Fリーグ2023-2024シーズン 第12節
〜ペスカドーラ町田 VS 立川アスレティックFC〜
8月10日(木)から13日(日)までの3連休を挟んだ週末、Fリーグディビジョン1は第12節を開催。ペスカドーラ町田は、ホームの町田市立総合体育館に同じ東京にホームタウンを持つ立川アスレティックFCを迎えた。この試合から、リーグは2巡目。このカードの1巡目は立川のホームで対戦し、3得点を挙げて町田が勝利している。
町田は、11節の対戦が8月の最終週に繰り越されているため前節は対戦なし。10節はホームで名古屋オーシャンズと戦い、最後の最後で逆転を許して今季2敗目を喫している。そこまで8連勝を積み上げてきていただけに、連敗せずに再び上昇気流に乗りたいところ。一方の立川は、11節終了時点で4位。消化試合が1試合少ない町田が勝点差5で3位につけていることもあり、勝利への意欲は強い。
試合は、町田のキックオフでスタート。最初のプレーからシュートまで持ち込むことを意図し、開始5秒で野村啓介がシュートを放つ。その後も町田は、シュートで終わるチャンスを数多く作り出した。対する立川は、ゴレイロの檜山昇吾を中心に守備からリズムを構築。徐々に自分たちのペースに持ち込んでいく。5分には、中盤の奪い合いから酒井遼太郎がボールを拾って、立川にとってこの試合初のシュートを放つ。ここは外したが、酒井はこの試合で5本のシュートを放ち、得点への意欲を見せた。
1stピリオドは、お互いに強度の高い守備から攻撃のリズムを作り、ゴール前のシーンを作り出すものの得点までは至らずスコアレスでハーフタイムへ。
2ndピリオドも拮抗した展開が続き、お互いに集中力高く攻守に躍動。スコアが動いたのは、10分以上経過してから。立川のゴール前でボールを受けた野村がマークについた立川の皆本晃を背負いながら反転するなかでバランスを崩してともに倒れてしまう。このプレーで町田がPKを獲得すると、これをヴィニシウスが決めて先制する。その約20秒には、セットプレーから再び野村が起点となって伊藤圭汰がフィニッシュ。リードを広げた。
ゴール前のシーンはあっても得点ができない立川は、5分を切ったところで獲得したコーナーキックからパワープレーをスタートする。しかし、町田の守備はアグレッシブ。立川のパス回しに対して積極的にプレスをかけていく。その狙いが実ったのが髙橋裕大の得点。プレスからルーズになったボールを拾ってパワープレー返しの得点を決めた。さらに残り30秒を切ったところでは前掛かりになっている立川の裏をついて野村が得点。町田はリードを4点に広げてタイムアップを迎えた。
他会場の対戦も含めた今節の結果、町田は順位を2位に上げ、立川は5位に落とすこととなった。
ペスカドーラ町田 試合後会見
ーー試合の総括をお願いします
甲斐修侍監督 今日のゲームは、立川泉体育館で対戦した1戦目のときの立川の状態ではないということを想定しながら準備しましたし、今日はそういう入り方をしないといけないということを選手たちにもしっかり共有してスタートしました。前半の最初の10分くらいまでは結構いい形、チャンスも得点機もたくさんありましたが、なかなか得点を取りきれない時間が長かったので、今日のゲームはちょっと難しくなるなと考えながら戦う前半でした。
前半の後半にかけては、立川に主導権を与えてしまって、危ないシーンがいくつかありましたけど、その時間帯を無失点で乗り越えられて、なおかつ全選手を使うことで、疲労を分散できたので、後半はそういう意味でもいい形で入ることができたんじゃないかなと思います。
後半は、前半の問題点に選手たちが速やかに対応してくれたので、いい戦い方ができたんですけど、ただやっぱり簡単に点が取れる相手ではないですし、我慢の時間が続きました。本当に選手たちが我慢強く戦ったことで、なんとか勝てたゲームだったと思います。
正直、4-0の内容ではなかったですし、どっちに転んでもおかしくなかったゲームだったと思うなかで、ホームで勝つゲームをできたことが本当に良かったと思います。
伊藤圭汰選手 前半はたくさんチャンスがあって、ピンチもたくさんあって、みんながすごく我慢強く戦えました。なかなかゴールを取ることができなかったんですけど、みんなでしっかり我慢して、前半決めきれなかったところを、後半は少ないチャンスでしたけど決めきれたので、それはすごく良かったなと思います。
今、(対戦が)2週目ですごく難しい部分もありましたけど、これからの相手も町田を倒そうというマインドで来ると思うので、僕らもそこを上回って行けるように、また次から挑みたいと思います。
ーー甲斐監督は試合は勝つか負けるかだとおっしゃいますが、連敗しないことに関して、監督自身のこだわりやチームに伝えたことはありますか?
甲斐修侍監督 以前の記者会見でもお話したことがあるんですけど、リーグ戦はカップ戦と違って、いいときもあれば悪いときもあって、一つの試合に限らず、例えば最初の時間帯だったり、前半だったり、試合を切り取ったところでもいいこと・悪いことが必ず起こります。うまく行っても行かなくても、試合が続いてるときに感情の起伏を起こさない、簡単に言えば大人の解釈というか、そういうメンタリティを持てるかというのは、本来持ってる力を発揮する上では、非常に大きな課題だと思いますし、選手たちにも常々話はしています。
逆に、試合の中で切り取ったことや、さらに試合を数試合という流れを考えたときも、自分たちがこのシーズンに向けて準備してきたこと、選手たちが持つストロングポイントというのは、さっきの話であれば、勝ち負けが出たからといって、劣るものでも急に良くなるものでもなく、そこはやっぱり毎試合、頭の中で整理をつけてできるかというのは、リーグ戦においてはすごく大事だなと思います。
僕が現役だった頃、チームがやってることはすごく良かったり、局面も良かったり、内容もよかった、だけど試合に負けたという経験をたくさんしました。そういうときにチームは、それを引きずった1週間を過ごしがちでしたが、引きずったことで、もともとあったチーム状態を下回るという現象が結構起こりがちでした。そういうものをいかにマネジメントするかというところが、我々コーチ陣が担う役割なので、そこのコミュニケーションをしっかり取っているということです。
ーーPKで先制して、伊藤選手がすぐに2点目を決めたが、勝敗のツボをつかんで試合を進めているように見えるが、監督はどのように見ていますか?
甲斐修侍監督 PKで入った点というのは、入ればラッキーというか、あれは審判が取る取らないというなかで取ってくれたものなので、入ったとしても、難しいゲームの状態は絶対続くと思っていましたし、ベンチは盛り上がっていましたけど、今、勝負は何も決してないっていうことを、ベンチにいる選手たちとはちゃんと共有したということはあります。2点目を取りに行くところは、点を取りに行くことを改めて選手たちに話したわけではなくて、点を取れた後、すぐに選手たちがプレッシング強度も、相手に自由を与えない強度を連続性を持ってやってくれていたので、そこは僕も正直、選手たちのコンディションの良さを改めて感じましたし、それが2点目の得点に繋がったと思います。足を止めなかったし、頭も止めなかったというところが得点につながった。本当に今、おっしゃられた、勝負が勝利に近づくきっかけになった2点目だったと思います。
ーーパワープレーになったとき、すぐにパワープレー返しが決まりましたが、髙橋裕大選手が今シーズン、パワープレーの一列目で、ものすごい守備をしています。監督はどういうふうに彼の適性を見極めて、ある意味でのスペシャリストに育てたのか教えてください
甲斐修侍監督 ルイス(ルイス ベルナット・モリーナ前監督)時代からやっていて、僕が見ることになってももちろん裕大のストロングポイントは、パワープレーをやる側からしたらわかってはいても面倒くさいチェイシングだったり、プレスをかけられるというところです。ただ、裕大だけじゃなくて、原辰介も、倉科亮佑も、裕大ほどではないにしても、相手に考える余裕と時間を与えないところを、通してずっとやってくれています。なおかつ、その3人がハードワークしているなかで、キャプテンの伊藤圭汰がコントロールしながら、誘導した先のカバーを精度高くやってくれているので、高橋が目立ちがちなんですけど、本当に4人が精度高く自分の役割をこなしてくれていることがこの結果につながっているのかなと思っています。
ーー今シーズンはパワープレーを受けることが増えていますが、その度にディフェンスの質や精度が高まっているように見えますが、ピッチの中ではどのように感じていますか?
伊藤圭汰選手 すごく難しい局面なんですけど、試合の経験ってすごく大事だと思っています。今シーズンは特にパワープレーをされる時間がすごく長いので、それがみんなにとってすごくいい経験になってるのかなと思います。それが僕らの自信にもなっていて、先々週名古屋(オーシャンズ)にやられてしまったんですけど、それ以外はすごくよく守れているので、そういう試合の経験がみんなに自信になってるのかなと思います。
ーー昨年はシュートを打ってもなかなか決められないことが多かったが、今年は決めています。去年との違いはどのように感じていますか?
伊藤圭汰選手 去年はなかなかゴールは決められなかったんですけど、今年からポジションの部分で、フィクソからアラに入る時間が増えて、そこでの役割もありますし、以前からそうでしたけど、今シーズンはそれ以上に自分の中で得点という部分にこだわって、シュートの数だったり、前に行く時間だったり、そういうのを変えていこうと、意識の部分で少し変えた部分はあります。なかなかまだ望んでいるようなゴールは取れてないですが、少しずつですけど、そういう意識がゴールに結びついているのかなっていうのは思います。
でも、そうですね。まだもっともっと点を取らないといけないと思いますし、相手の脅威になるような選手にならないといけないと思っています。
ミックスゾーンにて
※ミックスゾーンでの取材のため、写真はありません
野村啓介選手
ーー試合の振り返りをお願いします
今日の試合はいつもに比べるとちょっと暑さとか湿気があって、チーム全体的にいつものディフェンスの強度は出しきれなかったところもあったんですけど、でも何とかそれを乗りこえてやれたというところです。前半、結構僕がチャンスを外しちゃって難しい試合にしちゃったところはあるんですけど、でもなんとか後半点を重ねられたんで、よかったかなと思います。
ーーチャンスを外したところもありましたが、貢献度は高かったと思います
今日は、比較的ボールに触われましたし、来てた日なんで、何回か、チャンスは作れていたかなと思います。
ーー身体を張って、PKも取りましたが?
今日は本当にいいボールが結構入ってきていたんで、チャンスがあったらシュートのところまで持って行きたいなっていうのがありました。それでタイミング的にも角度的にもいい感じだったんで、行けるかなと思ったら引っかかっちゃったんですけど、それでPKを取れたんで、よかったかなと思います。
ーー自分が獲得したPKでしたが、自分では蹴らないんですか?
基本、バナナ(ヴィニシウス)が蹴る決まりなので、渡しました。ゴールは欲しかったんで、ちょっと蹴りたかったですけど、でも、前半バナナのパスを外しちゃってたんで(笑)。
ーー今シーズンはここまで2敗とチームが強くなった印象ですけど、自分たちの感覚は?
正直自分たちとしては、毎試合結構いっぱいいっぱいというか。本当にギリギリ、接戦なんですよね、内容的にも。だから負けてもおかしくないような試合を結構ギリギリで勝ってるみたいな印象です。どっちに転んでもおかしくない試合を、全部自分たちが勝てているのは成長だと思いますけど、それは多分去年、勝たなきゃいけない試合を落としちゃって、最終的にあの順位っていうのがあったからだと思います。その辺を落とさなければもうちょっといい順位に居れたんじゃないかという話は結構してたので。今年は開幕戦は負けちゃいましたけど、それ以外のところでそういう去年の経験を、少なからずみんな意識してやってるってところはあると思います。
ーー町田は若い選手が多いチームですけど、年齢も上で、選手としての経験も豊富というところで何か気をつけていることなどありますか?
若い子たちは勢いもあるし、特徴がある選手が多いんで、逆にあんまりいろいろ言いすぎて、そういうところなくさせちゃうのは良くないかなって思ってるので、言い過ぎないようにはしてます。ただ、やっぱり気になったところとか、アドバイスできるポイントとかは、するようにしています。
ーー例えば、どういったところが気になりますか?
いやもうすごい細かい話になってくると、例えばキーパー、ジオヴァンニを上げたときのポジショニングだったりとか。ポジショニング関係の話は、ちょくちょくしますね。
ーーポジショニングというのは、経験値の差が出てきやすいところですか?
多分、そうですね、出てきやすいと思います。特に、数的優位をポジションニングで作るみたいなところは、年齢が低いと、そこまで意識するのが難しいところでもあるので。僕が個人的に気になるのは、そういうところが多いですかね。
ーーそれはピヴォだから気になるものか、野村選手だから気になるのか?
いや、多分僕だから。多分ですけど、ピヴォの選手で、そういうのを気にする選手は多くないと思います。だけど、僕はすごく気になります。逆にそれがちゃんと出来ていれば、相手を抜かなくてもすごいチャンスになるので。もうそこに立ってるだけで数的優位を作れるみたいなシーンが結構あるんですけど、それができないとやっぱりもったいない。立ってるだけで1人抜けるのに、そこから少しズレただけで、(そのために)一人抜かなきゃいけなくなる。その労力を考えたら絶対に最初のポジションにいたほうがチャンスできるし、みたいな。
ーー町田は個々に特徴のある選手がたくさんいても、そういうところはちょっとまだ経験不足だなと感じますか?
そこはやっぱありますね。対人のところは、意識しやすいポイントだと思うんですけど、立ち位置というのは、体感して覚えていくところもあると思いますし、ちょっとずつ意識していかないと身につかない。結構意図的にやっていくことが大事かなと個人的には思ってるので。たまに気になったときとかは言ってます。それによって自分のところでチャンス作れたりするときあるので。
ーー野村選手自身がそういうところを意識するようになったのは、どのぐらい経験してからですか?
やっぱり(バルドラール)浦安のときの経験が大きいですね。僕が居たときの浦安は、個人で剥がしてとか、個人で勝ってというよりも、どうやってスペースを作ってとか、どうやってフリーになってとか、どう立ち位置を取って数的優位を作るかとか、とにかく数的優位をどうやって簡単に作るかというところをすごく求められていたんで、それでめちゃくちゃ頭を使うようになりました。
ーーそういう意味では指導者のおかげというところですか?
指導者のおかげもありますし、当時在籍していた選手たちがすごく経験豊富で、スペインにいた選手とかが多かったので。高橋健介さん(フットサル、U-19フットサル日本代表コーチ)とか星翔太君(元日本代表)とか、荒巻太郎(マルバ水戸FC)とか、小野大輔さん(元日本代表)とか、やっぱりそういうところの影響は結構ありますね。
ーーそういう環境で賢い選手になっていった?
健介さんが監督をやっていたときもありましたし、リケル(アルベルト・リケル前監督)がきているときもあったので、そういう環境で毎年ちょっとずつ頭の中が整理されていったというところはありますね。
ーーそういう意味では町田はまだ強くなる可能性があるということですか?
全然あります、あると思います。あんまり目立たないかもしれないですけど、そういう細かいエラーは多いんですよ。ただ、やっぱりチーム的にすごく強度が高いので、その強度で結構カバーできるところはあるんですけど。
ーー強度でカバーできるものなんですか?
できますね。特に最近のフットサルの感じだと、どっちかっていうとその強度のほうが大事だったりするので。フィジカルのレベルが滅茶苦茶上がってるんで、結構そこでカバーできちゃってるところはあると思います。逆に僕はちょっとフィジカル的に大変なんで(笑)、そうじゃないところでカバーできるようにしてます。もちろん並行してフィジカルもしっかりやってますけど。
ーー今年からまたフィジカルのトレーニングが厳しくなったと聞きました
そうですね、町田はフィジカルにさく時間は多いですね。でも、めちゃくちゃきついフィジカルっていうよりも、甲斐さんはコンディショニングというところをすごく意識しているので、毎試合コンディションはすごくいい状態で挑めています。練習やフィジカルトレーニングがキツくて、試合に挑むときにはもう疲れちゃって、みたいなことはないですね。
ーー現状、名古屋に次いでの2位というところですが?
まあ、そうですね。とにかく今はハードワークができるんで、それが強みですね。ディフェンスとか、すごくないですか? 伊藤圭汰とか原辰介とか、髙橋裕大とか。みんな、めちゃくちゃきついようですけど、やりきれるので、そこが強みですね。
ーー野村選手自身は、課題を感じるところはありますか?
やっぱりゴールはもっと取らないといけないっていうところはありますね。シュート数から増やしていきたいと思っています。
ーーとはいえ、他の役割もありますが?
そうですね、前進の起点になるっていうところは。ピヴォもゴールを求められますけど、それ以外の仕事もいっぱいあると思ってるんで、ゴールが取れればもちろんいいんですけど、それプラスで、他の部分というところでも、貢献できるところってあると思ってるそういうところも意識はしてます。
ーーこのあと中断がありますが、中断期間中はどんなところを強化したいですか?
特に最近の試合では、僕らのセットの方が、今日はよかったんですけど、ボール保持できない時間帯が結構多かったりとか、単発で終わっちゃって相手ボールになっちゃうってことが多かったんで、その辺をもうちょっと詰めたいかなっていうのは個人的には思ってます。自分の受け方とかももうちょい工夫できるかなっていうのもあるし、そういうのをいろいろ試していきたいかなと思ってます。
立川アスレティックFC 試合後会見
ーー試合の総括をお願いします
比嘉リカルド監督 失点するまで、すごいいいディフェンス、いい攻撃していて、自分たちのゲームのリズムでした。あのPKを相手に与えて、試合を崩してしまったんです。1点差だからまだ行けるって、レフェリーのせいで負けたわけではないけど、集中力、全部飛んじゃうね。
昔から選手として、代表までいって、指導者になって、試合に勝てるように毎日頑張ってる。審判が目立つところ、審判のせいで負ける。相手にしなかったり、からんだりしたら、もうやる気、なくなるんです。先が見えない。本当に残念、フットサル界、本当に残念です。
僕ら毎日頑張って、試合に勝てないっていう、そういう自分の力じゃないところで勝てないのはすごく悔しいです。今シーズン、問題多くないかなと思っているんですね。担当の割り振りを考えて欲しいし、レフェリーもよくならなければ現場のレベルも上がらない。とりあえず今日の試合の内容はこうでした。町田は強いけど、でもリズムは僕らのリズムだったんです。
上村充哉選手 審判のところは今、比嘉監督が言ってくれたんで、僕からは何も言うことはないです。チームとして、自分としても点を決めるところは、決めないといけないし、パワープレーとか重要な役割を担わせてもらってるなかで、簡単に失点したら勝てないと思います。チームを引っ張る立場にいるのは理解していますし、まだまだ物足りないというのも理解してるし、そこは悔しいし。また切り換えて、という言葉はあんまり好きじゃないんですけど、また湘南(ベルマーレ)戦に向けてやっていきたいと思います。
ーーPKのシーンをリプレイで見ましたが、相手のピヴォを皆本晃選手が掴んではいるんですが、場所がペナルティエリアのうちか外かというのは微妙に見えます。比嘉監督が問題にしているのは、ファウルだったかというよりは、PKだったかというところですか?
比嘉リカルド監督 完全に外でした。トラップしてる瞬間、引っ張ってるってわかった。トラップした瞬間は並んでる。相手の身体が崩れたのは、それは外だったんです。
あとは基準を、僕らのボレーシュートに対して、相手はスライディングしたり。なんでPK取らない? 当たってないだけなのか? あともうひとつ、危ないシーン、ゴールになるならないは関係なくて、上(高い)のボールとか、相手の足がきたりとか危ないシーンがあったり、当たったりもしている。それはカードを出さない。ただちょっとしゃべったら、揉めたと言って、すぐにカード出す。
ーーカードが出ましたか?
比嘉リカルド監督 今日は、もらってない。だからもうそうならないように。レフェリーとコミュニケーションが取れない。それでうまくコントロールできるのかな? 選手の気持ち、現場の気持ち、わかってるのかな? と思うんですね。もしくは、自分のプライドでやってるじゃない? 自分が目立つように。っていうことを感じます。
ーー0-0で折り返したハーフタイムにはどういう話をしましたか?
比嘉リカルド監督 最初の30秒ぐらいで2回ぐらいシュートを打たれて、その後は自分たちのリズムでゲームに入って、マイペースだったんです。ただ町田をスカウティングしていて、大阪戦も悪い時間、悪い内容のときに我慢して、いいところ、セットプレーで点を取ったりだとか、こぼれで点を取ったりだとか、それがあるチームだから、集中をやり切らなきゃいけない。同じリズムだったら最後まで20分、1点は取れるんじゃないかな、勝ち切れるんじゃないかなと思ったので、そういう情報、作戦を伝えました。
ーーパワープレーをスタートしたあとの最後のタイムアウトのときには、どんな指示を?
比嘉リカルド監督 0-3になったから、残り3分、早く打たないといけないから、ディフェンス崩すより、打たないといけない、そういうサインプレーでいこうかなと思ったんです。
僕はパワープレーでも、攻撃の定位置攻撃でもシステムがあるんですよ。でも、システムより、時間がないから、ボールを回せないからシュートを打って行こうという話をしました。
ーーここから少し中断期間に入りますが、チームとしてこの期間をどのように活用していきたいかを教えてください
比嘉リカルド監督 今回の中断は、短い、すごく中途半端です。あまり長い時間休めないし。なぜかというと、今は、上げる時期じゃないですけど、長く休むと落ちてしまうから。ちょっと休み、フィジカルのところをコントロールしながら、やっていきたいことがある。今日の試合だと、ディフェンスよく頑張って走ってる、ゴール前で点を取れるように、やり方をもうちょっと練習しないといけないかなと感じました。
上村充哉選手 チームなので、(試合に)出れる選手と出れない選手がいますけど、うちも出れない選手でも、いい選手がいっぱいいると思いますし、僕も出れない選手を見捨てるつもりはないですし、監督もそうだと思うし、また争いが始まっていくと思うので、そこはもう出てる出てない関係なく自分のために、チームのために、100%でやるっていうことをまた頑張っていきたいと思います。
ーー今日はジョガーダ、サインプレーを多用して、すごくいい形を作っていたと思うが、これは町田対策としてやったことですか?
上村充哉選手 相手は前に前に取りにくるチームなので、裏を取っていこうというところ。うまくいかなかったところもあるんですけど、うまくいったところもあるし、練習の成果が出たところもあると思います。決めきれなかったのは、改善しないといけないし、ゼロ得点で終わってる試合が今シーズンはいくつかあるので、そこの修正をしていかないといけないなと思います。
ーーリーグ戦折り返した試合、前回対戦でホームで負けているっていうところで、この試合をどんな気持ちで臨んだかを教えてください
上村充哉選手 いつも通り勝つ気持ちだし、相手が順位上だからとか下だからとか関係ないし、自分たちのやることをやる、相手の良さを消すっていう、いつも通り臨みました。