試合

プレーオフ出場へ王手!勝点で並ぶライバル対決は立川が勝利

~ペスカドーラ町田 VS 立川アスレティックFC~

1月22日(日)、Fリーグディビジョン1第20節、最後の試合はペスカドーラ町田がホームの町田市立総合体育館に、立川アスレティックFCを迎えて開催。同じ東京にホームタウンを持つチーム同士の東京ダービーであり、プレーオフ出場を目指す直接のライバルでもある。19節終了時点で勝点は同じ36、ホーム町田が得失点差で4位、立川が3位で、この試合に勝った方がプレーオフ出場に向けて優位な立場に立つ。

強度の高いアグレッシブな守備を信条にするチーム同士の戦い。守備から攻撃のリズムを作り出す。その特徴は、キックオフ直後から表れ、高い位置からプレスを仕掛け、ボールを奪えば、そのまま攻撃につなげていく。

自分たちの狙いをより早く得点に結びつけたのは立川。自陣で皆本晃選手がボールを奪うと、そのまま抜け出してゴール前まで運び、逆サイドを駆け上がった新井裕生選手へパス、新井選手はそのボールを落ち着いてゴールに流し込んで先制に成功する。リードされた町田は、ゴレイロのジオヴァンニ選手も参加して攻撃を形作り、ゴールに迫る。

1stピリオド、より多く決定機を作ったのは立川だったが、ゴレイロの活躍もあり、それ以上はスコアを動かせないままハームタイムを迎えた。

2ndピリオドも両チームともにアグレッシブな守備を実戦。自分たちの狙いを体現していく。追いつきたい町田は積極的にゴールに向かう姿勢を見せる。お互いゴール前のシーンを作る中、先に得点したのは再び立川。コーナーキックからのサインプレーで新井選手がミドルシュートを決めてリードを広げる。

町田は、セット構成を変えるなど変化を加えて得点を目指すが立川のゴレイロ、黒本ギレルメ選手の守りも固く、得点までは至らない。膠着した時間帯が続いたところで、スコアを動かしたのは三度立川。町田のゴレイロからフィールドへのパスを南雲颯太選手が奪い、そのままゴール前に持ち込んでシュートを決めた。その約2分後には、町田の攻撃を食い止めて溢れたボールを金澤空選手が拾うとそのままドリブルでゴール前まで運び、逆サイドを並走した新井選手にパス、新井選手はハットトリックとなる得点を決めた。

ここで負けるわけにはいかない町田は、パワープレーをスタートする。今シーズンでの引退を発表した金山友紀選手も加えて攻撃するが、得点できず、そのままタイムアップとなった。立川は、プレーオフ出場に向けて、一歩リードを奪う勝利を勝ち取った。

リーグ戦最終盤、最大の注目カードには、2,153人のファン・サポーターが来場。両チームのサポーターは、声は出せないながらも、太鼓と手拍子で選手を力強く後押しした。

ペスカドーラ町田 試合後会見


甲斐修侍監督
ーー試合の総括をお願いします
甲斐
今日の試合は、カップ戦で負けている立川相手に、リーグ戦でも中断明けに負けてしまっていたので、2敗している相手に3敗をするわけにはいかないと、チーム全体で強度の高い1週間を過ごして、本当に自信を持って挑んだ試合でした。選手たちは、試合の中で本当に戦ってくれていましたし、結果としては我々が望む結果には結び付かなかったですけど、立川が好調である理由がわかるような、チャンスもありながら決めきることが簡単ではなかったですし、逆に1個2個の簡単なミスを確実に得点に結びつけられたので、そこら辺がちょっと精度の違いと言いますか、今日感じた差だったので、本当にスコア通りの完敗だったと捉えています。

ただ、最初にお伝えした通り、選手たちが本当にハードワークして、今日の試合を勝ちにいくというところの姿勢だったり、戦う局面というところは、その好調の立川を苦しめるシーンをたくさん作れていたので、そこはもう全然ネガティブに捉えずに、今後の試合もそうですし、我々は選手が若いので、ああいう拮抗したゲームを勝ち切るために何が必要か、勝ち切るための精度というところを練習から突き詰めて、さらなる成長を遂げられるように、そして今日、これだけたくさんのお客様が会場に足を運んでくださった中で、勝利という形で応えることができなかったので、僕自身もそうですし、選手たちも全員、スタッフも含めて、非常に悔しい思いをしています。また次にこういう機会があったときは、結果も含めて恩返しできるように、取り組んでいきたいなと思います」

伊藤圭汰選手
伊藤「すごく重要な試合に勝てなくて、すごく悔しい気持ちでいっぱいです。(金山)友紀さんの最後のホームゲームでしたし、順位的にも本当に重要な試合でしたけど、本当に完敗です。でもまだ終わってないので、残り2試合勝てるように、またがんばりたいと思います」

ーー前半特に、左サイドの裏のところを狙われた形だったと思うんですけど、ハーフタイムなどに修正はされましたか?
甲斐「あそこをやられていることが、狙われているという捉え方はそんなにしていなくて、トランジションから発生した数的優位だったので、あの局面だけを切り取ってというよりは、相手の特徴も我々がやるべき対処法も話はしていたので、そこをより正確に対応するという話で認識、共有はしました。ただ、そういう局面が立川にとっては、我々の強度の高いプレスをかいくぐる上での戦略を持っているなということは途中でわかったので、プレスの強度だったり、今言われたような使われるサイドの選手のしぼり方だったり、そこらへんの修正はしました」

ーーシーズン最終盤ですが、代表合宿(U-23)が招集されて遠征があります。まだ誰が呼ばれるかはわかりませんが、町田からも招集される可能性がありますので、最終盤の戦いについての考え方を教えてください
甲斐「そこは木暮監督とも繰り返し話はさせてもらっていまして、もちろんリーグの大事な勝点を争う時期ではありますけど、選手をやっている以上、代表を目指すというのは大前提にあって選手たちは活動しているので、そこはもう選んでいただければ、人数を問わず、応じます。選手たちには貴重な経験にもなりますし、残った選手たちが逆に奮い立つきっかけにもなるので、選んでいただければ全面的に協力したいというお話はしています」

ーー後半にセット構成を少し変えていた、その狙いを教えてください
甲斐「必ずしも同じ4人をセットでということには固執はしてないので、特に得点が入りづらい時間帯もありましたし、山中とヴィニシウスを同時に出したり、その他の選手で流れを変えるという目的で、いくつかの組み合わせを変えてはみたんですけど、なかなか攻めても攻めても最後の得点のところが。立川の修正も早かったですし、撤退も早かったり、自分たちが優位な判断というのを、最後の最後で我々の方もやりきる機会がなかなか。最後詰めのところがですね、フィニッシュで決めきることができなかったので、そういう流れというか、いくつかのパターンでチャレンジするしかないなという感覚でいました」

ーー雲切選手を要所要所で起用していたが、彼に期待することは?
甲斐「雲切(啓太)選手は、攻撃もそうですし、ディフェンスもそうですし、全体的に非常にバランスが取れている選手です。ディフェンスでも対人のところもそうですけど、自分以外のところのカバーリングの意識も高くて、攻撃は派手さはないんですけど、本当にサポートの意識も高くて、ドリブルがないように見えて前を意識して、シュートの意識も高いです。どの局面で誰とセットであっても不安なく、貢献してくれる貴重な選手なので、そこは本当にセットにこだわらず、いつでも使える選手という認識ではいます」

ーー金山選手が今シーズンでの引退を表明されたので、そこへの思いを聞かせてください
甲斐
出会ったのは、もっと前なんですけど、2001年頃からカスカヴェウに来てくれて、本当にとんでもない選手がいるなというところから、対戦するたびにそういう違いを見せてくれていたんですけど、カスカヴェウを選んでくれて、そのカスカヴェウを象徴する選手になりながら、Fリーグも含めてですね、今日まで、まだ続きますけど、チームを助けるという意味では、誰よりも、どの局面でも、どんな環境でも相手でも、ずっと貢献をし続けてくれた偉大な選手だなと思っています。

金山友紀は、年齢も45になりましたけど、僕は今シーズン、キャリアハイを積んで欲しいという話をしていました。それくらいの気持ちでやって欲しかったし、本人も身体が潰れても、ただ試合に出られるコンディションじゃなくて、出て活躍できるコンディションを目指してやってくれていて。正直ここ2、3年で見たことがないくらいのコンディションまで上がってくれたんですけど、ギリギリ上がり切ったときにケガっていうことを2〜3回繰り返してしまったっていうのが残念でした。強度と年齢というところは、なかなか簡単じゃなかったんですけど、でも今日見ていただいてわかるように、ああやって数分、数十秒の姿だけでも違いを見せられる貴重な選手だったし、代表の監督も、さまざまな監督が担当されましたけど、どの監督からも呼ばれて、本当に貴重な選手だったなと思います。そういう貴重な選手を、うちの選手たちはそばで見て、フットサルという競技の中で今日まで一緒に過ごせたのは、本当に大きな財産だと思いますし、その思いを必ず今の若い選手たちが引き継いで、これから第2の金山友紀になってくれる、本当にそういうきっかけを与えてくれる貴重な選手だと思います」

立川アスレティックFC 試合後会見


比嘉リカルド監督
ーー試合の総括をお願いします
比嘉
プレーオフに向けて勝点3を取れたのは、大きいです。すごくいい守りができました。リードした後に、相手のプレスから名古屋戦のようにボールを取られたり、リズムが悪い時間もあったので、そういうところは直さないといけないんですけど、でもこれくらいのレベルの試合は、いい時もあれば悪い時もあります。相手がいい時間帯は、しっかり守りきって、パワープレーもしっかり守りきって、勝点3が取れて良かったです。まだ(プレーオフ出場は)決まってないので、金曜日のホームゲームに向けて、もう時間もないし、しっかり勝点3を取れるようにいい準備をしていきたいです」

上村充哉選手
上村「特に僕たちの方のセットは、内容がよくなかったんですけど、無失点で終わって、点を取って勝ったのがすべてかなと思います。勝てば何をしてもいいというわけじゃないとは思うんですけど、僕たちがいる世界は、勝ってなんぼの世界だし、そこを今、突き詰められているのは、すごくいいことだと思います。

それから試合とは関係ないんですけど、金山友紀選手がラストホームゲームだったので、お疲れ様でしたと伝えたいです。あと、そうやって先達の方たちが、今までFリーグを引っ張ってきてくれたので、僕たちが衰退させないように、よりいいものにできるようにしていきたいと思います」

ーー先制点もそうですが、相手の左サイド、立川の右サイドをうまく使って、逆サイドで決めるという形でしたが、あれは想定してやっていたのですか?
比嘉「相手のキャラをしっかり分析すると、いい選手は多くいますが、右から左足で持ち込むバナナ(ヴィニシウス選手)とか、山中(翔斗)選手がいい攻撃を作っているときが多いんですね。だから強い足をまず切って、シュートするなら右足で打たせる、しっかりフォアのボールが入らないように、周りをカバーして、直接打った場合は、黒本(ギレルメ)が、そのボールに対して、すごくいい対応してくれて、チームとしていいディフェンスができたと思います。すごくいい選手は、1対1のディフェンスをやろうとしても、やりきれないときが多いです。だからボール1個、守るボールも1個、チームで守るしかないと思っています。抜けられたらカバーできるように作って、やりきったと思います」

ーー次節は長野戦ですが、残留に向けて目の色を変えて戦ってくると思います。立川としても負けられない戦いとなりますので、シーズン最終盤、どういう戦い方をしたいか教えてください
上村「うちはプレーオフがかかってるし、長野は残留がかかってる。長野のことを下に見てるつもりはまったくないし、僕たちは勝ってプレーオフにつなげるだけなので、相手が1位の名古屋だからとか、最下位の長野だから変えることはまったくないですね。自分たちのやることをやって、勝ってプレーオフに行くだけです」

ーー監督は、次の長野戦に向けてはいかがですか?
比嘉
「名古屋戦のあとにも言ったんですけど、人間は勝利のあと、勘違いすることが多いんですよ。マネージメントも監督の仕事、今日喜ぶのはしょうがないけど、しっかり現実に戻して、火曜日から厳しい練習をして、作戦を決めて選手に伝えて、試合に勝てるようにやっていきたいです」

ーー先ほど、勝ったあと勘違いしてしまうという話があったが、どのチームも名古屋に対して必死になって、そこで勝つと次の試合で負けてしまうことが多いが、今日の試合は上村選手が自分たちのセットはあまりよくなかったという話もあった中で、こういった点差で勝てた要因は、なんだと考えますか?
比嘉
「監督は、悪いところばかりじゃなく、いいところも言わないといけないです。勘違いしてはだめだけど、名古屋に勝ったのも僕たちの現実です。いいフットサルをしてるから、それを忘れちゃだめ。ただ名古屋に勝って、町田とかに負けたら、名古屋に勝った意味がない。毎試合、自分たちの意識、現実に戻って、しっかりと練習を頑張らないといけない。試合に勝つために必要なのは、毎日のがんばりを重ねた準備です。そういうところをしっかり教えて。僕、49歳、いろんな勝ち方、負け方をしてきたから、強く言いますが、このチームはまず、いい返事をしてくれます。選手たちは、すごく吸収してます」

上村「満足しない、ということに尽きるのかなと思います。現状は、名古屋に1回勝つと褒められますけど、それもまた良くないと思う。でも実際そういう現状だし、これまで死ぬほど名古屋に負けてきたんで、名古屋より強いとは一切思ってない。名古屋と対等に戦って、勝つのが当たり前じゃなくても、しっかり勝ち切れるチームになっていくためには、まだやらなきゃいけないことはいっぱいあると思います。いつも監督が、その満足度を低く設定しないということをしてくれているので、いいかなと思います」

ーー今日の試合はディフェンスがハマって先制点も狙い通りだと思いますが、選手たちにはどういう話をしていましたか?
比嘉
「いつも通りです。僕たちのディフェンスをしっかり、自信を持って、あんまり細かい作戦は言えないんですけど、いつも通りのディフェンス、相手がミスをするような高いプレッシャーで。攻撃的なチームは、試合でリズムを作れなかったら自信を崩すと思うので、ディフェンスからスタートするんです。僕はどっちかっていうと、攻撃はディフェンスから始まると思っています。高い位置でボールを取れるとすぐに点が取れる。だからいつもディフェンス、それを実践するのは選手たちですね。言うのは簡単だと思うんですよ、走ってやるのは選手たち。よくやってもらってます」

ーー試合中の声がけが次のプレーに集中するような言葉が多いが、意識していることは?
上村
「僕も熱くなっちゃうところはあるんですけど、試合をしてたらいろんなトラブルがあるんで、思ったようなジャッジじゃないとか、相手に対しても。そこはやっぱり切り替えてやるしかない。審判と戦っているわけでもないし、勝つのが目的なので、冷静なときは、しっかり声をかけられるようにはしています」

ーー代表でも一緒に戦った金山選手へコメントをお願いします
比嘉
残念ですね、本当に残念。(金山)友紀とは、代表で5年一緒に戦ったんですよ。代表に入る選手は、技術の精度も高く、プライドも高い。友紀の1番のイメージは、(試合に)出ても出てなくてもチームのために前向き、練習でも走ってくれる。試合に出なかったら声をかけてあげる。いつでもチームのためにやれるような、本物のチームメイトだと、ずっと感じています。でも、いつまでもはないですよね、どこかのタイミングで引退しないといけない。時代も変わるし。本当にお疲れ様でした。本当にフットサルのためによくやってくれたです。これからは指導者、自分の隣に座って、いっぱい戦いができるように、期待してます」

ーー今日は、完山徹一選手が登録されてましたけど、ファースト、セカンドセットに入っていない選手として、起用のイメージはどういったところですか?
比嘉
「僕は、長い間、フットサルをやっている選手たちを、すごくリスペクトしています。特に完山選手、僕がアスレに入る前からずっとやってきた。僕が入ったとき、(皆本)晃と徹に言ったんです、ここはお前たちのホームだし、すごくリスペクトしているけど、自分が監督になって、選手を起用するときはチームとしてしか考えられない。個人については、考えられない。でも、去年優勝したとき、すごく力になったんです。ただ、今シーズンは、完山選手、長い間練習ができなかった。すぐに復活するのは、難しいけど、モチベーションは高いので、ここから期待しています。それと、ベテランだから試合の流れが相手にいったときに修正してくれる。今日は最初からリズムに乗ってできたので、機会はなかったですけど。ボラ選手もそうです。ボラは攻撃の選手で、僕らはアグレッシブな強度の高いディフェンスをやっていて、それはできないところがあるけど、負けていたら攻撃面でプラスになる。今日は、自分たちのリズムを続けられるように、そういうプランニング。2人のベテラン選手は、そういうプランです」

▶Text by 小西 尚美
▶Photo by 小西 尚美
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