~ボルクバレット北九州 対 湘南ベルマーレ~
7月4日(日曜日)にボルクバレット北九州 対 湘南ベルマーレの対戦がアクシオン福岡で行われた。今シーズン初の福岡市内開催となったボルクバレット北九州のホームゲーム。来場者数は214人だった。
前節9得点で大勝し、そのままの勢いで連勝を狙う湘南と、アウェーでの2試合で10失点で連敗ともう負けられない北九州の対戦は入りから両者の気迫あふれる展開に。開始後わずか1分弱で湘南のGKフィウーザがはじいたボールをすかさす北九州の清水誠也がゴールへ叩き込み得点を決める。そのまま流れにのって追加点をとりにいきたい北九州だったが、6分には湘南のロドリゴがFKを直接決め同点に。更に9分も再びロドリゴがフィウーザのスローを角度のないところから放ったシュートで連続ゴールを奪い逆転に成功した。一方、北九州はタイムアウト後の13分に樋口岳志がキックインからのボールでゴールを奪い同点に追いついた。後半も緊張感のある高い強度のプレーで両チームとも攻守に見せ場を作るが、追加点には至らず同点のまま試合を終えた。北九州は連敗を2で止め11位に、湘南は3位。次節北九州は今季アウェー初勝利を目指し7月11日13時から7位のペスカドーラ町田と、湘南は7月10日15時30分からホームの小田原アリーナで9位の立川・府中アスレテイックFCと対戦する。
この日は客席から息の合ったクラップなどで選手の後押しをする湘南サポーターの姿も多く見られ、アリーナの雰囲気を盛り上げることに一役かっていた。北九州市内から来たというNさんは以前住んでいた縁で湘南ベルマーレの長年のサポーター。久しぶりに湘南の試合を見に来れたことが本当に嬉しいと言い、「ボルクはまだ試合ごとに波があるように思う。でもそれがチームの魅力でもあるし、まだまだ伸びしろだらけ。湘南を応援しているけれど、北九州のことも応援してます。どのチームも盛り上がってこそFリーグ全体が盛り上がると思うから」と期待をこめた。
また北九州の花嶋悠選手のファンというMさんも「湘南は安定感があってブレが少ないが、北九州は若い、成長過程のチーム。これからが楽しみ。今は試合が見れることが本当に嬉しいけれど、以前のように対戦相手のサポーターさんも含めてアリーナで色んな人と交流するのが楽しみだった。まだそれが出来ない状況なのが寂しいですね」と本音ものぞかせた。
ボルクバレット北九州・馬場監督の試合後コメント
--今日の試合の総括をお願いします。
馬場「試合に関してはチームプラン通りに進んだ時間帯も多く、アグレッシブなフットサルを展開する時間は予想通り確保できた。リズムの良い中で先制点があり、いいスタートをきれました。そのかわり失点の所のふたつが良くなかった。守備のエラーひとつからのFKと、カウンターからの一点。ロドリゴ選手の個人技なんですけれど、その2点でリードされる形となってしまった。ただしそこからチームもしっかりと戦う姿勢を見せてくれて、アグレッシブに同点まで追いつき、そこからある程度攻勢は仕掛けられていたのでその点は満足しています。相手のGKもあたっていましたし、自分達のキーパーもあたっていたのでなかなか締まったいい後半だったと思います」
--アウェーで連敗、そしてあまり得点できていなかった。逆に失点が多かったのが気になりましたが、この一週間チームにはどういうことを伝えていましたか?
馬場「特にデリケートな時期で、みんな自分達が期待値に達していないというところで焦りというものがあり、どうしてもナーバスなプレーやPKとか失点もありましたから、不安というか、そういう意味での緊張感のある一週間だったので、みんな落ち着いて、本当にいいゲームを積み重ねようという声かけでやってきました。それが今日の試合でも出てたのかなと思っています」
--勝つことは出来なかったが、同点で終われたことで選手達も安心した部分があるのでは?
馬場「そうですね。勝ちに近い引き分けだと思うんですよ。もちろん勝ち点2を落としたという考え方が出来るくらい勝てた試合だったと思うんですよね。そういうところを彼らが実感できたのは良かったと思います。両チームを見て、この勝ち点1というのは妥当だなと。チームの徴候としては少しずつ明るくなっているので。まだシーズン長いですから継続していきたい。その中で勝ち点を積み重ねていけば選手達も自信になると思いますから」
--入りから両チームとも選手の気迫が伝わってくる、激しさのある試合でした。
馬場「去年から今年にかけてどのチームもボルクのことを上位から中位のチームのライバルと見なすようになってると思うんですね。なので負けたくない、出来れば叩きたいという、本当にこう、そういう意味では認められたチームと思いますし、リスペクトは得てるのではと思います。湘南もロドリゴ選手の出場時間も長かったですし、主力でどうにかして勝ちに来るというのはどの試合でも伝わってきます。それはとてもいいことだと思います」
--対戦相手がボルクを意識しているのを感じます。
馬場「はい。インテンシティというか、試合強度上がっていると思います。去年のように対戦相手から「下から来たチームだから」と思われた中で、サプライズで勝ち点をとるというのではないです、もう。警戒された中で勝っていくという、ある意味同じステージにしっかりと立てているということだと思いますから、選手にも伝えますがそこはもうどっしり構えて欲しいですね」
--去年とは相手のゲームの入り方も違う?
馬場「違いますねえ。そこはもう全然違いますね。まさに大阪の試合もそうなんですけど、最初の30分、残り10分まで引き分けで、本当にどっちに転んでもっていう試合が結果として勝敗を分けていくという流れだと思います」
--次戦へ向けての意気込みやファン・サポーターへメッセージを。
馬場「開幕名古屋、大分と続き、上位と戦う手応えはありますし、その中で大阪戦も含めて今日もいい試合は出来てると思います。そして次戦の町田。勝ち点3をとってチームを波に乗らせるいいきっかけだと思っています。チームは成長中なので、引き続き応援よろしくお願いいたします。やっぱり観客が入ると雰囲気いいですね。そういう後押しを作れるクラブ、後押しを力に出来るチームになって成長していければいいなと思っています」
清水誠也選手の試合後コメント
清水「2連敗した中で、チームとして今一度やるべきことを再確認して臨みました。先制することができましたが、相手にリードを許してしまったので自分達が優先権をとれるようにしていかなければいけないと思いました。
それと、点をどれだけ取れるかが大事だと思うので、個人としてもチームとしても得点できるようにしていかなければいけないと感じました。
次節は昨シーズン2敗した相手なので、しっかりリベンジできるようにいい準備をして戦いたいと思います」
樋口岳志選手の試合後コメント
樋口「ボルクらしい前線からの激しい守備がかなり効いていた試合だったと思います。同点に追いつき、流れがこっちに傾いている中で勝ちきれなかったのは残念ですが、この引き分けをプラスに捉えて、次節は必ず勝利を北九州の皆様に届けたいと思います」