Fリーグ2023-2024シーズン 第7節 湘南ベルマーレ VS 立川アスレティックFC マッチレポート

試合

強い気持ちで臨んだ立川が3得点で勝利、湘南はリーグ戦初黒星

Fリーグ2023-2024シーズン 第7節
〜湘南ベルマーレ VS 立川アスレティックFC〜

Fリーグディビジョン1は、7月7日(金)8日(土)9日(日)の日程で第7節を開催。湘南ベルマーレは、ホーム小田原アリーナに立川アスレティックFCを迎えた。

湘南ベルマーレ 試合前集合写真

立川アスレティックFC 試合前集合写真

湘南はここまで負けなしで戦い、3位につけている。ホームで迎えた今節も継続したい思いは強い。しかもこの試合は、前節のシュライカー大阪戦で伊久間洋輔監督がレッドカードを受けて退場したため、藤田安澄コーチが監督代行として指揮を執る。女性指揮官は、Fリーグ初であることから、その采配にも注目が集まった。対する立川は、6節終了時点で7位。同じ勝点で3チームが並ぶなか、得失点差が順位に影響した。特に直近2試合の連敗は、得点が取れなかったことも敗因の一つに数えられるだけに、ゴールにこだわって勝利を収めたい。

湘南ベルマーレ 監督代行 藤田安澄

キックオフ直後から勢いを見せたのは、アウェイチームの立川。複数失点での2連敗を取り戻すべく、高い位置からディフェンスを仕掛け、奪ったらすぐに攻撃へつなげて、勝利への執念を見せた。湘南も高い位置からプレスを仕掛けるが、立川が掴んだリズムを取り戻すまでにはいけない。その流れの通りに先制したのは立川。コーナーキックからのパスを受けて酒井遼太郎がゴール正面から放ったミドルシュートをゴールマウスの間近で南雲颯太が触って得点した。

湘南ベルマーレ VS 立川アスレティックFC 試合中写真

湘南ベルマーレ フィウーザ 立川アスレティックFC

その後も立川はゴール前のシーンを数多く作るが、湘南の守備は固く、最後はゴレイロのフィウーザが立ちはだかった。

湘南ベルマーレ 林田 フェリペ 良孝

湘南ベルマーレ 林田 フェリペ 良孝 牧野 謙心

時間の経過とともに湘南もリズムを掴むと、14分にコーナーキックを獲得。ディフェンスの裏をかいた林田フェリペ良孝が決めて同点とし、ハーフタイムを迎えた。

2ndピリオドは1stピリオド以上に拮抗した展開。シュート数が多いのは立川だが、湘南もフィウーザを中心に粘り強く守って得点は許さない。流れの中で得点が決まらないとき、ものをいうのはやはりセットプレー。立川は、シュートまで持ち込んで獲得したコーナーキックを逆サイドから酒井が決めて、リードを奪った。

湘南ベルマーレ VS 立川アスレティックFC

湘南ベルマーレ VS 立川アスレティックFC

湘南ベルマーレ VS 立川アスレティックFC

湘南ベルマーレ VS 立川アスレティックFC

ここで湘南は、タイムアウトを取得し、パワープレーをスタートする。しかし、立川の守りは固く、得点までは結びつけられない。タイムアップを目前にした最終盤には、立川の上村充哉がパワープレー返しで得点、リードを広げる。その後も湘南は、パワープレーを継続するが、得点できないままタイムアップを迎えた。

湘南ベルマーレ VS 立川アスレティックFC

湘南ベルマーレ VS 立川アスレティックFC

湘南ベルマーレ VS 立川アスレティックFC

湘南は、リーグ戦初の黒星を喫し、順位を一つ下げ、次節はアウェイでバサジィ大分に挑む。連敗を止めた立川は、順位を6位に上げて、次節はホームで首位の名古屋オーシャンズを迎える。

湘南ベルマーレ試合後会見

湘南ベルマーレ VS 立川アスレティックFC 試合後会見 藤田安澄 フィウーザ

藤田安澄コーチ

ーー試合の総括をお願いします
いつも以上に動きがちょっと重かったのと、いつもの勢いが出せなかったところが全体的にありました。

ーー動きが重かったというのは、どういったところが要因だと考えていますか?
コンディショニングの部分と、もしかしたらいつもと違う変化だったり、アクシデントがあったなかで、いつもと違う形で入ってしまったのかなというのはあります。

週の間に選手がケガをしたりということがあったので、今日の試合に平常心を保って臨むというところが、みんなは意識してやってくれていたんですけど、もしかしたらそういうところが難しかったのかもしれないです。

ーーその辺の影響が出たということですか?
みんなはそれは意識してないと思いますし、しっかり気持ちを整えて臨んでるはずなんですけど。やっぱりどこかでそういう影響があったのかもしれないというのは、感じています。

ーー勢いが出せなかったというのもそういった理由からですか?
一つのディフェンスの寄せとかで勢いが足りなかったなとは感じているんですけど、そこでいけなかった理由は、この後、どういう状況だったかというのをしっかり検証して、フィードバックしないといけないなと思っています。

ーー試合の内容とは離れますが、代行という形ですけどトップリーグのチームで指揮を執るというのは、どういう経験でしたか?
基本的には、望んでいたわけではないですけど、こういう立場にいる以上いずれはそういうことがあるというのは、もちろん覚悟はしていました。なので本当にいい経験をさせていただいたなと思ってます。

ーー就任コメントに、女性指導者の道標になれるよう頑張ると言葉があったが、この経験はその一つだと考えますか?
そう思います。

ーー女性が男子のチームの指揮を執るということに難しさなどはありますか? また、選手の意識については、どう感じますか?
就任前は女性指導者ということで、いろんなプレッシャーを感じてはいたんですけど、いざ始まってみたら、そこについては個人的には、あまり感じてはいないです。

選手については、わからないですけど、私は女性だからとか男性だからというのはあまり意識はしてないというのと、もしかしたら選手もそこまで意識してないような感じではあると思います。

ーーアリーナへ名前を呼ばれて入場して、拍手もありましたが、どのような感情でしたか?
緊張しかなかったですね(笑)。

会場のアナウンスで1200人以上のお客さんに入っていただいたとわかりましたし、その声援に応えたいという気持ちで40分を過ごしましたけど、結果が伴わなかったのが少し残念です。

ーー女性指導者が今後活躍していく上でとても大事な1日になったと思います。これから藤田さんの背中を追っていく女性指導者へ向けてメッセージはありますか?
まずは、絶対数が少ないので、とにかく女性指導者が増えてほしいと思っています。

私はたまたま縁があって男子の世界に入ってますけど、男子も女子も世界としては同じなので、どんどん男子の世界に入っていくのもすごく大事なことだなっていうのは、今やっていて感じていることなので、そういう人が増えたらいいなと思っています。

ーー女性指導者が男子の世界に入るのに、何か大事なことはありますか?
最初はやっぱり女性ということをすごく意識していましたが、いざ入ってみると女性も男性も関係ないなと思っています。今回は、私の力が足りなくて、結果が伴わなかったですけど、(指導は)あくまでも人対人なので、そこが男性なのか、女性なのかというのは関係ないと思います。活躍したいという気持ちがあるのであれば、そのフィールドは女子だけじゃなくて、男性の場所にもあるんですよということを知ってもらいたいです。

ーー自分のやる気次第で、どこにでも行けるはずだということですか?
そうですね、自分の力を試したいのであれば、そこに女性という意識はいらないのかなと思います。私も最初は女性のフィールドだけしか頭になかったですけど、男性チームに声をかけてもらったときに、そういう手もあったんだなと気付かされました。私がここにいることで、そういう人が増えたらいいなと思っています。

フィウーザ選手

ーー試合の総括をお願いします
みなさん、こんにちは。今日は、アズさん、ありがとうございます。今日の試合は、難しいね。前半と後半、立川のオフェンス、めっちゃ強い。だけど、ベルマーレも強い。立川はコーナーキックから2点、決めた。それ、難しいね。ディフェンスちょっと弱い。そこは難しい。けど、今日の試合は終わりました。練習、がんばります。来週、勝ちましょう。

ーー国籍が日本になって初めてのゲームでしたが、何か特別な思いはありましたか?
今、日本人になりました。めっちゃうれしいです。けど、今日負けた、それちょっと寂しいね。けど、今、めっちゃうれしい。家族、奥さんと子どもが2人、いますね、3人は日本人。今は自分も日本人です。

ーー日本代表への思いはありますか?
代表は、本当に行きたい。めっちゃ頑張ったね、俺。本当に行きたい。ベルマーレでも頑張ります。小暮さん、よろしくお願いします。ブラジルやスペイン、強い相手と試合がしたい、きっと楽しいと思います。

ーー日本語の勉強は大変ですか?
大変です。だけどまだまだ日本語、勉強します。けど、ここ(記者会見)、ちょっと緊張ね。毎日全然大丈夫なんだけど、ここは難しいね(笑)。

ミックスゾーンにて
※ミックスゾーンでの取材のため、写真はありません

高橋広大選手

ーー試合の総括をお願いします
どっちに転んでもおかしくない試合内容だったと思います。1-1の状態が後半の途中まで続いて、感覚的に立川の選手が、後半の途中ぐらいからだいぶ疲れてきてるなと思っていて、そこでうちもチャンスはあったし、うちは全然疲れてなかったんで、もっと強度を上げて追加点を取れていれば、また違う展開になってたかなと思いました。

ーーそこで強度があげられなかった理由は?
今日は(内村)俊太くんも出てなかったですし、自分もそんな長い時間はプレーしてなかったんですけど、試合に出た選手が、出てる選手がピッチの中でスイッチを入れることができてなかった印象です。

ーースイッチを入れる選手というのは、どういった選手ですか?
出てなかった、内村俊太とか。やっぱりプレーでも見せられるし、味方をあおることもできる。別のセットだと(靏谷)春人はドリブルでチームにリズムを持たせられるし。あと今日は(林田)フェリペ(良孝)のプレスが効いていたんですけど、そこの後ろがあんまり続けなくて、カウンターに持っていけなかった印象ですね。

ーーそこで続けなかった理由はどう考えていますか?
立川の選手のセカンドボールの反応も良かったと思います。なので、うちが全部悪かったわけじゃないと思いますけど、そこで予測の部分とか、走り勝てる力がなかったですね、今日は。

ーー若い選手が多く試合に出るようになったこともスイッチが入らない要因ですか?
いや、そういうことではないですね、若い選手が出ているのって練習から、試合から、結果を出しているから、出てますし。その分ポイントで出た選手とか、自分もそうですし、今日ポイントで出ていたので、その短い間で、仕事ができなかった試合でしたね。

ーー立川は2連敗のあとの試合だったせいか、最初から飛ばしていた印象ですが?
チーム的には、受けちゃってましたね。入りも良くなかったですし。

ーー立川がよかったという印象ですか?
よかったですね。めちゃめちゃ怖さがあるわけじゃなかったんですけど、さっき言ったようにセカンドボールの反応も早かったですし、球際もすごい気持ちが強くて、そこで負けてましたね、湘南は。

ーー今シーズン初めての敗戦ということで、どういうふうに受け止めていますか?
そうですね、6戦負けなしできて、ここから上を目指して行く、行きたかったんですけど、まだそこまでには及んでないチームだったなと再確認できた試合だったと思います。いいところも悪いところも見えました。次は、(バサジィ)大分ですけど、連敗しないで次に勝ちきることがベストだと思います。その力はあると思うし、いかに切り替えてやっていけるかだと思います。

ーー大分はもともと力があるチームで、最近はさらに調子を上げている印象ですが?
今シーズンは、ここまでの6試合で、今日みたいな試合を引き分けに持っていったり、接戦で逆転して勝ってきてるんで。今日、見えたのは、立ち上がりの悪さとか、セカンドボールの予測とか、速さとか、スイッチ入れるところを入れられなかったというところで、それは個人的に見えてるし、チームでももう話しているので、そこを改善すれば。大分は、オーシャンカップでも5-0で勝ってますし、全試合見ているので、全然油断はしてないですけど、勝つ気でいます。

立川アスレティックFC試合後会見

湘南ベルマーレ VS 立川アスレティックFC 試合後会見 比嘉リカルド

比嘉リカルド監督

ーー試合の総括をお願いします
2連敗のあとに強い湘南のアウェイだし、メンタル的に乗り越えないといけないということで準備をしてきて、その結果がついてきたと思います。選手たちは悪い流れのなか、強いチームにぶつかって、よく勝点を取ってくれた、次に続く大事な結果になりました。

ーー今日は新井選手がいなかったことでセカンドセットがいつもと違う形でしたけど、狙いを教えてください
(新井)裕生選手が出れなくて残念でしたけど、3-1の形を作れなかったので。ただ、ピヴォがいない形も練習してるし、いつも慣れている攻撃はできなかったんですけど、チームの土台はディフェンスです。強いディフェンスで戦えたので、湘南はたくさん点を取るチームですけど、組織的なディフェンスができて、うまく抑えることができたと思います。ディフェンスがうまくいくと、うまく攻撃につながるので、それが一番良かったですね。

ーー酒井選手が2得点でしたが?
1点目は南雲(颯太)選手になると思うんですけど、あのプレーは打つことがすごい大きかったですね。セットプレーで2点取ること。流れ的に何回もカウンターとか、攻撃の形も作ったけど、フィウーザにたくさん止められたから、セットプレーで点が取れたのは大きかったです。

ーー2連敗のあとの試合ということで、どういったことを練習で強調してきたのか、教えてください
去年のリーグ戦とか、オーシャンカップとか、悪い結果ではないんですね。ただ、悪い波はある。そういうところを抜ける力があるのかというところをずっと言っているんですね。勝ったときに自信を持つのは簡単、悪いときに自信を持ってやる、絶対に勝つという、そういう返事を待っていたんですね。そういうチャレンジを選手たちに言いました。全員の力を合わせて、それが結果に繋がったと思います。

ーー今日は、サポーターの存在も心強かったのでは?
湘南戦は、サポーターが熱いですよね、毎週毎週人数多く、声出したりとか、熱い応援をしている。僕らのサポーターもたくさん来ていただいて、一緒に戦った。強く感じた、よかったです。

ーー完山選手が今日は長い時間出場していましたが、今シーズンのここまではどう評価していますか?
去年は練習を続けるコンディション調整ができず、残念でした。まず自分はテツ、完山選手についてはリスペクトしてますね。去年できなかったから、今シーズンはもうちょっとやらしてほしいという。試合は簡単に出られるわけじゃないから、本当に頑張らなきゃいけないね。1年出てないところをこの年齢で、もう1回戻るのは簡単じゃない。それが最近も、頑張ってるんですよね、でも、他に出ている選手が評価を落とさなければ、僕は簡単には出さないです。だから今日はチャンスでした。正直、運動量はもうちょっと増えないといけない。でも、今日のゲームコントロールについては、(皆本)晃とテツが同じセットについては、リズムのコントロールが、すごくよかったです。

ーー敗戦した直近2試合は、点が取れなくて苦しんだが、今日もシュートを打っても点が取れないという時間が長かったと思います。その課題についてはどのように対応しましたか?
勝ちたかったらもっと点を取らないと、だめですね。たくさん走っていいデフェンスをしても、点を取らなかったら、勝てない。(ペスカドーラ)町田戦もそうだったんですよ。(バサジィ)大分戦は前半崩されてしまったから、バラバラになって、ハイスコアになってしまったんですけど。でも、町田戦は0-3から、後半の最初の5分で3-3になっても、おかしくない試合でした。そういうところは練習もあるんですけど、メンタルもあるんですよね。メンタルもあるから、自信を持ってゴール前でベストチョイスができるように。

フィウーザ選手についても、いつも言ってるんですよ。体がでかいから、ほかのキーパーよりここが狙いにくいんですよ(顔の横、肩上をさして)。ただ、下は1対1のときに足を出さないとか、1番の狙い目はまた抜きとか。なんでかというと、いつもコンパクトなポジションで、開くようにとってるから、そこをタイミングをずらしたり。それも練習ですね。あとはメンタルのところ、今日の勝利を次も続けられるように。次は名古屋(オーシャンズ)なんですけど、もっと点を取れるように。僕たちの準備、いい練習ができるように、それも期待しています。

ーー湘南はリーグ第7節で初めての敗戦でしたが、今シーズンの湘南については、どのような印象を持っていますか?
いつもいやな相手ですよ。本当に強くて、技術も持ってるんですよね。ディフェンスも1対1だし、すごいいやな相手です。パワーだけじゃない、技術、決定力も高い、それも一人の選手だけじゃない、みんな点は取ってるから。特に(堀内)迪弥は、一緒に大阪でやっていて、どれだけできるかわかっている。点取り屋、ストライカー、でも、周りも点を取ってるから、本当にいやな相手です。メンタルも強いし。だから大きいですよ、今日の勝ちは。すごいうれしいです。

一番、いやなのは迪弥です。一番点を取っているので。体が強いし、両足とも蹴れるから、どんなタイミングで打ってくるかわからないので、ディフェンスもやりにくいですから。

ミックスゾーンにて
※ミックスゾーンでの取材のため、写真はありません

酒井遼太郎選手

ーー試合の振り返りをお願いします
前節まで苦しい試合が続いていたなかで、早い時間に先制点を取れたのは大きかったかなと思います。点さえ入れば、うちのゲームになる、みたいな試合が続いていたので、そのなかで得点が、1点目は公式的には、多分南雲のゴールにはなるんですけど、点を取りに行くっていう意識は、みんなかなり高かったんじゃないかなって思うので、その意識が勝ちに繋がったんじゃないかなって思ってます。

ーー2連敗のあとの試合というところで、意識して臨んだことはありますか?
その前の(シュライカー)大阪・町田で2連敗ですかね。ホームで負けて、このあいだの町田戦でみんなに火がついたっていう感じで。なんていうかちょっと、みんなできれいに攻めていって、きれいなゴールを、きれいなフットサルで、みたいな意識が強かったんじゃないかなって私は感じていて。そのなかで球際とか、そういう一つひとつのプレーで、王者じゃないんだし、もう少しこうがむしゃらなプレーをみんなで心がけて、人にも強く行けたらいいねなんて話を、上村(充哉)中心に話していたので、そこは改善されたんじゃないかなと思ってます。

ーーきれいなフットサルをやっていたというのは?
私たちは、そういう認識はないんですけど。この間の町田戦でも、町田はすごいタイトに人間にガツガツ来てたので、それがファウルかファウルじゃないかはまた審判の判断なので、それはさておき、そういうファイトするっていうか、戦う、そういう姿勢が私たちにはまだ少し足りなかったんじゃないかなって思ってます。

ーーそういうところを意識して臨んだということですか?
比嘉さんもその試合の最中にすごく言っていて、0-3で前半折り返して、そのあと後半は0-0だったんですけど、その後半の戦い方を続ければ、戦えない相手じゃないし、俺らだってやれるんだっていうことを比嘉さんも言ってたので。そういうところは町田戦が良いスイッチになったんじゃないかなって思ってます。

ーー今日は最初から勢いがありましたが、それはそういったところからの影響もありますか?
しかも、飛ばすぞ、みたいな声がかかってないのにそうなったっていうのがチームにとって今、すごく大きい成長というか、次のステップに行ったんじゃないかなって思います。

ーーチームで思いを共有していたからこそ、何も言わなくても最初から勢いが出たということですか?
前の試合でみんなが各自言わなくても気が付いて、かなり前からタイトにファイトできたのは、何も言わなくてもみんなの意思統一、一つの目的に向かっていけたことは、この試合の勝ちに繋がった要因の一つであると思います。

ーー先制点に絡み、勝ち越しゴールを決めて、今日は試合を決めた感じですね?
今日だけは、調子に乗っていいんじゃないかなって思います。自分は、チームが勝てばなんでもいいかなと思っているタイプなんで、そういう人間がたまたま形の上でね、ヒーローになれたっていうのは、自分自身は1つのシーズンに1回あるかどうかなんで、すごいうれしいなあっていう気持ちと、自分は上手な選手じゃないし、すごくフットサルを知ってるっていう感覚も全くないので、そういう選手でも、何か一つ自分で信念持って頑張れば、そういう一番上のピッチに立てるんだっていうのは、見てほしいかなって思います。子どもたちのスクールをやってるときも、そういう気持ちでスクールをやってますし、私自身がうまい選手ではなく、技術の高いプレーをやってほらすごいでしょって見せられるコーチではないので、そういう選手も中にはいるんだなっていうところを見せたいと思っていますし、そういう選手が1年に1回、ヒーローになったというのは、自分の中ではそのヒーローになれてうれしいというところとは別で、一つうれしいかなと思います。

ーー攻撃面で結果を出しましたが、どちらかというと守備の方が印象的でしたが?
もともと守備の人間というか。さっきも言いましたけど、技術はないし、攻撃的な選手ではないので、比嘉さんにもたぶん守備を買われて、いろんなところで使ってもらっていると思っています。そういうところでは、ディフェンスでミスをしていい選手では決してないので、そこは本当に強く常に意識してディフェンスには入ってます。

ただ、大分戦と、この間の町田戦も、私がカバーできるところの失点、直接的な失点ではないかもしれないけど、自分では自分のディフェンスのミスと思ってるんですけど、そこのミスはすごく大きかったし、自分のなかですごいく悔やんだ試合が続いてたんで、そうやって思ってもらえて私の中ではとりあえず一旦合格点、さらに点も取れたから、今日は100点120点になれたかもしれないです。でも、そこは本当にディフェンスの選手として、あそこでお前のディフェンスがだめだったねとなったらもう終わりなんで、そこだけは、この試合を含め、自分の中では最後のチャンスだと思ってやってたので、よかったです。

ーー最後のチャンスというのは?
大分戦でね、2点に絡んだんですよね。私の中では3点絡んでるんですよ、3点絡んで、町田でも、守備の自分の立ち位置だったりポジショニングのところでミスして、2点目かな、決められて。で、今週の紅白戦で私がセットに入れるっていうのは、比嘉さんがそういう守備のエラーがある選手をまた使ってくれたっていうのは、私が監督だったら守備の選手が守備のエラーをしてる時点で使わないんで、そこで使ってもらったというのは最後のチャンスだったかなと思います。

ーー今日はサポーターの存在も大きかったのでは?
あの太鼓を叩いてた子は、私のスクール生でもあるんですけど、あの子が「明日、小田原行くよ」と、「太鼓持ってね」って。うちのホームゲームは、コロナ禍に入ってMC主導になって、声出しが解禁されてもなおMC主導で行くというのを決めたなかで、彼が自分から手を挙げて、応援したいと、それに合わせて太鼓を叩きたいと言ってくれて始まって。それがここまで来てくれて。しかも昨日は、小田原でMC主導じゃない応援ができるってウキウキしてたんですよ。MC主導じゃなくて、僕が主導で声を出して太鼓をたたけるっていうすごい喜びを感じてくれたんですね、それは本当にうちのチームにとって大きな財産なので、そういう気持ちの人が一人でも増えてもらったらいいなって思います。

今日も青が増えて、ホームももちろんですけど、アウェイもすごい増えてきているので、自分の中ではそういう人が増えていったらいいと思うし。自分のスクール生もね、すごい来てくれてるんで、自分の活動が、そのためにスクールをやってるわけじゃないですけど、それが実を結んでいてうれしいなあっていう気持ちと、本当に力になってるので本当ぜひ続けてきてほしいのと、私たちはそれに見合ったプレーをしないといけないなと思ってます。

ーー次はホームで名古屋と対戦です。意気込みを
さっき、ロッカールームでもみんな「次、名古屋だね」とか言っていて、意識してないって言ったら嘘になる相手ですけど、去年もホームに2000人集めて倒しているので、名古屋に対して、うちのチームはそこまで苦手意識は持ってないです。そこまで意識はしてないんですけど、もちろん1位だし、王者だし、そこはまったく意識してないって言ったら嘘になるので、比嘉さんとともに今週しっかり対策して、ホームで倒せるようにみんなで頑張っていきたいと思っています。

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湘南ベルマーレ VS 立川アスレティックFC

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▶Text by 小西 尚美
▶Photo by 小西 尚美
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町田がクラブ歴代連勝記録を更新、7連勝で首位名古屋を追走次のページペスカドーラ町田 試合後会見に出席する 甲斐修侍監督とキャプテンの伊藤圭汰選手

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