試合

AFCフットサルアジアカップ東地区2022予選/WEB取材

9月に開催されるAFCフットサルアジアカップクウェート2022への出場権をかけて、東地区予選が5月17日(火)に中立地のマレーシアで開幕する。日本代表の初戦は、5月18日(水)、日本時間18時キックオフの香港代表戦。その後は、19日(木)モンゴル代表戦、20日(金)韓国代表戦、21日(土)チャイニーズ・タイペイ代表戦が予定されている。開幕を控えた16日に、木暮賢一郎代表監督と3名の選手がWEB取材に応じた。
(小暮監督は5月17日15時に更新)

オリベイラ・アルトゥール選手


今大会の代表は、3人のキャプテンを置く。その1人がベテランであり、2021 FIFAフットサルワールドカップ(W杯)の出場経験もあるアルトゥール選手。
名古屋オーシャンズ所属。

ーーマレーシアに入って1週間が経ちましたが、準備の状況はいかがですか? また、予選に向けての心境を教えてください
アルトゥール
「少しずつ良くなってきていますが、大会まではまだ時間があるので、もっと準備をしないといけないと思っています。若い選手も多いですが、コミュニケーションはよく取れていますし、もっとチームを良くするためにベテラン選手から若手選手にいろいろなことを教えています。まだ時間があるので、しっかりやって行きたいと思います」

ーー木暮監督になって初めての公式戦を迎えますが、アルトゥール選手自身は今、チームの状態をどのように感じていますか?
アルトゥール
「僕は、(シュライカー)大阪にいたときに木暮監督と働いていて、監督のやりたいことを知っているので、他の若い選手に教えています。また、今回は、W杯に行っている選手は、僕と(吉川)智貴と(加藤)未渚実の3人だけなので、たくさんのことを教えています。木暮監督は、新しい選手を多く呼んでいるので、ベテラン選手として若い選手にたくさんのことを教えることが自分の仕事のように感じています」

ーーフィクソとして攻撃のことだったりを、チームや同じフィクソの選手に教えたりしてるということですか?
アルトゥール「世界中でフットサルのレベルが高くなっているので、それを教えたり、これからのフットサルではフィクソも守備だけでなく、攻撃にも参加しなくてはいけない。そういうことを教えています」

ーーアルトゥール選手自身は、キャプテンに任命されたとき、どんな気持ちでしたか?
アルトゥール
「大阪で1年間キャプテンをして、日本の文化などたくさん学びましたが、僕の経験はあまり良くなかったので、いいことだけ考えています(笑)。日本のキャプテンのスタイルは、世界のスタイルとは違うけど、それも学んだので、今回はその学んだことをコートの外でも中でも使いたいと思います」

ーー日本のキャプテンは、世界のキャプテンとどう違うのでしょうか?
アルトゥール
「日本のキャプテンは、コートの中も外も見る。例えば、アルトゥールは何を食べるか、フィジカルトレーニングをするか、家族のことなど、全部見ている。それは大事なことだけど、ブラジルのキャプテンは、すべてを見ません。コートの中のことが一番大事だと思います。でも日本の文化も学んで、慣れました」

ーーアルトゥール選手のTwitterに練習試合の写真が載っていて、サインを出していましたけど、ジョガータ(サインプレー)の練習はされていますか?
アルトゥール
「はい、攻撃のセットプレーです」

ーーシュライカー大阪でもジョガータを使われていましたが、似たような形ですか?
アルトゥール
「5年前のフットサルとは変わって、アップグレードしています」

金澤空選手


アンダーカテゴリーから木暮監督の薫陶を受けた金澤空選手。3人制キャプテンの一角、若手代表を担う。
立川アスレティックFC所属。

ーー2日後に迫った予選に向けて、どういった意気込みで望んでいるか教えてください?
金澤
「マレーシアに来てから、チーム全員ですごくいい準備ができていると思います。この間、マレーシアのクラブチームと対戦して、相手がどういう戦い方をしてくるかというのもある程度予想がつきましたし、そういう意味でも心も体もすごくいい準備ができているかなと思います」

ーーキャプテンの1人に任命されたということですけど、それ自体についてはどう思っていますか?
金澤
「最初のミーティングで言われたんですけど、ちょっとびっくりはしましたね。でもやることは変わらないというか、自分と年齢が変わらない選手も多いので、コミュニケーションも全体的に取りやすいですし、自分の他にも(吉川)智貴さんとかアルトゥールもいるので、自分はしっかりプレーで貢献できたらなというふうには思ってます」

ーー木暮監督が代表監督になってから代表に呼ばれ続けているのは、金澤選手を含めてフィールドプレーヤーは4人くらいなので、そういう意味でも、今回キャプテンに任命されたことでも期待を感じますが、金澤選手自身はどう感じていますか? またその上でどんなパフォーマンスを見せたり、どうステップアップして行きたいと感じていますか?
金澤
「グレさん(小暮監督)から自分に求められていることは、アンダー20のときからずっと変わらず、サイドでの仕掛けというのと、そこでどれくらい違いを作れるかということ。今回の大会は、攻撃する時間がすごく多くなると思うので、そこでサイドの選手、アラの選手がどれくらい違いを作って、ゴールに繋げられるかというのが、勝つ上ではすごく重要だと思うので、そういう意味では自分がしっかり仕事をして行きたいなと思っています」

ーー3人のキャプテンのうちの吉川選手、アルトゥール選手はベテランでW杯の経験もありますが、どういうふうにコミュニケーションをとったり、どんな役割を担ったりしていますか?
金澤
「キャプテンになったからといって、これといったことはあんまりしてるわけでありません。コミュニケーションの部分では、若い選手もいて、智貴さんであったり、アルトゥール、バナナ(ヴィニシウス選手)というベテラン選手もいる中ではあるんですけど、本当にチーム全員が年齢に関係なくいい関係が築けていると思うので、そこまで気を遣って何かやるということは別にしなくてもいいかなと感じています」

ーー金澤選手ご自身は、全日本選手権を優勝されて、チームも立川アスレチックFCとして新たなスタートを切って、今回は代表でキャプテンにも任命されてというところでステップアップしていると思うが、今、ご自身のフットサル人生は乗ってきているなという感じはありますか?
金澤
「いや、まだまだ全然そんなことはないとは思います。今回、全日本選手権は優勝はできたんですけど、カップ戦で優勝することも難しいとは思うんですけど、それ以上にリーグ戦とか、長い戦いの中で継続的に活躍するのはもっと難しいことだと思うので、そういう選手に自分がなっていくためには、もっともっと努力する必要があると思っています」

ーー長く活躍する選手になるためには、どんなことを心がけていきたいですか?
金澤
「本当に毎日の準備というか、アスレにも手本になる選手たちがたくさんいるので、そういう選手たちが普段どういう準備をしているのかなとか、代表でもたくさんベテラン選手がいるので、そういう選手を見習って、参考にしながら自分のものにしたいなと思っています」

内田隼太選手


昨シーズン途中に、スペインのブレラFCに移籍した内田隼太選手。今大会では、スペインでの経験を日本代表に還元する
ブレラFS(スペイン)所属
ーー2日後に初戦を控えて、今の準備状況はいかがですか? また、新しい体制になって初の公式戦ですが、どう臨もうと考えていますか?
内田
「チームとしては非常に良い準備ができていると思います。試合については、初戦にまずは勝つことが大事だと思っています。その上で4試合あるんですけど、非常にタフな試合になると思いますので、4試合をすべて勝ってAFCの本戦につなげることが、最大の目的になるのかなというふうに思います」

ーー内田選手ご自身は、ブレラに移籍されてここまで何か変化はありましたか?
内田
「正直なところ、まだ4ヶ月5ヶ月しかあちらには行ってないので、慣れの最終段階というか、慣れ終わったくらいの時期なので、これからという部分が大きいですが、その中でもスペインの文化だったり、もちろんフットサルのことも学ぶことは多かったなというふうに思います」

ーー特にフットサルでいうと、慣れというのはどういうところが大事だと感じていますか?
内田
「やっぱり一番は言葉やコミュニケーションの部分ですね。ピッチ上での言葉というのは、わかっていたり、もちろんわからない言語もあるんですけど、その中でもフットサルは一瞬一瞬のスポーツのなので、そういった言葉が瞬時に出てこない、わかっていても瞬時に出てこないことだったり、あとはやっぱり日本語と比べるとまだ細かい状況を説明できないことだったりっていうのが多いので、そういったことに最初は苦労しました。最初は練習メニューだったりも何を言っているのかわからないし、チームのミーティングもそうですね、何を言っているのかわからない状況なので、すべてにおいて最初は苦労しました」

ーー内田選手は、アンダーカテゴリーでこういう大会を経験されていますが、トップカテゴリーでこういう絶対負けてはいけない戦いに臨む上で、チームとして、また個人としてもどんなところを意識して臨みますか?
内田
「アジアのチームは、例えばハーフで引いて守ってきたりだとか、自分たちが日本と比べて格下であるということを理解した戦い方をしてくるチームが多いので、その中でやっぱりこっちがうまくいかないとき、うまくいかない時間帯がどうしてもあると思います。点が入らないだとか、何かリズムが合わないだとか、そういったときにこちらから崩れるのではなくて、常にこちらが優位性を持って、ゲームを進められればいいのかなと思います」

ーースペインでプレーしていることで日本代表に還元できることはあると感じますか?
内田
「いっぱいありますけど、やはりゴールにこだわる部分だったり、ゴールに直結する動きだったり、そういった部分ですね。やっぱりゴールに向かう姿勢は、スペインは高いので、そこは自分がゴールにつながるプレーだったり、ゴールだったり、そういったもので還元できたらいいなと思います。それとやはり日本語を喋れるので、コミュニケーションの重要性というのはより感じるので、そこは自分の年も上の方になってきたというのもありますけど、そこは積極的に仲間達とコミュニケーションをとって行けたらなと思います」

ーー日本語でコミュニケーションを取れるのはいいですか?
内田
「最高です」

ーー代表で力を発揮するのにどういったものが必要だと考えますか?
内田
「やはり自分の強みを、ストロングポイントを出すということに限るんじゃないですかね」

ーー内田選手の場合は、ゴールにこだわるというところですか?
内田
「そうですね、ゴールにつながるプレーを、相手に脅威を与えるということです」

ーー昨年の9月のW杯を見てどういう感想を持ったか教えてください
内田
「変なふうに捉えてほしくはないですけど、負けはしましたけど、非常に良い、素晴らしい試合だったなと思います。それはみなさんの反応がいちばん物語っているんじゃないですかね」

ーー結果的には、勝てなかったというところで、何ができて何ができなくて、これから何をすべきかみたいなところがあれば教えてください
内田
「それを探しにスペインに行きました」

ーー何か見つかりましたか?
内田
「まだ、これからですね」

ーーまだ探しているという感じですか?
内田
「はい、でもやっぱり一つは個の優位性は大事だなと思います。海外の選手は、もちろんチームで崩すというのはありますけど、チームに、各セットに1人か2人、絶対的な選手、1対1で負けないだとか、背負ってシュートまでいけるとか、絶対的な武器をん持っている選手が各セットにいると思います。チームで戦う部分というのは日本の強みの一つとして、プラスアルファ、個の部分で打開できる、僕はそこの役割でもあると思うので、そこを海外の選手と対峙しても違いを作れる選手になるというのは一つ目標ですね」

ーースペインでの手応えはどうですか?優位性は作れていますか?
内田
「それもまだこれからっていうところになりますかね」

木暮賢一郎代表監督


これまで紡いだ歴史を胸に、新たな戦力が躍動する小暮ジャパン。新生フットサル日本代表が初の公式戦に挑む。

ーー新しい体制になって初めての公式戦が2日後に迫ってきました。選手はみんな、「いい準備ができている」と口にしていましたけど、監督として今、どういった心境でしょうか?
小暮
「そうですね、二つあって、一つはフットサルの代表チームというのは、時代が変わっても歴史がありますし、様々な困難を乗り越えて今があると思っています。そういう意味では、新しい体制、初めてではありますけれども、日本代表フットサルチームの誇りを持って、まず東アジア予選をしっかり戦いたいなと、これまで作ってきたものと変わらずですね、やって行きたいなというのが一つあります。

もう一つは、とはいえ、選手個々を見ると、いわゆるオフィシャルのゲームというのが初めてという選手がたくさんいるというのは、紛れもない事実です。年齢的にも非常に若い選手が多いというのも事実ですので、そういった選手をしっかりコントロールして、彼ら一人ひとりがいい状態で臨めるような、マインドセットであったり、そういった準備をするのも我々コーチングスタッフの仕事だと思っています。歴史を紡いできたという視点と、新しい選手たちの躍動する、今までとはまた違う、今の選手たちの特徴を生かしたフットサルというのもしっかり見せた上で、きっちり勝ちたいなというふうに思っています」

ーー東アジアでは、日本は格上とされていますが、メンバー構成を見るとすごく若くて、新しいチームというところの難しさもありつつ、周囲からは勝てるだろうという見方もされる中で、絶対に勝たなければいけない戦いに臨む上では、選手たちにどういう働きかけをしていますか?
小暮
「活動が始まってから現時点まで、明確なメッセージとしては、二つ伝えています。一つは、アジアの中でチャンピオンになったことがあるのはイランと日本しかないんだということ。それは奢りではなくて、紛れもない事実ですので、ここ数年は当然他国も強化していますし、リスペクトしなくてはいけないですけど、どちらかというとリスペクトしすぎるところも出てきたような印象もありましたので、そこは選手が変わろうが監督が代わろうが、代表としての誇りを持って戦うということは伝えています。選手は自分たちがどう振る舞うかはわかっているのかなと思っています。

当然まだ戦ったことがない選手が多いので、朧げかもしれないですけど、アジアチャンピオンになって、その先の世界をという、そういったストーリーというのはおりを見て伝えてきてはいるので、そういったイメージは持っているのかなと思っています。

もう一つの視点というのは、選手たちにはこれから話すことになると思いますけど、一方で前回の2019年の東アジア予選であったり、18年のAFCにおいては、今回も3戦目に当たる韓国代表には、前半終わって2対2であったりとか、先程の話とは逆にも見えますけど、苦しんでいる事実もあります。そこは誇りを持って戦うという日本のプライド、それはFリーグを含めて重ねてきたプライドを持って戦うことと、それが傲りではなくて、目の前の1試合1試合を大事に戦っていく、その二つのバランスを持つということが大事かなというふうに思っています。

ただいずれにせよ、初めてというのは誰もが経験するところであると思います。それは選手としても指導者としても、どういう場面であっても、誰もが初めて、ファーストステップというのは通る道だと思います。そこはしっかりと自分自身、代表選手として、自分もそうですけど、本当に多くの選手たちの初キャップとか、最初の大会というものをおそらく日本で一番見てきていると思いますので、そういったものが選手の助けになればいいなというふうに思っています」

ーー今回、キャプテンを3人任命されましたが、それぞれにどのようなことを期待したり、どのようなことを担ってほしいという思いがあるのでしょうか?
小暮
「複数体制を置いたというのは、まだ活動して数ヶ月という時間軸でありますし、当然選手たちにも伝えていますけど、最終的な目標というのは当然W杯ですから、そこに向けて毎回の活動ごとにやっぱり競争があって、そこに立つにはクラブでのパフォーマンスがあるというのは伝えています。

現時点で約束された選手がいるわけではないですし、この先どういうふうに入れ替わるかわからない中で、とはいえオフィシャルな大会ということで、そこは代表チームとしては必ず勝ちに行くという中で、今のメンバー構成であったり、W杯を経験している選手であったり、育成年代、アンダー20から上がってきている、私自身も監督をやっていたというところもありますので、そういった視点でこの3人が今の時点ではいいのかなという、自分の直感、そういった流れですかね」

ーータイトなスケジュールで4連戦となります。どのような想定をされていますか?
小暮
「まず前提として非常にアリーナの中が暑くてですね、空調も効いていないというところは、4連戦に付け加えて、選手の体力を奪っていくのはもう間違いはないと思います。練習においても汗の量も、日本と比べると相当かきますし、コーチングスタッフやメディカルスタッフなど、そこまで体を動かしてない人間でも、汗をかくというところです。ですから通常とは違う環境の中で選手は相当疲弊する。さらに4連戦というところで、自分の知り得る範囲においても、国内においてもいわゆる全日本選手権であったり、カップ戦の3連戦というのは、選手も経験はある、直近の大会でも3連戦を戦っている選手もいますけど、4試合目というのはなかなかね、国際ゲームにおいてないと思います。

そこは選手にも伝えていますし、必要なことはインテリジェンスを持って、ゲームをうまくコントロールしていくことだと、マレーシアに入ってずっと伝えています。スコアの動かし方であったり、時間の使い方であったり、戦略的な部分というのもここまでいくつか試してきていますので、そこは状況に応じて選手がどういったゲームプランを遂行していくかというのは、伝えてきています。あとはゲームは当然水物ですので、1試合目から4試合目を見越して戦うということではなくて、目の前のゲームに対してしっかり向き合いながら、今言ったようなトータル的なところでいうと、インテリジェンスを持って、しっかりと4試合戦い切るというところが肝になるかなと思っています。

戦略的なところはたくさん準備はしているので、それは自分の仕事として、折を見てそういったものは使い分けて行きたいなと思っています」

▶Text by 小西 尚美
▶Photo by 小西尚美
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