試合

膠着した戦いを制して、町田がホーム初勝利!

~ペスカドーラ町田 VS バサジィ大分~

7月18日(月・祝)、Fリーグディビジョン1第5節、ペスカドーラ町田対バサジィ大分の試合が、町田市総合体育館で行われた。この日は、広場にキッチンカーが3台並び、その横にはテーブルとイスが置かれ、試合前の時間も楽しめるよう演出。ロビーにもショップがオープンし、夏休み気分を盛り上げた。足を運んだサポーターは1,594人。大分からも熱心なサポーターが訪れた。

町田は、シーズン開幕をホームで迎えたものの、未だホームでは未勝利。ファミリー感あふれるサポーターが多いだけに、そろそろ勝利を届けたいところ。一方の大分は、今シーズンから館山マリオ監督を迎えて、新しいチームづくりを行っている。その影響もあってか、まだ勝利がない。勝利が欲しいのは、こちらも同様だ。

とはいえ町田は、前々節に初勝利、前節は引き分けと上り調子で今節を迎えている。今節はさらにホームの後押しもあって、攻撃に重心を置いて試合を進めていく。ピッチを広く使って攻撃を組み立て、多少距離があってもシュートを打ってメリハリの効いた展開を促す。大分は今シーズン町田から移籍加入した本石猛裕選手や森村孝志選手が攻撃の核に。際どいシュートと粘り強い守備で主導権を渡さない。1stピリオドは、お互いイーブンの戦いで無得点に終わった。

2ndピリオド序盤、立ち上がりから積極的に攻めていたホームの町田がキックインからのサインプレーで山中翔斗選手が決めて先制。しかし、その後、1分もたたないところで大分の森村選手が右サイドから1対1を仕掛けて技ありの得点、同点に追いついて試合を振り出しに戻した。

お互いに引かない展開ながらチームとしての成熟度は町田が1歩リードしている印象。大分は個の強さが目立つ場面が多い。そんな中、決勝点が生まれたのは町田。キックインからの流れから毛利元亮選手がパワフルなシュートを決めた。4分を切ったところで大分がタイムアウトを取得し、その後パワープレーをスタートしたが、町田がリードを守り切って、今シーズンホーム初勝利を挙げた。

ペスカドーラ町田 試合後会見


甲斐修侍監督
ーー試合の総括をお願いします
甲斐
お疲れ様です。今日の試合は、相手が4連敗しているチーム、大分なので、簡単なように見えるかもしれないですけど、全然そう捉えてはいなくて、非常に難しい試合になるとは思っていました。そういう準備をしてきた中で、試合前に掲げていたゲーム内容というのはある程度できたと思います。ただ、フィニッシュのところでなかなか得点が入らなかったので、最後まで苦しいゲームになりました。内容的には試合前に話していたことをだいぶこなせていたと思うので、次の横浜戦に向けていい状態にできるように準備したいなと思います

伊藤圭汰選手
伊藤
「ここ数試合、先制されることが多くて中々ゲームをコントロールできなかったんですけでど、今日はしっかり我慢できて、シュートチャンスはかなりあったんですけど、我慢して、先制点を取られることなく、僕らが先制できたのが、すごく良かったなと思います」

ーー先制できたのは今シーズン初めてだと思いますけど、どういう意識付けで入ったのでしょうか?
甲斐
「そうですね、試合前に最初にまず今日のテーマとしては、先に失点しないこと、それに対してのディフェンスの強度だったり、相手の特徴を見極めること、そこをしっかり継続できたことが先に失点しないことにつながったのかなと思います」

ーー攻めてる時間は長かったが、なかなか点が入らなかったのは、相手の守り方の問題ですか?
甲斐
「もちろんキーパーも含めて大分のディフェンスも最後まで粘り強かったと思うんですけど、それ以上にチームとしては、いい形でショートカウンターを仕掛けたり、数的優位な局面もいくつかあったので、そこは我々の問題として、最後を決め切る精度がまだまだ低いということです」

ーーホームゲームでは初勝利ですが、選手同士で話したりというのはあったんですか?
伊藤
「やっぱりホームでは負けられないということは僕ら全員が思っていますが、今年はホームで負けていたので、これ以上ホームでは負けられないという話は選手同士でもしました」

バサジィ大分 試合後会見


館山マリオ監督
ーー試合の総括をお願いします
館山
この試合は負けましたけど、今日の試合はチームはよくやったと思います。3試合連続でミスからの失点があり、そこは話をしてミスはなくなったのですが、今日はまた出て相手のキックインから得点を与えてしまいました。でもチームはだんだん良くなっていて、今日はいいプレーをしたと思います。細かいミスで試合は負けましたが、また次の試合でがんばります」

小門勇太選手
小門「監督も言ったように、毎試合同じような形で失点しているので、やっぱりディフェンス面で、どこを締めればいいといったコミュニケーションを取ることが大事だと思いますし、そうすれば防げる失点だと思います。そういう失点が多いから自分たちのペースもそうだし、モチベーションも下がって、自分たちで焦る時間帯というのを作ってしまっていると思います。細かいところを話し合って、そういうエラーをなくしていくのが一番だと思います」

ーー今シーズンのチームづくりのコンセプトを教えてください
館山
「僕のやり方はパスを回してボールキープするチームですが、今のチームは4人のポストがいるから、3-1のポストシステムに変わりました。チームに僕が合わせています。今は結果があまり良くないから、僕は3-1とクワトロで、後ろ3人でもっともっとボールキープをできるように頑張っています。今日は少しできたけど、負けているから、選手があまり元気がない、元気がないといいパスはできません。元気がなかったらパスを回して前まで行けない。毎週言ってますけど、これからチームのパス回しが良くなるようにするのが僕の仕事です」

ーーコメントにコミュニケーションがうまくいってないとありましたが、難しいのでしょうか?
小門「自分たちの個人個人のコミュニケーションとか合わせる部分で話し合うというのは、たくさんしているんですけど、チームとして、セットとして全員で守るというところ、4枚で守る、ディフェンス面での話し合いというところをもっと細かくするっていうことです。話し合えばできることだと思うので、難しいとは思ってないです」

ーーチームとしてやりたいことはできているところもあったと思いますが?
小門
「マリオさんのやりたいことは、多分もっともっとたくさんあると思います。自分たちも、多分マリオさんも結果が出てないところで、焦ってしまって、あれもこれもという感じになっているので、ちゃんとコミュニケーションをとることが本当に大事だなと思います。マリオさんがやるフットサルというのは、ちょっと合わなかったり、ズレたりすると相手と入れ替わっちゃったりするところがあると思うので、そういうコミュニケーションが大切だと思います。難しくはないんですけど、すり合わせると精度高くできると思います」

▶Text by 小西 尚美
▶Photo by 小西 尚美
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