プレーのことは、僕がどうこう言う立場ではないので。

ーー人間的な部分で
上村 充哉選手 そうですね、困ったら助けてくれるし、キャプテンとしてもすごい頼りにしてます。晃くんも、ボラも昇吾さんも、裕生とか年上の選手はみんな頼りにしてます。

ーー43歳は、選手としてはすごく年上だと思うが、そういう選手と一緒にやるおもしろさや難しさはありますか?
上村 充哉選手 テツさんは雰囲気作りが上手いんで、年下の人もテツさんに絡みやすい雰囲気を作ってくれていると思います。だからやりづらいとかは全然ないです。

比嘉 リカルド監督 珍しいキャラですよ、優しい優しい先輩ですね。優しいと思います。

ーー酒井選手は?
上村 充哉選手 そうですね、遼太郎も。テツさんとタイプは違いますけど、雰囲気作りはうまいんで。それは晃くんも、ボラも昇吾さんも。30歳を超えている選手はみんな雰囲気作りがうまいし、チームに良い影響をもたらしてくれているなと思います。

ミックスゾーンにて
※ミックスゾーンでの取材のため、写真はありません

南雲 颯太選手

ーー試合全体を振り返って
前半で連続で失点してしまったのが、ちょっと響いてました。チーム内でどうしていこうという話はしましたけど、相手の守備を崩せず、0得点で終わってしまったのはちょっと悔しいところですね。

ーー遠目からのシュートが多かったのと、近くでは手数をかけていたがうまくいかなかったように見えましたが?
相手もゴールも人数かけて固めていたので、逆に遠目からのシュートはもっと打ってもよかったかなと思います。何か起こるかもしれないし。相手も中を固めているので、外側から攻めていければなっていうのは、今、終わって思っています。

ーー今日は相手のペースにハマってしまったように見えましたが?
やってる僕らは、割とずっとこっちのペースだったかなと思っています。連続失点だけもったいなかったですけど、ボールはずっと持てていたし。攻めてはいたんですけど、点は取れずという。

ーー難しい試合だった印象ですか?
そうですね、でもそこまでネガティブにならずに、今日のよくなかったところを修正していければ、また勝てるとは思うので、このまま継続して、やっていきたいですね。

ーー無得点の試合が多くなっていますが?
やっぱり点を取れないと、勝てないですし、そこを改善するのは、やっぱりまずシュートを打たないと、チャンスにもならないです。ゴール前、局面をいっぱい作ってシュートで終わってというところからですかね。

ーー今シーズンは、メンバーも少し変わって、セットが変わったりしていますが、現状はどう感じていますか?
少し新しい選手が入ってきましたが、大枠は変わってない、ずっと一緒にやってきたメンバーなので、僕自身は誰と出ても、自分の良さと味方の良さを活かしていけるようなプレーをできるように、やっています。セットはそこまでこだわりはなくて、誰と一緒に出ても、誰が出ても良いプレーをできるかなと思ってます。

ーー昨シーズンは、中村選手と一緒のセットで、コンビネーションも良かったと思いますが?
そうですね、充くんはすごくいいシュートを持っているので、僕はそこにパスを送るだけっていう感じだったんで。今は一緒に出てないですけど、そこまで気にしてはいないです。常に得点に絡めるように、なりたいなとは思っています。

ーー今シーズンの目標などは?
とりあえず去年の2ゴールは超えたいなと思ってます。去年はアシストも多かったですけど、今年は得点でチームを勝利に導けたらなと思ってます。

ーーそのために必要なものはなんだと考えていますか?
練習から一緒のセットのメンバーとコミュニケーションをとって、どこで欲しいとか、どこで打ちたいとか、そういう考えを共有して、試合の中で出せればなと思います。

ーーアシストより得点と、得点にこだわるようになった理由は?
やっぱりどんなものでも、どんなゴールでも、1点は1点ですし、パスしても結局入らなかったらやっぱり嫌ですし。そこは自分で積極的に、打つことも大事かなと思ってます。

ーーその成果は?
いまのところはまだあんまり出てないですけど、積極的に常にゴールは狙ってます。この先リーグ戦はまだ長いので、積極的にゴールを狙って行けたら良いなと思います。

ーーリーグは始まったところですが、楽しんでいますか?
僕も常に楽しんでプレーしてきたので、そこは大事にしていきたいですね。

ーー今シーズンは、レギュレーションが変わってまず6位以内に貼ることが目標になりますが?
そうですね、負けて良い試合なんて一つもないですし、どんどん勝てる流れを作っていって、上位リーグに入れるように。上位リーグと言わず、2位3位、優勝を狙える位置でいけるように頑張っていきたいです。

ーーチームとして、ここまでの手応えは?
すごくボールを持てて、攻められてはいると思うし、守備も安定してきていると思うので、今日のようなまず奪われてっていう失点を減らす。攻撃は練習通りやるだけだなと思っています。

ーー次節への抱負を
しながわシティは、F2から上がってきたチームですけど、やっぱり負けてはもういられないので、チーム一つになって、1週間良い準備して臨みたいです。

シュライカー大阪試合後会見

シュライカー大阪 試合後会見 永井 義文 齋藤 日向

ーー試合の振り返り
永井 義文監督 タフなゲームで、選手たちが最後までよく頑張ったなと。そういうゲームをよくものにしてくれたというのが、今日の試合としては振り返る要素が一番強いかなと、よく戦ってくれたなというゲームかなと思います。それは双方に言えることかなと思いますけど、戦術云々やなしにして、気持ちで最後、もぎ取ったっていうのが今日のゲームだったかなと振り返っています。

齋藤 日向選手 すごく苦しいゲームでした。前節もそうですけど、ロースコアなゲームになるというのは自分たちのなかで想定していたので、そこでいかに1点を失点しないかとか、決めるところで1点を決めるかとか、その勝負になってくると思っていたので、そこにみんなが執着して最後ゴール前で身体を張ることだったり、ベンチにいる選手が声をかけるであったり、ボールの近くにいる選手だけじゃなくて全員で一つのボールを守るという気持ちが出せたゲームかなと思っています。

ーー完全に相手を嵌めたゲームだったと思います。ボール保持は最小限にして、ロングボールで押し込んでこぼれ球を狙うというのは、立川対策なのか、今シーズンのシュライカー大阪の基本戦術なのかを教えてください
永井 義文監督 基本的に自分たちの攻撃のモデルとしては、保持は優先しないというもの。前進はしたいけど、保持は優先しない、ダイレクトに前進するというのを自分たちの攻撃のモデルとしているので、立川だからということではないところがベースです。ただ、立川の攻撃というのは、前節を見ても前々節を見ても、オーシャンカップを見ていても、自分たちが負けた試合もそうですけど、トランジション、移行の攻撃とセットプレーに強みがあるので、そこをいかに少なくするかというところで、自分たちが保持を優先するとそれが起こりやすくなるので、保持をするところと、ダイレクトにいくところを分けたというのが、今日の試合は色濃く出たのは、正直なところです。

あとはフィジカル的なところですね、今日の試合は朝から当日移動してきていて、フィジカル的にきつい状況のなかで、ゲームを制することから逆算すれば、自分たちのところ、相手のところ、自分たちのモデルっていうところで、自分たちが今勝つためのところから逆算するためにリーズナブルを取ったっていうのが今日のゲームです。

ーー確認ですが、関東圏で夜までに終わる試合は、当日移動当日帰りですか?
永井 義文監督 その時々によって、変わります。前泊のときもあれば、当日移動のときもあるし。私は監督なので話し合いはしますけど、我々は運営ではないので、今回に関しては当日移動だったという。今、暑いし。それでも勝ったんで。もしかしたら前泊してゆっくりしてる方が勝てないかもしれないし。何がどうかっていうのはわからないですけど、全体的を考慮したなかで今の自分たちのリーズナブルとベターなところをついたっていうのが今回のゲームですね。

ーー保持を優先しないという戦術について、選手としてはどう考えていますか? また、今日は球際の激しさが目立って、立川はそこでだいぶ苦労していたように見えましたが?
齋藤 日向選手 もちろん選手は全員が攻撃が好きだと思うし、ボールを持てるんだったら持ちたいと思うし、保持しながら前進して、ボールを奪われずにゴールを奪うというのがフットサルのおもしろいところというのがあると思うんですけど、昨年はそれで苦い思いをしてきた部分があったので、負けるより絶対にそっちの方がいい。今の自分たちにはそっちの方が合っていると思っています。もちろんせっかく奪ったボールがうまく繋がらなくて、そこに対して「また相手ボールか」ってなる瞬間も、多少なりともあるんですけど、そういうときに周りの選手だったり、監督やコーチだったりが「切り替え」「守備の意識」と声をかけてくれることで自分たちはもう一度守備からリズムを作って、今日のように奪ってカウンターでゴールを決めて勝つという。練習のときから意識はしているんですけど、ゲーム中で集中が切れたときとか、そういうところにストレスを感じたときに1人じゃなくて、チーム全員でそのマインドを誰かが忘れたら誰かが伝えるという戦いをしているので、自分たちに合っていると思います。もちろん攻撃したいですし、ずっとボールを持ってゴールを決めて、またボールを持ってゴールを決めてというのは、やりたいですけど、それはディフェンスをしっかりできるようになってから、完璧はないと思いますけど、そこの精度が高まってなおかつ攻撃のところもレベルアップしていけたらなと思っています。

ーー得点シーン、強烈なシュートで相手キーパーの手を弾いて入りましたけど、こぼれ球を拾ったらすぐに打つという意識は高くもっているんですか?
齋藤 日向選手 カウンターが起きるシーンは、相手が跳ね返したボールを自分たちが拾えなかったとか、奪われたあとに前の選手と後ろの選手が距離が空いていたりするといい形でカウンターをされてしまうので、リバウンドポジション、こぼれ球を拾うというのはチーム全体の意識ではありました。それを拾うことで、相手のゴールに近いところでまた攻撃ができるメリットもあるので、そこはボールを保持するのではなくて、目的はゴールなので、積極的にシュートを打って、結果的に入ったのは良かったです。そういう意識がチームの中にはあると思います。

ーー前半は守備からリズムを作って得点まで取れたが、後半は得点が取れなかったというところは課題ですか?
永井 義文監督 そこがやはり今、日向が言ったところ。もう1点取る力というのは、定位置攻撃で取れればなおいいですけど、(シーズン序盤の)この短い期間のなかで2人組、3人組、4人組、というところの完成度を定位置攻撃で上げていくというのはなかなか難しい。秋冬になってくると定位置攻撃というのは自然と良くなってくるんですけど、それよりもボールを持ってない2人組とか、自分たちのディフェンスの2人組は、ボールがない分作りやすいので、どちらかというと、3点目もセットプレーかカウンターでもう1点取れれば良かったというのは思ってました。

一方で前節は定位置攻撃で点を決めているとか、オーシャンカップも定位置攻撃でチャンスを作ってセットプレーで決めたりとか、彼らはポテンシャルは持っています。ただ、リーグ全体を見たときでも定位置攻撃で圧倒しているチームがいるかっていうと、今のシーズンの序盤はなかなか難しい時期ではあるんですね。そういうことを今まで経験してきたなかで、去年はキーパーを使って圧倒的にボールを保持してましたし、シュート本数も3、40本近く打ってましたけど、前半戦でそれを決め切るというのはなかなか難しい。スペースを人で埋めた状態、押し込んだ状態で決めるうのは非常に難しい。一方で今日の日向のシュートも、(野村)悠翔のシュートも、半分のコートのなかに人が少ない、スペースがたくさんある状態でフィニッシュを打っている。これは、ボールに対して力を込めることもできます。彼らのポテンシャルは変わらないんですけど、シュートの打ち方を変えることでできるものだと思うので、後半もう1点、トランジションのところで取れたらよかったですけど、そこに頭を引っ張られるよりもこういうゲームを制するところが大事だと思うので、自分自身はそれがめちゃくちゃ課題だなとは感じていません。むしろ2-0で勝ち切ったことの方が良かったし、逆に言ったらもっとピンチを減らしたかったくらいですね。

ーーまだリーグが始まって短いですが、勝利が先行している状況で手応えはありますか?
齋藤 日向選手 正直まだわからないです。ここから連勝していくかもしれないですし、ここから連敗していくかもしれないですけど、強い大阪を取り戻すって言ったのはあくまで最後終わったときに、自分たちがその目標に向かって戦えていたかどうか、結果がついてきたかどうかなので、長いリーグ戦のなかで先を見て戦うというよりも1週間の1試合、目の前の1試合にどれだけみんなが準備して、一つずつ勝ち点を積み上げていけるかなので、そういう意味ではまだ3節しか終わってないですけど、気持ちのこもったゲームはできているのかなと思います。ただ、さっきも言ったように、気持ちがこもっているからずっと勝てるとか、そういうわけではないので、もちろんここからもいい準備をしていかないといけないし、さらにレベルアップしていかないといけないと思うので、今の段階ではまだなんとも言えないですけど、みんなの目指しているものというのは、一つの方向に向かっていると思うので頑張っていきたいと思います。

▶Text by 小西 尚美
▶Photo by 小西 尚美
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