試合

粘り強く戦い抜いた北九州がホーム3連勝

FリーグDiv.1(F1)2023-2024シーズン第16

10月14日(土)、ボルクバレット北九州対湘南ベルマーレの試合が北九州市立総合体育館で行われた。

10月7日〜11日台湾で開催されたAFCフットサルアジアカップ2024一次予選のフットサル日本代表として出場したフィウーザと内村俊太の二人を擁する湘南。

試合開始から、湘南は決定機をことごとく北九州のゴレイロ伊名野慎に止められ決め切ることが出来ない中、逆に北九州は粘り強い守備から相手の隙を見逃さず14分に花嶋悠が先制。更に18分にはパカットが持ち前の迫力あるシュートを決め北九州が2点リードで1stピリオドを終える。

 

早めに追いつきたい湘南は2ndピリオドの入りから攻勢を強め、北九州の我慢の時間が続いたが、1stピリオド同様多くのチャンスを作るものの湘南はなかなか得点を決めるまでに至らず。残り時間が少なくなる中で湘南はパワープレイを開始し、試合終了間際に堀内迪弥が一矢報いたものの、2-1で試合終了。

伊名野の好セーブを含め、粘り強い守備がしっかりと勝利に結びついた北九州はホームで3連勝。

花嶋は9月に今シーズン限りでの現役引退を発表したが、自らの先制点と北九州の勝利はファン・サポーターへの気持ちの入ったメッセージとなった。

一方の湘南は全体的な巧さでは上回っていたように見えたが、細かいミスが結果に大きく響いた試合になった。

尚、フィウーザはこの試合でFリーグ通算200試合出場を達成。

16節終了時の順位は北九州10位、湘南は9位。

(得点者)

北九州 花嶋悠、パカット

湘南 堀内迪弥

湘南ベルマーレ試合後コメント

 

伊久間洋輔監督

伊久間「中断明けで、どこのチームも戦術的にもメンバーにも色んな変更があったりするであろうという予想の中、守備からしっかり入って我慢のフットサルになると共有して、アウェイで試合に臨みました。

前半最初、少しピンチはありましたけれども、しっかり防いでいたのですが、自分達のミスで失点してしまうとゲームが壊れてしまうなと、それが全てだなと。

ただ後半も時間があったわけなので、フットサルで2点というのは決してセーフティリードでもないですし、だからやはりゴールが取れないという、得点を奪えなかったのが痛いところかなというのが今日の試合ですね。

僕がやりだしてからのこの二年間、速いフットサルは勿論継続しながら、ボールを保持しながら再現性高くゴールを奪うことを念頭にやっているので、ボール保持率が上がることは決して悪いことではないとは思いますが、ゲーム展開が北九州さんの思惑通りになってしまったんじゃないかなという感じですね。

ボール保持できる分、選択肢が前ではない面があるという感じはしてるので、もっと攻撃的と言うか、強引にでも仕掛けていってシュートを打つというようなことをやらないといけないですよね。その辺がボールを保持しているだけっていう、点が取れていないわけなので、そういう感じになってしまうということですね」

 

内村俊太選手

内村「(代表での遠征後短期間でのリーグ戦ですが)コンディションは問題ないです。そんなにがっつり試合出てたわけではなかったので、疲労的なものは少なかったです。帰って来て次の日こっちだったんで、飛行機、飛行機、みたいな、そういう移動的な疲れはありましたけど大丈夫です。

こっちも0-0の段階でチャンスはありましたし、そこを決め切れなきゃちょっと苦しいよなという展開でしたし、失点した後も時間全然あったんで。
ちょっと堅い試合だったんですけど、自滅じゃないですけど、こっちのミスが多かったかなと。パスミスとか、ズレたり合わないとか。そういうのが結構大きいんじゃないですか。ミスが重なって、ペース掴み切れなかったという感じはありますね。

個々の能力を見てもうちは絶対高かったと思うし、でもやっぱりクオリティを発揮できなかったらこうなるかなという感じですね。
もっと一人一人ががむしゃらにと言うか、勝負にこだわって日頃からやっていかないとやっぱり厳しいんじゃないかと思いますね、代表行って尚更。
戻って来てこれが一発目だったんですけど、クオリティというのが全然違うとちょっと思っちゃったというのはありました。集中してればみんなこのトップリーグにいるので上手いのは当たり前なんですけど、こういう試合になった時の一本のパスとか動きのクオリティとかが、やはりちょっと今日は終始ボロボロだったなと思います。

僕らまだ下位なので、今日勝たなきゃいけなかったですけど、次頑張るしかないですね。やりにくさはそんなになかったですけど、やっぱり気持ちが相手の方が強かったなと思いますね

ボルクバレット北九州試合後会見

中嶋孝行監督

中嶋「今節も沢山の皆さんに足を運んで頂き、また、FリーグTVやSNS等で応援して頂けたこと感謝しております。 勝つことで、皆さんの笑顔が見れたことを嬉しく思います。

代表選手2人と、特徴ある、質の高い選手も多く、また新外国人選手とナタン選手がデビューするかもということで、様々なトレーニングの中で色んなものを想定して確認してきました。
相手のピヴォの強みを上手く消すことが出来たこと、4-4の定位置守備でゴレイロも含めて崩されないように対応し、我慢できたこと。
自分たちの強みでもあるプレスから先制出来たこと、相手守備が整わない状況で2点目を決める事が出来たこと。 ゴール数と言う点差がある優位性を持つことで、ゲームを上手く進められたこと。パワープレイ守備も1失点はしたものの、トレーニングで確認したことを守備面で出来たこと。
何よりも、最後まで選手達が、自分たちがボルクであるということの意味をピッチ、ベンチ、そしてスタンドでそれぞれが自分の役割を全うしてくれたことが全てでした。

次節も、ボルクらしさを出せるように、そして試合に勝利出来るように、積み上げていきたいと思います。みなさんいつもありがとうございます」

花嶋悠選手

花嶋「やはり湘南さんは良かった。前半ちょっとこっち寄りの試合が出来ていたけど、時間が過ぎるにつれ相手も慣れてきて、シュートに行かれる回数も多くなって。
後半に関してはずっと押し込まれていて、カウンター狙うしかない状況で、みんなで我慢して勝てたのでめっちゃ嬉しかったですね。

(宮崎)岳とか主力がいない中でもこうやってみんなで勝てたことは本当に嬉しいし、自信にもなるし、普段出ていないメンバーも出ていたし、そのメンバーで勝てたのは自信になるし、今後に繋がる勝利だったと思います。
ゲームの内容は変わってないけど、僕達がやりたいゲームっていうのに慣れてきている感じで、その精度が上がっている感じですね。

ーー後半戦に入り、ホームで強さを見せています

応援してくれている人達の顔も覚えてきちゃうし(笑)この人達のために戦いたい!っていう気持ちは僕個人レベルにもあるし、チームにもそういう気持ちがあると思うので。ホームで勝てると北九州で見てくれる人が増えるということに直接繋がると思うので大事だと思います。

ーー9月に引退を表明しました

スポーツ選手は見てもらってなんぼだと思うんで、最後プレーを見逃す人や、その機会を逃してしまう人がいるというのは僕としては心苦しい。それだけは避けたかった。みんなに支えてもらってここまでやってくることが出来ましたから。特にフットサルという競技は支えがなきゃ出来ない状況なので、その人達を裏切ることは出来ないなと思います。

限られた時間。自分で区切っている。今まで通りプラスアルファで、応援してくれている人達に本当に気持ちが伝わるプレーがしたいなと思っているので、最後まで怪我なく楽しく、みんなに勝利を届けたいです。

 

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▶Text by 東 恭子
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