コラム

準備を積み重ねた1年間、しながわが入替戦2勝でF1に昇格!

~ボアルース長野 VS しながわシティ~

2月12日(日)、駒沢オリンピック公園総合運動場体育館を舞台に、Fリーグディビジョン1、2の入替戦2日目の試合が行われた。

第1戦目は、F2のしながわシティが4得点を挙げて勝利。F1のボアルース長野の得点は、1点にとどまった。長野は第2戦目で、最低3点差をつけて勝利する必要がある。

この3点差は、同一カードで行われた昨年の入替戦の記憶を呼び起こす。しながわは、1戦目に2-1で勝利、2戦目も1stピリオドに2点を挙げ、2試合でトータル3点のリードを奪って試合を進めた。ところが2ndピリオド、長野は3得点を挙げて勝利する。この結果、勝点、得失点ともに並ぶとF1チームが残留するレギュレーションによって、長野が残留、しながわは昇格を逃すこととなった。

昨年、長野が3得点を挙げたのが、ほとんどの時間で用いたパワープレー。今シーズンはリーグ戦でも長い時間行い、長野の一つの戦術となっている。

キックオフに臨んだセットから、長野は早い時間帯からのパワープレーを予感させるメンバー構成。予想通り1分を経過したところでパワープレーを開始する。とはいえ、しながわもそこは想定内、どのセットも誰もがパワープレーの守備ができるところまで準備をしてきている。

パワープレーをスタートして1分が過ぎたところで長野が狙い通り得点。左サイドの田村佳翔選手からゴール前に斜めのパスが通り、逆サイドの田中智基選手がゴールに押し込んだ。長野は、2ndセットで通常の攻撃を織り込みながら、パワープレーを継続。10分過ぎには今度は右サイドの田中選手から斜めのパスが入り、田村選手が得点する。これで2試合合計での得失点差も1点差に迫った。

ここでしながわは、タイムアウトを取得。守備の意識を統一する。

攻守が入れ替わる時間を経過しながら、この試合の3点目、鍵となる得点を決めたのは、しながわ。ゴール前で獲得したフリーキックを瀧澤太将選手が直接蹴り込み、流れを引き戻した。

2ndピリオドも長野は早々にパワープレーをスタート。通常の攻撃を行う2ndセットと交代しながらリスクをかけて得点を狙う。しながわもセットに応じてカウンターやパワープレー返しを狙いながら、守備に重きを置いた状況からの反撃を試みる。パワープレー攻撃にプレスをかけて、リズムを作らせない工夫も見せた。すると、そのアグレッシブな守備からボールを奪ってカウンターを発動、ゴール前からこぼれたボールを拾った中村亮選手が決めて同点に追いついた。

得点が必要な長野は、さらにパワープレーを継続。パスを回す中、米村尚也選手が狙ったミドルシュートは味方選手に当たってしまうが、このボールが田村選手の前へ。田村選手は右足を振り抜いて、この試合、自身2点目、チームの3点目を決めた。

しかし長野の反撃もここまで。しながわの瀧澤選手が長野のパワープレーのボール回しを奪ってパワープレー返しを決める。さらに、ゴレイロがゴール前に投げたロングパスからチアゴ セウバック選手の得点が生まれ、逆転に成功する。長野は得点を狙い続けるが、ゴールできないままタイムアップとなった。

この結果、しながわが昨年の悔しさを糧にF1に昇格。長野は、無念の降格となった。

ボアルース長野 試合後会見


柄沢健監督
ーー試合の総括をお願いします
柄沢
まずは2日間、聖地駒沢のこのような素晴らしい舞台で、入替戦を戦うことができて、多くの関係者の皆さんにまず感謝を伝えたいなと思います。

その中で、負けてしまったことがすべて、結果がすべてだと思っています。我々の力のなさ、しながわさんの方が私たちよりも強かったということに尽きると思います。

それでも3点取らなければいけないというビハインドの中で、第1ピリオドにパワープレー攻撃で2点が取れたところは、最後のミーティングでも選手たちに伝えましたけど、この苦しい中で、改めて彼らが群れになって泥臭く戦ってくれたことをすごくうれしく思っています。

昨日から、やはりしながわさんの強さと、ここで決め切るというところで、チアゴ(セウバック)選手へのファウルのところから瀧澤(太将)選手がフリーキックを決めて、あそこが1つポイントだったのかなと思っています。ただ、ゲームプランの中でも第1ピリオドは1点差でいいという状況だったので、第2ピリオドのところでもう一歩、しながわさんのように、1対1局面で自分が決めきるとか、戦いきるとか、その強さがもう一歩あればと思います。この舞台で一人ひとりの選手に自信を持たせることができなかったところが、私の責任だなと思っています。

いずれにしても最後、何回もパワープレーをやりましたけど、田村(佳翔)が全力で戻ってきたりとか、山蔦(一弘コーチ)の指示に対して、ピッチの選手がしっかり耳を傾けてくれました。その姿勢なくして長野の成長はないと思っているので、この悔しさを糧に、また今日からクラブとして一つになって、前を向いていきたいと思います」

ーーパワープレーは、本来は長い時間やるプレーではないと思うが、今年のシーズンはリーグ戦を通して戦術として長い時間やることが多かったが、チームや監督にとってパワープレーはどのような位置付けだったのでしょうか?
柄沢
結果的に今日勝てなかったので、本来であれば残りのわずかな時間で勝負を仕留めるというところだと正直思っています。やはり弱いからこそ、そこに頼らざるを得ない。パワープレーの攻撃を担う以外の選手が、そこに気づけなかったというところが、ちょっと答えになっていないかもしれませんが…。勝つために必要ではありましたが、皆さんご存知の通り、いつどうなるかわからないというところで諸刃の剣でもありますし、何回も何回も頼っていてはなんの成長もない。クラブとしては、全員がパワープレーができてこそ、インプレー中のゲームが進められるというところに気付かされた、パワープレーの攻撃だったなと思っています」

ーー今日もそうですけど、このくらいの守備ができていれば、パワープレーに頼らなくても、違うチームづくりもできたのではないかとも思いますが、どう思われますか?
柄沢「おっしゃる通りだと思います。それでもなかなか選手の目が覚めない。我々もどうアクションを起こせばいいのかというところで、すごく悩みました。

ですから私は、クラブとして一つの覚悟を持ってこの入替戦に臨みました。選手が変わるには、やはり何か痛みを感じないと前に進めない。しながわさんは、去年、その痛みを知った。でも我々には知っている選手が少ない。トレーニングの中で米村(尚也)が厳しいことを言っても、それがなかなか響かない。群れにもなかなかなりにくい。ですからこの入替戦は、そういった意味で、選手一人ひとりの成長と、クラブの成長を考えて、覚悟を持っていました。

その痛みがわかっていれば、もしかしたら立川(アスレティックFC)戦の残り5秒での失点はなかったかもしれないし、立川との同点があれば、(ペスカドーラ)町田との試合の雰囲気は変わっていたかもしれないと思っています」

ーーこうした状況を踏まえて、来期に向けてはどうしていくのかを教えてください
柄沢「自立することだと思ってます。選手が日常から当たり前のように自立をする。それ以外にフットサルの成長はないと思うので。パワープレーに頼るということは、誰かに頼るということだ。いつまでも頼っていては、我々の成長はもうないので、そこだけだと思います」

田村佳翔選手(ミックスゾーンでの取材のため、写真はありません)
ーー試合を振り返って、感想をお願いします
田村
「もう3点差で勝たなきゃいけないっていうことだったので、最初からリスクをかけきってプレーしようというのは決めていました。個人的にはもう失点してもしょうがないという思いで。でもやるべきことをやらなきゃということでプレーしていましたね」

ーー失点してもしょうがないというのは?
田村
「失点覚悟で。その代わりゴールを取りにいかなきゃなっていう思い。3-0以上が必要で、とにかく3点取らなきゃいけなかったので、そのリスクをかけきるところ、1点取られようが2点取らなきゃいけない。とにかくゴールを目指すというところを認識して、やってましたね」

ーー1アシスト2得点を挙げていますが、ご自分の得点について振り返ってください
田村
「自分の1点目に関しては、パワープレーで1点目を取ったときに、相手の一番後ろの選手がすごく高い位置にいてファーを切れていなくて、自分はそこにパスを出せたので、もう1回、同じ形でチャンスが来るかなと思っていたら、(田中)智基さんが同じような形でファーにパスを出してくれて。詰めるだけだったので、それがゴールにつながって良かったなっていうのと、2点目に関しては、シュートのこぼれ球が自分のところに転がってきたので、もうそれは何も考えずにぶち込むだけだって思って、なんも意識せずに振り抜きました。打った瞬間、もう入ったと思って後ろ向いてガッツポーズしていたんですけど、ポストに当たった音がして、『あれ、入ってないかな?』と思って振り返ったら入っていたので、良かった、というところです」

ーー昨年も入替戦を戦って、残留して過ごしたこの1年間は、どういったシーズンだったでしょうか?
田村
「そうですね、個人的には去年、この入替戦という地獄を経験したので、何があってもここに来ないようにするために1シーズン戦おうと思って、全精力を傾けてリーグ戦で残留することを目標にやってきました。それでも、ここに来てしまったこと自体がもう実力不足だと思うし、やはりメンタル的にはかなりきつかったです。でも、来てしまった以上、もうやるしかないと思ってやってました」

ーー長野の試合を取材した中で、選手の頑張りも見えるし、一体感もあるように見えましたが、勝ち切れない試合も多く、入替戦を戦うことになったというところで、選手にはどう見えているのか、どんな思いがあるのか、教えてください
田村
「まず一つ言えるのは、周りから見えるチームと、チームの内情はすごく違うと思います。選手それぞれだったり、監督やコーチも含めて思っていることは多分たくさんあって、でもそういうのは、どこのチームにいても間違いなくあると思います。だけど正直、一つに纏まれていたら、ここには来なかったのかなと思うので、僕個人としては纏まれていなかったんじゃないかなと思います。

もう一つ、勝ち切れないということについてですけど、このリーグは、そんなに甘くない。9年間やってきているので、それはよくわかっているし、本当に細かいところを積み重ねたり、突き詰めきっているチームがやっぱり勝っていて、それができて初めてスタートラインに立てると僕は思っているので、このチームは、それができていなかったというのが僕個人の感想です。感想は、人によって違うと思いますけど」

ーー選手としては、難しいところでは?
田村
「そうですけど、僕ら選手はやるしかないので。それが積み上げだし、細かいところの突き詰めだし。もちろんやっていたつもりでしたけど」

ーー選手が変えるのは、難しいところでは?
田村
「いや、選手も含めてですね。チームというのは、疑問に思っていることは伝えなきゃいけないですし、そういったことも含めて、作らなきゃいけないと思っているので。そういうチームづくりだったり、チームが同じ方向に向くことだったりに僕自身フォーカスはしてました。多分、全員してたし、やっていたけど、やり切れてなかったかなと僕は思います」

ーーどうすればやり切れたと思いますか?
田村
「それはすごく難しいです。チームマネジメントだったり、クラブの方針だったり、いろいろあると思うので。ただ全員がそれを理解する必要があるかなと思いますね」

ーー理解できていない選手がいた?
田村
「それを理解することはすごく難しいので。もちろん勝ってきたチームにいたことがある選手とか、そういうものを今まで経験してきた選手は、わかるけど、このクラブは勝ってきたことがないクラブなので。勝ち方を知らないというのはあるかなと思います。勝つためにやるべきことを知らないので、全員が同じようにそれを積み上げるのは難しい。僕も伝えるようにはしてきましたけど、まだまだ甘かったなと思っています」

ーー来季のことはわからないと思いますが、今シーズンのこの経験を来シーズンどう活かしていきたいと思っていますか?
田村
「チームとしてはF1に多分昇格するために、やらなきゃいけないけど、去年入替戦を経験して、今年また同じことが起きているので、同じことを繰り返さないようにチームとして考えなきゃいけないかなと思います」

ーークラブが考えるべきこと?
田村
「この結果を招いたのは、選手が実力不足だというのは大前提ですし、選手もチームも含めてクラブなので、クラブとして捉えて、その中で勝つためにはどうすればいいのかを考えなきゃいけないと僕は思っています」

ーー田村選手自身は、この経験をどう活かしたいと考えますか?
田村
「来季このチームでやるかは決まってないですけど、そういったことも含めて、やるのであれば、頑張ろうとは思います。僕自身は、やるべきことを変えてないですし、入ったときから今まで経験してきたことだったり、自分の信念というものを曲げずにやっているので、そこは変えずにやり続けるだけだと思っています」

山口友輔選手(ミックスゾーンでの取材のため、写真はありません)
ーー今日の試合を振り返ってもらえますか?
山口
「3点取らなきゃいけない状態で始まって、去年は後半の20分で3点を返さないといけない状態だったんですけど、今回は40分という時間がある中で始まったので、去年の経験や教訓を踏まえて、もうやるしかないという状況の中、僕は、『できる』と信じていました。だけどそれが結果に結び付かなかった。まぁ実力不足ですけど、僕はこの2日間、全力で戦ったんで、残念な結果にはなりましたけど、悔いはないです」

ーー去年も入替戦を戦っていて、この1年はどういうふうに過ごしていましたか?
山口
「去年、残留させて、今年はリーグ戦内でチームを残したいという気持ちでやっていたんですけど、やはり逆転されてしまったり、残り5秒で失点したり。そこが経験なのかなと思います。僕自身、フットサル自体が今年で8年目で、そこまで経験があるかと言われたらありません。F1でプレーしたのも2年間だけですし、F2で1年、地域リーグで5年、っていう中で、そこまで影響を与えられる存在なのかっていうと、それは僕の役割ではないと思っていました。僕はプレーで見せていく、チームを助けると思って、言動に関しては監督、コーチだったり、ベテランが役割としてやればいいというふうに、僕は思っていたので、僕は自分のプレーに集中して、というシーズンでした」

ーーこの結果の中、引退するということについては、どんな思いがありますか?
山口
「僕は本当に悔いはないですし、リーグ戦もそうですけど、1試合1試合全力で戦ってきました。与えられている環境の中で、トップリーグで戦う以上、食事制限とか、調整をした中で戦ってきたシーズンですし、自分は自分の仕事場で、自分の中ではもう100%のプレーを、昨日今日やったつもりです。そこに対して、ダメだとか、いいとかという評価は第三者がするもの。どこの世界にも、評価する人がいたり、批判する人がいたり、応援する人がいたりしますけど、そこに関して僕は、批判されればムカつきますけど、第三者が決める評価、結果なので、もう受け止めるしかない。もう何を言われても、自分が選択したプレーをしてきたという思いがあります」

しながわシティ 試合後会見


岡山孝介監督
ーー試合の総括をお願いします
岡山
お疲れ様です。本当に苦しい試合だったんですけど、選手たちが本当によく頑張ってくれて、タフな時間帯がすごくありましたが、そこで引くんじゃなくて、強い気持ちで跳ね返して、攻める気持ちをなくさずに戦い続けたところを本当に誇らしく思ってます」

白方本当に苦しい展開でしたし、昨シーズンのことはよぎる場面が何回もあったんですけど、本当に頼もしいこのチームスタッフ、選手のおかげで、みんな自分たちを信じてプレーできたので、その高い壁を乗り越えられたのかなと思います」

ーー2日間を振り返って、どういった想定で臨まれたのか、教えてください
岡山
想定内のことの2日間ではありましたけど、想定していたとはいえ、難しいですよね。そのためにあらゆる準備をして。例えば、2連戦ということで、公式戦の次の日に練習試合を入れたりとか、パワープレーの練習したりとか、そういうのは長いことやってきました。ただやっぱり実際にはわかっていても賄いきれない部分が本番にはあるし、人が瞬時に判断してプレーするスポーツなんで、そういったところで一瞬の隙でやられたりとか、そういう難しさを改めて感じた2日間ではありました」

ーー今日の試合で、長野が2点を取って、一時的に2戦合計で1点差になったんですけど、そのタイミングでタイムアウトを取られましたけど、そこで選手たちにどんな話をしたのか、言える範囲内でお願いします
岡山
試合前にも『取ったり取られたりするスポーツなんで、そこで一喜一憂しないで戦おう』ということを言っていたので、それを思い出して、落ち着いてやろうという話をしました。その後に、2つの失点した内容について、一歩遅れたりはしたけど、全般的にはすごく崩されたわけではないのでという話をしました。もう1点は、僕がやろうと言ったことを選手がやってくれた結果なんで、あれは僕の失点だからもう気にしないでいいからと、そういう話をして。まぁ気にしないわけにはいかないんだけど、そのときはそれをいうしかないから。ピッチ内でちょっと『あれは行かない方がいいんじゃないか』みたいになっていたから、あれは行って、リスクをかける戦術だから、それも覚悟していたし、取られたらどうするかも決めていたから、もうちょっと同じやり方で行くよという話をして、という感じでした」

ーー白方選手は、去年のことが頭をよぎったという話をしていたが、そのタイムアウトで選手間の意志は確認できましたか?
白方「僕もですけど、プレスに行った方がいいのか、待って中を固めた方がいいのか、ちょっと迷いがありました。去年も同じようにサイドのところから斜めに通されたりというのがあって、迷ったところで、監督がタイムアウトを取って、やることは変わらないというふうに話があって、それでみんなも迷いなくやれていたし、後半も変わらずできていました。そういうところで同じ方向を向けていたので、良かったのかな、クリアになったのかな、と思います」

ーー去年の経験があったから、今年は準備をしっかりやって迎えたということでしたが、特にこだわったところなどはありますか?
岡山「本当にたくさんありますけどね、去年の失点シーンを見ても、何度見直しても、股を通ってセグンド行っちゃったりとか、やっぱり運がないところがあったと思います。その運を引き寄せるために何をしなきゃいけないかというところ、それは大きかったですね。

そういうのは日々の練習だったりだとか。そこでちょっと緩んだりしてしまうと、やっぱり運が逃げてしまう。時間を守るとか、ピッチに立ったらしっかり走りきるとか。例えば、ダッシュしたらゴールの手前で緩めるのではなく、ゴールまでしっかり走るとか。一見試合とは関係ないことは、本当にすごくいいました。

普段のパワープレーの内容においても、こういうときはこうしよう、こういうときはこうしようというのを、『なんとなく』じゃなくて『しっかり突き詰めて』、映像とかを見ながらみんなでこだわって、やれたのが良かったと思います。自分は、浦安の2軍を率いていたときに、千葉県リーグで優勝して、関東の入替戦で1回失敗していて。間違いなくうちらが上がるだろうと言われていたんですけど。そのときも1年準備をしっかりし続けて、似たような経験をしていたので。しっかりやることをやり続けて、やり抜けば結果は出てくるというのは、今までの経験上、感じているので、それが今回はいい形で出たのかなと思います」

白方選手(ミックスゾーンでの取材のため、写真はありません)
ーー今は、ほっとしたところですか?
白方
「そうですね、本当にほっとしましたし、試合の展開も、会見でもいいましたけど、本当に去年のことがよぎる場面があったので、終わった瞬間は、『やっと、上がれる』っていう、ほっとした気持ちが大きかったですね」

ーー改めてなんですけど、去年の経験を踏まえてのこの2日間というのは、どんな2日間でしたか?
白方
「昨日は勝ちましたけど、昨年のこともありますし、全然。3点差ありましたけど、優位に立ってるとは本当に思ってなかったですし、今日も難しい試合になると思っていました。パワープレーも予想通りに最初からしてきて、僕が出ているときの早い時間に失点してしまって。『これはちょっとまずいな』というのがあったんですけど、ただ、昨年の経験があったから、それを乗り越えられたのかな、あの経験が活きたのかなというのがありました。さっき岡山さんともちょっと話したんですけど、『いつかチャンスが来るだろうと思っていた』と言っていたので、監督がそういうメンタリティだったから、僕らもそれに乗っかれたところもあると思います」

ーー去年の経験があったから、早い時間の2失点も乗り越えられた?
白方
「そうですね、会見でも言ったように、プレスに行くのか、行かないのかというのも話したりしましたし、そういう部分で同じことを続けていくというのが選手の中ではっきりしたので。去年の場合は、プレスにちょっと行くけど、回避されてるし、あんまりうまくいってないなと感じる中で、やり続けるのか、ちょっと引くのかというのは、正直迷いはあったので。守り方も去年は、ダイヤじゃなくてボックスで守ったりもしましたし。今年はそういう迷いはなかったですね」

ーー去年の経験は相当大きかったんですね?
白方
「戦術的な部分というよりも、股を抜けたりとか、そういうちょっとしたところでやられたので、そういうところはしっかりいこうという話はしました。去年と同じような形でやられた場面もありましたけど、『やっぱり警戒するのはそこだよな』というように、みんな頭を整理できたのかなと思います」

ーー1年は長いと思いますが、この1年はどういう思いで過ごしましたか?
白方
「個人的には忘れることはない出来事でした。岡山さんも、F2のレベルが低いわけではないですけど、ちょっとチームの雰囲気が緩んでくると、入替戦のことを思い出す、自ずと緊張感が出てくるというような話を、ことあるごとにしてくれていたので、対戦相手は違いますけど、集中してリーグ戦を戦えて、それで勝点もある程度取れたという感じだったかなと思います。

パワープレーに関しても、昨シーズンはパワープレーの守備セットと、それプラス何人かが主にやっていたんですけど、今年は本当にずっとメンバーを入れ替えながら守備をしていました。ディフェンスを2セット組めるというのは、去年の経験から来てると思うので、そういう面では体力的な問題はなかったですね」

ーーあれだけ長くパワープレー攻撃をされると、やはりディフェンスは体力を使うんですね?
白方
「そうですね、やっぱりきついのはきついですね、回されますし、マイボールになってもディフェンスで疲れている分、あんまりボールポゼッションできなかったり、いい判断ができなかったりというのがあるので。それにメンタル的にも難しいものがありますね。でも、2セットならば全然いけるので」

ーーセカンドセットの方は、アグレッシブなディフェンスも見せていましたが?
白方
「狙い通りというか。プレスかけて、失点はしましたけど、そのあとはうまく言ったと思います。相手も回避はうまかったですけど、プレスをかけることで、相手がボールを回すラインを下げたり、一旦攻撃を終わらせるとか、そういうことができていたので、そこは良かったんじゃないかなと。ボールは取れなかったですけど、相手に負担には、負担がかかったり、プレッシャーになったりしていたかなと思います」

ーー結果的にしながわは追加点が取れましたしね?
白方
「(瀧澤)太将の2点目ですかね、あの斜めのパスを引っ掛けてっていうのも、相手もそういうメンタルで、判断ミスがあって、ちょっと引っ掛けたのかなと思いますし。プレスをかけに行き続けたのが、そういうところに出たのかなと思います」

ーー来シーズンはF1というところで、どんなプレーを見せたいと考えていますか?
白方
「まだ来季がどんなメンバーになるかは、全然わからないですけど、しながわのこの一体感は、昨年、苦しい思いを経験した分、強いと思いますし、チームとしてまとまっているのは間違いないので、岡山さんの戦術的なところの合わせて、楽しんでもらえたら、今のFリーグをもう少し盛り上げられるんじゃないかなと思います。ただ、F1のチームと練習試合をしたときに、簡単に勝つこともないし、ボコボコにされることもありますので、僕らは頑張って上位に行けるようにっていう感じですね」

ーー記念撮影をしたときに、サポーターが太鼓で盛り上げてくれていましたが、サポーターっとの一体感もありますね?
白方
「まだチームとして新しいですけど、応援してくれている人がいるのは、すごくありがたいです。もっとたくさんの人に知ってもらいたいなというのはありますし、もっといいチームになるんじゃないかなと思っています。まだ、体育館の問題はありますけど、チームとしてポテンシャル、チーム力はすごいと思うので」

ーー会見でも監督がフットサルを盛り上げるということを話していましたが、白方選手はどう感じていますか?
白方
「僕は(バサジィ)大分を退団して、当時の(トルエーラ)柏に入ったんですけど、チームのビジョンとか話を聞いて、F2だけど、このチームで挑戦したいなという思いがわきました。他の選手もそれで集まっていると思うんですけど、そういうポテンシャルのあるチーム、環境も含めて、そういうチームではあると思います。今、フットサルが盛り上がってないとは思わないですけど、また新しい風になれば。新しいクラブが入ると、勢力図も変わるかなと思いますし。例えるなら、フウガ(ドールすみだ)がFリーグに加盟したときはやっぱり勢いがあって、僕、大分で対戦したんですけど、やっぱり嫌だなという感じはありましたから。ああいう感じで盛り上げられたらいいかなと思います。岡山さんもそういうニュアンスで言っていると思います」

▶Text by 小西 尚美
▶Photo by 小西 尚美
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