試合

強度の高い試合を制して、名古屋が連勝街道ばく進中

~フウガドールすみだ VS 名古屋オーシャンズ~

8月22日(月)、フウガドールすみだがホームアリーナ、墨田区総合体育館に王者・名古屋オーシャンズを迎えてFリーグディビジョン1第7節を開催。平日ながら952人の観客が夏の暑さ以上に熱かった戦いを見守った。

ホームのすみだは、プレーオフ進出を目指しながら若干遅れをとる順位。相手が名古屋であっても勝点3がほしいところ。スタメンには、昨シーズンまで名古屋に所属した星龍太選手が名を連ねた。アウェイ名古屋は、ここまで盤石の戦いぶりで負け知らずの連勝中。7月にはアンドレシート選手が新たに加入し、さらに戦力の充実を図っている。

名古屋ボールで始まった試合は、キックオフ直後からすみだがハイプレスを仕掛けていく。しかし、対する名古屋も一歩も引かずに強度高く応戦し、相手のミスを逃さず先制する。すみだが自陣深い位置で放った横パスを吉川智貴選手が奪って、シュートまで持ち込んだ。しかしすみだも名古屋の甘いパスを見逃さずに前線で奪い、清水誠也選手が得点し、同点に追いついた。

1stピリオドのスコアはこれ以上動かなかったものの、際どいシーンが多い、強度の高い試合だったこともあり、名古屋の吉川選手が12秒を残してイエローカード2枚で退場。この結果、名古屋は残り時間と2ndピリオドの始めの1分48秒をフィールドプレーヤー3人で戦うこととなった。

しかし、ここを名古屋は3人で守り切る。そこからは名古屋がボールを持つ時間が長くなり、ゴール正面で得たフリーキックをアルトゥール選手が決めて得点。さらに八木聖人選手が攻撃の形を作って得点し、リードを広げた。ホームで負けられないすみだは、7分以上を残してパワープレーをスタートするが、名古屋の平田 ネト アントニオ マサノリ選手が見事なパワープレー返し(PPG)を決めて3点差に。名古屋は守備面でも強度高い連携を見せて、そのままタイムアップとなった。

スコア以上にゴール前のシーンが多かったこの試合は、多彩な攻撃の仕掛けはもちろん、お互いのゴレイロの活躍や体を張った守備でも見応えのあるプレーが続出。両チームの選手が見せた熱いプレーは、勝ち負け以上に足を運んだサポーターを楽しませていた。

フウガドールすみだ 試合後会見


荻窪孝監督
ーー試合の総括をお願いします
荻窪
本日は月曜日ということで、どれだけお客さんが来てくれるのか、不安なところもあったんですけど、本当にたくさんの方が応援に来ていただき、ありがたい環境で試合ができて、選手たちもテンションがすごく上がっていました。前半は流れも内容もすごく良くて、自分たちのミスで先制点を渡してしまったんですけど、そのあとは我慢しながら、よく耐えながらできたと思っています。後半の退場局面のところで自分たちが点を取れなかったというのは、このゲームのものすごいポイントになったのかなと思います。最近の練習では退場局面のところはあまりやってなかったので、そういった自分のミスもあって、ちょっと申し訳なかったなというふうに思っています。ただ、このたくさんいるお客さんの中で、最後まで諦めずに戦ってくれた選手は素晴らしかったと思っています」

栗本博生選手
栗本
「僕らのクラブにとって、Fリーグのどのチームにとってもそうかもしれないですけど、名古屋との一戦というのは非常に特別な試合です。戦っていても、心底上手いなと思いますし、タレントもたくさんいて、学ぶものも多い中で、その名古屋に対して僕ら選手は、クラブ全体で気持ちを出して戦っていこう、毎回そういうふうな気持ちでぶつかっています。前半、今監督も言っていたように、自分たちのミスからの失点を、歯を食いしばって頑張って追いついた中で、ちょっと行けるぞっていう雰囲気はやっぱりありました。僕はこのクラブに入って、2回名古屋に勝ってますけど、これは勝つ雰囲気だなと前半に感じてました。そこで食らい付けなかった後半、非常に悔しいですし、こういう試合で勝ち点を取れないというのは、プレーオフに向けて非常にネガティブな要素だと思います。この悔しさを次節、また上位陣の湘南(ベルマーレ)とやれるので、去年は小田原でぼろ負けしていますし、その借りを返したいなと思います

ーー後半、3失点目が大きかったと思うが、3点目を取られる前、プレスがはまらず名古屋にボールを持たれた時間があったと思うが、あの時間帯にタイムアウトを取るという選択肢はなかったのでしょうか?
荻窪「相手はやっぱり技術も高いですし、前半は選手たちも(ボールを)取りたくて、結構プレスに行ってしまっていたのですが、その後のスプリントで裏へのボールだとか、結構走られてちょっと危ないシーンですとか、ピヴォに収まってしまったというところがあったので、後半は若干プレスを弱めて、ボールを動かさせたところから上げていこうというふうにしていました。そこで少しプレスがかからないのは、想定内というか、それはわかっていたんですけど、もう少し、相手のエラーですとか、こっちのプレスももう少しいけるところはあるのかなというふうには思っていたんですけど、その辺はちょっと予想外というか、さすが王者というか、そういうところはありました。そこでタイムアウトを取ってからパワープレーというのは特には考えてなかったですね。パワープレーになっても相手のプレッシャーはくると、そういったところは想定もあったので、逆にもう少し様子を見てから、タイムアウトを使っていくということを考えていました」

ーーボールを持たれたのは、プレスを弱めたからなんですね?
荻窪「そうですね、そういう話はしていたんで。ただちょっと持たれ過ぎというところはありました」

ーープレスについてですが、前半すごく高い位置からプレスをかけていてそれが善戦につながった理由かと思いますが、なぜ後半は弱めたのでしょうか?
荻窪「個人的にはロングボールの処理ですとか、ピヴォの選手がうまかったりもあったんで、ちょっと裏のケアのところが怖いかなと思ったので。マンツーマンベースで戦っていたので、コーチ陣とも話して、ちょっと落としてから上げるというほうがいいかなという決断でした」

ーー7分以上残してパワープレーを始めましたが、少し長いかなと思いましたが?
荻窪「今までで一番長くやったと思います。それは、自分たちのペースがなかなか掴めなくて、向こうにかなりボールを持たれてしまったというのもあるので、パワープレーを入れながら攻撃をしていこうと、それによって相手も守備の時間が増えますし、そういうところで自分たちに流れが向いてきたらいいかなと思っていたので、あそこで決断しました」

ーーパワープレー時、途中から清水和也選手から岡村康平選手に代えた理由は?
荻窪「単純にコンディションですね」

ーー清水誠也選手という選択はなかったですか?
荻窪「岡村も去年までやっていましたし、今日はメンバー入りもしていたので、岡村を起用しました」

ーー月曜の夜にしては、観客が多かったと思いますが、コート内で感じるものはあったでしょうか?
栗本「試合前もそうですけど、試合後も、監督を含め、観客の人数に対しては発言がありました。やっぱりこういう環境でできることが選手にとっての本分ですし、こういう環境づくりをしていくために僕らは頑張っていかなきゃいけないと思います。改めて感じたのは、前節、ここでお客さんを集めるためにどういった活動が必要ですかと質問されたと思うんですけど、僕はその時にはっきりした答えが出せずに、SNSを使うとかありきたりな答えをしたんですけども、今日感じたのは、僕らが強いチームでいることだったり、プレーで気持ちを見せたり、その気持ちのこもったプレーに、お客さんは拍手をしてくれたり、楽しんでいただけているのかなと感じました。ですから、そういった試合をして、上位に進出していくというのが、一つ大きな要素かなと思います。そういう意味でもこの4対1というのは、結果的にスコアが開いたことについては、非常に残念ですし、こういうところでまたいい試合ができるように、プレーオフに向けてもそうですけど、頑張っていきたいなと思います」

荻窪「先ほど選手たちにも言ったんですけど、この負けをどれだけポジティブに変えていけるかというのは次の試合で変わってくることだと思うので、練習から次は絶対に勝つという意識で取り組んで、先ほど言っていた、去年はアウェイで、小田原でコテンパンにやられてしまっているので、その借りを返すじゃないですけど、しっかりここで勝ちきって、中断に入っていけるようにみんなで頑張っていきたいと思います」

栗本「去年の借りを返すと共に、プレーオフ進出に向けて絶対勝ちたいと、ただそれだけですね。中4日とちょっと短いですけど、頑張っていきたいと思います」

名古屋オーシャンズ 試合後会見


フエンテス監督
ーー試合の総括をお願いします
フエンテス
いいフットサルをするチーム同士の戦いで、素晴らしい試合ができたと思います。試合開始から両チームとも勝ちに行きましたし、その中で両チームともに監督を含めて一人一人が自分の持っているものをすべて出した試合だったと思います。

試合内容でいうと、自分たちは高い位置でボールを奪うことができて、そこでしっかりゴールを奪って、試合開始から早い時間に得点できました。前半の残りの時間も、全体的にいいプレーができたと思います。プレス回避もうまくいっていましたし、相手陣内にしっかりボールを運べていました。アグレッシブさに少し欠けたところはありましたが、自分たちが試合をしっかりコントロールしながら進められたと思います。その後、自分たちがミスしたところを相手がしっかり決めて、1対1になりました。終盤に吉川(智貴)の退場があって、残りの10秒と後半の最初のところで4対3の守備をしなければいけない状況になってしまいましたが、失点しなかったことによって成長できましたし、相手は決定機を決められなかったという感覚に陥ったのかなと思います。

後半は相手の方がリスクをかけないといけないというところで自分たちはそれにしっかり対応し、そこから追加点を取れたことが勝因だと思います。残りの7分はパワープレーの守備をしましたが、全員が100%を出したことで勝利という結果が得られたと思います」

ーーすみだにはいいピヴォの選手がいますが、彼らに対しては何か対策はされたのでしょうか?
フエンテス
ピヴォに直接当ててくるということはわかっていましたし、直接ボールを入れられないようにというところは練習から心がけてやっていました。キーパーから出させないために、少しラインを下げながら前につけさせて、そこからプレスをかけるということをやってきました。そういうところは準備はしてきました」

ーーその準備はうまく試合で発揮できたということですか?
フエンテス「できる限り繋がせないようにして、入ったところはフィクソが強く対応できていたので、自分たちが望んでいたように守備ができていたと思います」

ーー今日はすみだが高い位置からプレスをかけていたが、想定内だったでしょうか?
フエンテス
「サイドから回るというよりは中央から受けてという形で、フィクソの位置をずらしてそこからプレス回避を狙っていました。プレスを嫌がることなく、うまく回避できたと思っていますし、そこができたからこそ自分たちが思うように試合を運べたと思います。自信を持ってやれていたし、ピヴォが奥でもらう場合と、下りてきてもらう場合を使い分けながらできたと思います」

ーー新加入のアンドレシート選手について教えてください
フエンテス
「左利きのアラで、クオリティもすごく高いですし、後ろから押し上げていくことを得意としている選手です。シュートもすごく得意ですが、まだチームに完全に馴染めているわけではないので、今はそういう段階かなと思っています。これから良くなっていくと期待しています」

ーー相手がセットを変えるタイミングで、名古屋もセットを変えていたように見えましたが、いかがですか?
フエンテス
「自分たちというより、相手が変えてきたと感じています。そのセットでスタートしています、こちらが3セット目を入れたときに相手もセットを変えてきたので。相手が合わせてきたのかなと感じています」

ーー次節へ向けての抱負をお願いします
フエンテス
「中断期間前の最後の試合なので、今からしっかり回復して、練習を再開したときにいい準備をする。立川アスレティックFCがいいチームなのはわかっているので、難しい試合になるということもわかっています。リーグ戦で勝つことがすごく難しいことは理解しているので、立川戦に向けて準備をしていきます」

▶Text by 小西 尚美
▶Photo by 小西 尚美
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