Fリーグ2023-2024シーズン 第20節 〜しながわシティ VS 湘南ベルマーレ〜 マッチレポート

試合

徹底的に守備に意識を。1点を守り切った湘南が勝利

Fリーグ2023-2024シーズン 第20節
〜しながわシティ VS 湘南ベルマーレ〜

しながわシティ、Y.S.C.C.横浜、フウガドールすみだの3チームは、11月10日(金)に墨田区総合体育館でFリーグディビジョン1第20節を共同で開催。第1試合は、しながわが湘南ベルマーレを迎えた。

ホームのしながわは、19節が終わった時点で勝点19を積んで10位。直近3試合は連敗している。一方の湘南は、勝点20で8位。ここ5試合勝利から遠ざかっている。どちらも思ったような結果を掴めていないシーズンを過ごしているが、勝点1差で順位を争う相手には負けられないところ。この試合に勝って終盤に向けて勢いに乗りたい気持ちは同じだ。

試合の入りはお互いにアグレッシブ。負けたくないというよりは勝ちたいという思いを前面に出した戦いぶり。とはいえ、どちらも守備は固く、特に最後の砦であるゴレイロは両チームともに日本代表選手。枠内に飛んだシュートもことごとく阻んでスコアレスのままハーフタイムを迎えた。

2ndピリオドはチームカラーがより際立つ展開に。湘南は試合後の会見で伊久間洋輔監督が明かしたように、徹底して守備を重視して臨み、公式記録に残った2ndのシュート数は3本。残り5分を切ったタイミングでそのうちの1本を放った山﨑歩夢のシュートが決まり、結果としてその1点を守り切って勝利を掴んだ。しながわは、積極的にシュートまでの形は作るものの、最後のところは湘南が身体を張った守備を見せて得点までは至らず。失点後はパワープレーを仕掛けたがスコアを動かすことができないままタイムアップとなった。

他会場の結果も含めてお互いに順位の変動はなかったが、ファイナルシーズンに向けて湘南は貴重な勝点3を積んだ。

その後の11月12日、しながわは、11月10日付で岡山孝介監督との契約を解除し、松田大次郎ヘッドコーチが監督を務めることを発表した。

しながわシティ 試合後会見

試合後の会見に臨むしながわシティの岡山孝介監督

試合後の会見に臨むしながわシティの岡山孝介監督

岡山孝介監督

ーー試合の総括をお願いします

危ないシーンはあったんですけど、全体的にはいい試合ができたと思うし、やりたいことはできていたので、結果は残念ですけど、しっかり前を向いて、また頑張っていきたいと思います。

ーー前節の試合から違うチームになったかと思うほど、前への推進力があったがこの1週間はどのような働きかけをしましたか?

前回はパワープレーとカウンター以外では、なかなか攻められなかったので、そういったところをどうやって動くかというところをちょっと細かく伝えて、確認して、それで前進した部分はあるかなと思っています。あとはキーパーを上げたときの形もある程度統一してできたので、そのあたりも試合のなかでは見せることができたと思います。

ーー得点には結びつきませんでしたが、選手の姿勢などの評価は?

姿勢も良かったと思いますね。やっぱり集中力があったと思うし、ベンチに居てもそういう緊張感みたいなものはすごく伝わってきたし、いい入り方をしてくれたと思っています。

ーー第1ピリオドと第2ピリオドではスタートのセットが違いましたが、その意図は?

後半の最初に出たメンバーは、結構プレスに行けるので。試合が一度途切れて後半に入ると、最初はちょっとリズムが掴みづらいこともあり、そこで失点しないように守備から入ろうというところがありました。また、逆に奪ってディフェンスからリズムを作りたいという思いもありました。

ーー湘南に新しく加入したナタン選手は、サイズもありますが、何か対策などはされましたか?

やっぱり体が大きいので、ロングスローだったり、コーナーで蹴り込んでくるときだったり、コミュニケーションの部分については話していました。彼も少しずつコンディションが上がってきているように感じたので、ハーフタイムには彼が(ボールを)持ったときには、ディフェンスについて他の選手も助けてあげようという話はしました。そこはうまくいったので、その後はそれほど怖いと思うことはなかったです。

ーーシーズンの序盤に話を聞いた時はチームの完成度は60%くらいという話でしたが、ここまできて岡山監督がやりたいフットサルはどの程度できていますか?

正直なことを言うと、全然足りないですね。前節は結構ひどい試合でしたが、その前は名古屋(オーシャンズ)、その前は(シュライカー)大阪と、上位との対戦だったんですけど、そのなかでもけっこうチャンスは作れたし、前進していることはすごく感じているんですけど、ただそれでもやっぱり結果的に負けてしまっているので、そこの戦い方はちょっと試行錯誤しています。当初の予定ともまた変えながらやってるところもあるので、やっぱりまだ完成しているとは言い難い状態です。

ーー当初の予定と変えた部分というのは、言える範囲で教えてください

最初はやっぱりアグレッシブに前から行って、クワトロもしっかり使って、背後を狙っていくということを考えていました。でも、やっぱり選手ありきなので、蓋を開けてみて、居るメンバーにどういうフットサルが合うのかというのを考えて、そのなかで少しずつ変更を加えながら、やっていかないといけないので。今までも最初に決めて、これで行きたいな、こういうセットでやりたいなと思い描いても、その通りに行ったことはないですし、本当に作ってみないとわからないところもありますので。だから計画通りに行ってないけど、それはそういうものだから仕方ないかなという割り切りはあります。

ーー今週は、湘南対策というよりは自分たちのチームにフォーカスして練習を積んできたというところですか?

そうですね。両方は両方なんですけど、バランスは自分たちに少し寄っていたところがあります。前回があまりにも良くなかったので、もう1回立ち返る形で、そういう戦い方をしました。

ーー次節への意気込みをお願いします

チームもかなり勝てていないので、すごく傷ついていると思いますけど、責任は全部自分が負って、みんなを励まして、最後まで全力で戦いたいと思いますので、最後まで見届けていただけるとうれしいです。

ミックスゾーンにて
※ミックスゾーンでの取材のため、写真はありません

黒本ギレルメ選手

ーー試合を振り返っての感想をお願いします

いろいろな気持ちがあるけど、悔しいし、勝たないといけない試合だったのに、1対0で負けてちょっと痛いです。

ーー得点が遠い試合でしたが?

あの失点がなければ、多分、0対0で終わるんじゃないかなとみんなも思ったかもしれない。湘南もそこまで、多分パワープレーも入れない予定だったと思うし、僕らも0ポイントよりは1ポイントの方がいいかなって。多分、お互いにそういうことを考えていたと思いますが、あのオウンゴールで負けてしまったから。

ーー後ろから見ていて、攻撃がうまくいってないというふうに見えていましたか?

そうですね、実は。負けているから。いつも1点差で負ける試合が多いし、今日は守備は、最近のなかでは良かったかもしれないけど、でもやっぱり攻撃のところはちょっとまだ足りてないかなって思っています。

ーー攻撃の形は作れているけど、最後の精度に欠けていますか?

そうですね。後ろから見ていると最後の方、バスの精度とか、シュートの精度とか、反応とか、全部間違えている気がします。でも、チャンスが作れていないわけではない。そうだったらやばいけど、でもチャンスは作ってるから、やっぱそこだけ。パスの精度とか、最後の最後、ちょっと意識があれば結果が変わるんじゃないかなとは思ってます。

ーー後半は特にベンチに何か伝えていましたが、それは攻撃のことですか?

多分そう。あんまり覚えてないですけど、最後の方はシュートよりはセグンドを狙った方がいいんじゃないかなって声を出したけど。

ーーシュートよりも?

強いキーパーがいるから、簡単なシュートは入らない。だからセグンドに入れると違うから、それを止めるのは難しいし。だから正面のシュートよりはセグンドの方が確率が高くなるんじゃないかなと伝えました。

ーーセグンドを狙う練習もしているはずですが?

けっこうやりますよ。けっこうやってるのに、試合のときにあんまり出ないから、それはちょっと「なんで?」みたいな。練習しているんだから、試合でやればいいのに何でかなって、それは思っています。

ーーその辺をベンチに伝えていた?

いろいろな情報を伝えたり、モチベーションのためにも声を出したり。キーパーは、ずっとそこにいるからストレスがたまる。だからストレス発散もあります。

ーー失点はありましたが、たくさんシュートを止めていました

そう、もっと悔しくなるね、オウンゴールは。止めてるのに、オウンゴールで負ける。マジで痛い。相手の狙いもあったかもしれないけど、でもオウンゴールだからしょうがないじゃなくて、なんで失点になったのかは考えないといけない、整理しなければいけない。映像を見ないとわからないけど、でもやっぱり遅れていたんじゃないかな。遅れてた気がするけど、わからないところもあります。

ーー失点シーンはゴール前にピヴォの選手もいたので、難しいところもありましたが?

そう、セグンドのシュート。相手は、そういう狙いが多かったし、それはわかっていた。ちょうどカットしたら先に当たって入ってしまった。

ーー責任が重いポジションですね?

僕らは、ワンプレーワンプレーをすごく大切しないといけないけど、多分、それがまだできてないんじゃないかなって思っています。

ーーチームとして、そこまで勝てないチームではないように見えますが?

みんなそう思っているかもしれないけど、結果が全てだから。でも、まだ何試合かあるし、自分たちが結果を出すために、何すればいいのか、もう1回改めて整理しないといけないし、調整しないといけないと思います。だけど、やっぱりチームよりは個人個人、それぞれの意識を変えないと難しいんじゃないかなって思ってます。

湘南ベルマーレ 試合後会見

試合後の会見に臨む湘南ベルマーレの伊久間洋輔監督

試合後の会見に臨む湘南ベルマーレの伊久間洋輔監督

伊久間洋輔監督

ーー試合の総括をお願いします

平日にもかかわらず、たくさんのサポーターの方に来ていただいて、本当に心強かったです。

本当に今日は勝利だけを目指していました。もう戦術じゃないと全員に話して、ゴールを守るんだという意識を全員で共有して、1週間やってきました。前回も攻撃に関しては、非常に良くなってきていると思っていましたし、今日も再三チャンスを逃しましたけど、やっぱり今日は得点を取ることではなく、ゴールを全員で守るということを共有して戦って、ハーフタイムには「1対0で勝つぞ」と言って、本当に1対0だったんですけど。ただ本当に、全員がそこに注力して、共有して、それで全員が躍動できたことが勝利の要因だったと、それだけです。

ーー靏谷(春人)選手がメンバー外でしたが、前節のことが原因ですか?

そうですね。僕は基本的には、この間も言いましたし、いつも言ってるんですけど、ミスは起こるスポーツですし、今までも、誰がミスをして失点したからどうのということは、特に言ったことはないです。現実として「マークを外してます」とか、それは普通のことなので、それをたんたんと伝えているだけです。ただ、彼を外した要因は、ちょっとチームに与える衝撃が大きすぎたんで、1回外から見るのもいいんじゃない、と。彼には本当に期待してますし、日本でも有数のドリブラーだと思いますし、今日も彼がいたらもう何点か取れたのかもしれないですし。ただ、まだまだ彼に足りないことはありますし、そういった意味で今日は外して。(試合の)コンセプトとしても攻撃より守備だということだったので、そこは戦術的なところもありますので、そういった意味で今日は入れなかったです。

ーー今日は再三チャンスがあったなかで点が取れなかったですが、ハーフタイムの具体的な指示は?

具体的な指示は、今日はしながわさんも我々も同じ勝点で、どっちが勝つかという戦いだと思いますし、そのなかで試合前から言っていた、ゴールの真ん中にボールを入れさせるなということをまず確認しました。例えば右サイド、相手フィクソがボールを持ってるとき、ピヴォに1発でボールを入れさせない。単純なことですけど、それをたんたんと確認して、それができている部分とできてない部分があると。ただ当然、相手選手もプロなので、当然イヤなところにボール入れてくるわけで、そのときにどう対処するのか、守備の部分を確認をしました。

攻撃に関しては、これだけチャンスを作れていると。外しまくって、みんなもちょっと落ちていましたけど、ただ、今日は違うと、そうじゃない、チャンスは作れているから得点は絶対に取れるから、まずは守備のところを徹底しようということを確認して、後半に行きました。

ーー守備を重視したということですが、なかなか勝ててない要因は守備だと考えていますか?

我々は、アジアチャンピオンを目指すと公言したんですけど、守っていればアジアチャンピオンになれるかといったらそうではないと思います。攻守、両方できる選手がたくさんいるのが多分名古屋のようなチームだと思いますけど、まず名古屋を超えるためには、やっぱり攻撃陣をたくさん持って、今年は、攻撃で得点を奪えるところまで持っていくことをやるのが一つの目標でした。こんなにも勝てないとは思っていなかったところもありましたが。

当然守備を重視すれば、勝点は1か3が転がってくることは、長いことやってるのでわかりますけど、うちは定位置守備で失点が1番多いんですね、やっぱり守備にエラーがあると勝てないので、そこで今回は、みんなも納得して、相手がボール持ってるときにどう守備をするのかということをやりました。おっしゃる通り勝てないのは、守備のところにあると思いますし、このままだと残留争いになるので、そこにフォーカスしたということです。

ーー最後のタイムアウトではどういった指示でしたか? 今日は守備を重視していたという話でしたが、サインプレーで攻撃に行っていたが?

(指示とは)全然違うプレーをしたんですけど(笑)。本当は、相手は出てきたいと思うので、押し込んで、キーパーを使って、蹴る、そうするとおそらく6秒7秒は経つはずだからそれをやれと。そのあとは、相手のクリアランスになるんで、プレスして、相手がロングボールを蹴ってマイボールになれば勝ち、という指示をしたんですけど。したらシュートしにいっちゃうっていう(笑)。そんな感じです。

ーー次節への意気込みをお願いします

本当に守備が良かったと思いますので継続して、攻撃も良かったと思いますので、これをいかに得点に結びつけるかにフォーカスすることと、引き続き守備のところ、3週間ありますので、そこで守備のところをもうちょっと整備して、そこから攻撃というところの得点という部分をやれればなと思います。次もいい試合ができるように頑張ります。

試合後コメント
※写真はありません

山﨑歩夢選手

ーー試合全体を振り返っての感想をお願いします

試合の入りはみんな良かったと感じます。しかし、試合展開的には自分たちで苦しくしてしまったと思います。自分も含めてチャンスを決めきる力が足りない、ここ最近の試合で強く感じていることです。そのなかで勝てたことは大きかったです。

ーーお互いに得点が入らない時間が長かったですが、どのようなことを考えながらプレーしていましたか?

まずは守備から失点しないように我慢する時間帯があったので、そのなかでチャンスは絶対に来ると思っていたので、あとはそれを決めることができたら、といったところです。

ーー得点シーンは、狙いは堀内選手でしたか? それとももう自分で決めるというところでしたか?

狙いは堀内選手でした。あの角度からの利き足ではないほうでのシュートは難しいと判断しました。

ーー後半は、公式記録だと湘南はシュートが3本でしたが、その理由はどのように考えられますか?

我慢する時間が多かったのは、守備からというところだったと思います。

ーーこの試合で感じたチームとして良かった点と、次節への課題はありますか?

チーム全員で身体を張ってゴールを守れたことですね。次節への課題はチャンスをしっかり決めきることだと思います。

ーー山﨑選手は昨年から成長が感じられる選手の1人ですが、ご自身ではどのように感じていますか?

・成長した点
成長はしてると思いますがまだまだです。もっと成長します。

・新たに感じている課題などあれば
課題はたくさんです。

ーー残りのシーズンをどのように過ごしていきたいか、教えてください

全体をみて、いい結果とは言えないけど、残りのシーズンはいい結果で終われるように全力でやります!

▶Text by 小西 尚美
▶Photo by 小西 尚美
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