立川アスレティックFC 注目のサポーター 佐伯暖くん コールリーダーに名乗りを上げて

コラム

ホームではMCといっしょに、関東アウェイは太鼓と声で応援をリード

〜コールリーダー修行中 立川アスレティックFCサポーター 佐伯暖くん〜

立川アスレティックFCのホームで行われる試合は、アリーナMCとサポーター席からの太鼓と声による応援が会場を熱くしている。その太鼓を叩きながら声を出して応援をリードしているのが、佐伯暖くん。自らコールリーダーに名乗りを上げた、小学校6年生だ。

立川アスレティックFC ゴール裏サポーター コールリーダー

ホームの応援はMCと協力して

佐伯くんがゴール裏のサポーター席からの応援を本格的にスタートしたのは、今シーズンの始めから。試合を重ねるごとに、太鼓のリズムは力強くなり、応援の声を合わせるサポーターも増えている。最近では、いっしょに太鼓を叩きたいと声をかけてくる同年代の少年サポーターもいて、応援の輪がどんどん広がっている。

立川の応援は、コロナ禍を経た現在もアリーナMCが進行を担って、会場を盛り上げるスタイルが基本。ここにサポーター席をリードする佐伯くんの太鼓と声が加わって、サポーターが鼓舞する声がピッチの選手にしっかり届くスタイルを作り上げている。

立川アスレティックFC ゴール裏サポーター コールリーダー

立川アスレティックFC ゴール裏サポーター コールリーダー

立川アスレティックFC ゴール裏サポーター コールリーダー

これには、佐伯くんとアリーナMCとの試合前の打ち合わせと試合後の反省会が重要だ。

試合前には、その日の進行に合わせた太鼓と声出しの内容を打ち合わせ。例えば、選手一人ひとりのコールを行うタイミングや回数などをチェックする。これは特に重要なポイントだ。また、フットサルはタイムアウトの時間の盛り上げも欠かせない。MCが進行を担うからこそ、太鼓と声出しをリードする佐伯くんとの綿密な打ち合わせが必要となる。そして試合が終わったあとには、勝っても負けても、できたこと、できなかったこと、良かったことや反省点を確認し、次の試合で生かしたいアイデアを共有する。立川の勝利のために、選手たちが頑張れるように。

リーグも中盤戦に入った今、応援をリードする佐伯くんの太鼓と声は、ホームに欠かせない存在となっている。

応援で他のクラブに負けたくない

もともと立川の応援もサポーター席で太鼓を叩き、場内の応援をリードするサポーターグループがいた。ところが、コロナ禍によって鳴り物が禁止され、声出しの応援もなくなって、アリーナMCが主導する形に変わった。

そんなシーズンを過ごしながら、少しずつ変化ができたのは2022年も終わり頃。Fリーグも「声出し応援運営検証試合」などを実施し、段階的に声出し応援を再開する方向で動き出した。ところが立川のクラブとしての方針は、アリーナMC主導の応援の継続だった。

佐伯くんが立川の試合を観戦し始めたのは、2019-2020シーズンから。今シーズンで4年目になる。観戦のきっかけは、キャプテン上村充哉選手がコーチを務めるフットサルスクールに入ったこと。Fリーガーが身近な存在となった。また、立川はクラブの体制として地元の小学生が足を運びやすい環境を整えている。そんな後押しもあって、家族で観戦に訪れるようになった。

佐伯くん家族がアリーナに足を運び始めた頃は、コロナなどなく、ゴール裏では熱いサポーターが賑やかに応援を繰り広げていた。佐伯くんは、これまで経験したことのなかったゴール裏の熱い雰囲気も、スクールのときとはちょっと違う、試合で戦うコーチたちも丸ごと好きになって応援した。

だから、他クラブが声出し応援を再開するなか、MC主導のまま変わらない立川の応援を少し寂しく思った。

佐伯くんは、もともと楽器に興味があり、にぎやかな雰囲気も大好き。ゴール裏でコールリーダーがリードするチャントやコールに合わせて応援する楽しさも知った。だからこそ、誰も太鼓を叩かないなら、自分が叩きたい。もっともっと選手を応援したい。何より選手たちが頑張っているのに、応援で他のクラブに負けたくない。その思いが佐伯くんを行動させることになった。

立川アスレティックFC ゴール裏サポーター コールリーダー

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選手兼代表理事の皆本晃選手は「その気持ちがありがたい」

まずはご両親に相談。ご両親も佐伯くんの気持ちを尊重し、今度は、もともと太鼓で応援をリードしていたサポーターグループに相談することに。

立川は、府中アスレティックFCを前身とし、立川・府中アスレティックFCを経て現在に至るチーム。応援するサポーターたちにも歴史がある。彼ら古参のサポーターたちも佐伯くんの気持ちを喜び、太鼓を叩くことを快く後押ししてくれた。この後押しに勇気をもらって今度は、クラブに相談すると、選手兼代表理事を務める皆本晃選手が「自分から言ってくれたことがうれしいし、その気持ちがありがたい」と快諾。MCと協力しながらホームゲームを盛り上げていくことになった。

コールリーダーデビューは昨シーズン最後のホームゲーム。今シーズンは、そのときの経験を活かすことからスタートした。今や、その応援に応えたいと、選手も一目置く存在になっている。

佐伯くんの最推しはピヴォの湯浅拓斗選手。「いっぱい走ってボールを追いかけてくれて、しっかり得点も決めてくれるから」というのが理由。今は、「ディフェンスがかっこいいなって思ってます」という酒井遼太郎選手がコーチのクラスに通う。また、チームとしての魅力は、「走り回ってボールを奪って、ゴールまでしっかり繋げてくれるチーム。セットプレーの種類もいっぱいある。比嘉監督も熱くて大好き」だそうだ。

立川アスレティックFC ゴール裏サポーター コールリーダー

関東アウェイはサポーター席から応援をリード

太鼓を叩き、応援をリードすると決めた以上、中途半端は許されないというのも理解したうえで、今シーズンはスタートした。応援を任せてくれた、古いゴール裏サポーターたちへの感謝の気持ちも大きい。だからこそ、将来はまだまだわからないが、できるだけ続けたいという思いは強い。

そうした思いを見せるのは行動からということで、今シーズンは、関東に限られてはいるが、アウェイにも足を運ぶ。アウェイでは、進行を担当するMCはいない。すべてのコールを佐伯くんが決めて、声を出してリードする。

初めてアウェイで応援したのは、7月8日に開催された第7節の湘南ベルマーレ戦。小田原アリーナに足を運んだ。この試合は、早い時間に立川が先制。同点に追いつかれたものの、終盤に勝ち越しゴールを決め、さらにパワープレー返しの得点でダメ押しして完勝した。この勝利に貢献したのは間違いなく佐伯くんがリードした応援。リーグ屈指と言われる湘南サポーターの応援に勝るとも劣らない応援で選手を鼓舞し続けた。

試合後、比嘉監督や酒井選手はこの応援について、「本当に力になっている」「応援に見合ったプレーをしないといけない」と話した。これからもその存在感は、ますます増していくに違いない。

立川の試合に足を運んだ際は、ぜひゴール裏の少年コールリーダーに注目して欲しい。

▶Text by 小西 尚美
▶Photo by 小西 尚美
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