試合

東京ダービーは町田が勝利!

~ホーム最終戦で有終の美を飾る~

1月31日(日)に町田市立総合体育館で開催された関東3クラブによる共同開催の3試合目は、この施設を本拠地とするペスカドーラ町田vsフウガドールすみだ。両チームとも2日続けて戦う厳しいスケジュールではあったが、いつも以上に負けられない東京ダービーである。

特にホーム町田にとっては、メインスポンサーの冠マッチであり、ホーム最終戦、さらには守護神イゴール選手が300試合出場を達成、クレパウジ ヴィニシウス選手のFリーグ通算300ゴールも期待できると負けられない条件が整っている。

一方のすみだは、コロナウイルス感染症対応による活動休止期間が1月27日に明けたばかり。意地はあっても、戦い方に工夫が必要な事情もあった。

とはいえキックオフの笛が吹かれれば、両チームともに昨日の疲れを感じさせずに躍動。特に町田は、ファン・サポーターに見守られたホーム最終戦を勝利したい気持ちが表れ、積極的にゲームを展開。開始4分には、これからの町田を背負っていくであろう中村充選手と毛利元亮選手のいきのあったプレーで先制した。16分には、ヴィニシウス選手が自身の通算300ゴールに王手をかける得点をゲット。カウンターからのトゥーキックはコースも見事。24分には、伊藤圭汰選手がインターセプトしたボールを運び、逆サイドを上がってきた倉科亮佑選手にパス、倉科選手がタイミングを合わせてゴール前のヴィニシウス選手にラストパスを送り、ゴール。チームメイトのお膳立てで300ゴール目を挙げた。

2ndピリオドも拮抗した展開に。すみだのシュートは、1stピリオドから町田の守護神イゴール選手にことごとくも阻まれていた。それでも諦められないすみだは、パワープレーを仕掛ける。深い位置まで持ち込んだ鬼塚祥慶選手がゴール前に折り返しパスを送り、宮崎曉選手が足裏でゴールに流し込んで1点を返した。

コロナ禍の影響によってタイトなスケジュールで行われた試合ではあったが、そのキツさを感じさせない気持ちのこもったプレーの連続に、訪れたファンやサポーターは勝敗を超えて見応えを感じられた試合だったのではないだろうか。

活動休止の影響が残るなか、ブレずに立ち向かった選手が誇り


フウガドールすみだ 須賀雄大監督
ーー今日の試合を振り返って
須賀
お疲れ様でした。今日は、昨日から引き続き2試合ということもありますが、コロナウイルスの影響で2週間の自粛と、少ない時間のトレーニングしか積めなかったということで、コンディションはかなり難しい状況だったということもあって、自分たちの持ち味であるハイプレスと、ゲーム自体を動かしてカウンターを引き出していくということよりも、しっかりと守って少ないチャンスをモノにしていくという、そういうゲームプランで入りました。

実際、先制点を奪われたことで、なかなかゲームプラン的には難しくなってしまったんですけど、それでも粘り強く、1点を目指してチャンスは作れていたと思いますし、相手のイゴール選手が素晴らしかったということを認めなければいけない、褒めなければいけないところも大きいのかなと思っています。

とにかく自分たちが実際にこういう立場になって、改めて非常に難しいシチュエーションなんだなということを思い知りました。その難しいなかで、選手たちが最低限ゲームを作れた、昨日と今日で、それ自体、僕は素晴らしいことだと思ってますし、それに対して、ブレずに信念を持って言い訳せずに取り組んでくれた選手たちを誇りに思っています。以上です

ーー昨日今日と2連戦となったが、どういったプランで臨んだのか?
須賀「正直、試合ができる選手もかなり限られてまして、昨日は難しいけど今日はギリギリ大丈夫というドクターの判断もあって、プランを組むっていうこと自体が難しいというか。なので自分がやってきた長年の経験で、プランを最低限は考えるけど、逆にいったらフタを開けてみないとわからないことが多かったので、ある意味プランというのはプレスラインの設定だったり、自分たちのストロング、最低限、この試合で活かせるだろうというところを、選択していくっていうところに関してはできたんですけど、逆にプラン通りにいかないことがたくさん起きるので、そこに対処していくというイメージではありました。

ただ大枠でいうと、自分たちはフルコートでプレスをかけていくのがベースですけど、プレスラインを浦安戦はハーフまで、今日もセンターサークルの頂点に設定して、根本的な運動量自体を減らしながら、自分たちの活動量自体を減らしながら、かつ相手が自陣に入ってきたときの強度だけは下げないというようなプランニングで入りました。そのなかでカウンターで(得点が)取れれば非常に良かったと思うんですけど、大枠としてはそういう形ですね。ただ今日みたいにビハインドになれば当然、プレスラインを上げるっていうのはあったので、その辺りはゲームはなま物なので状況によっては変えようというふうには思っていました。

攻撃に関しては、トレーニングする時間がほとんどなかったので、今シーズンやってきたところをベースに、選手たちのもともと持っているポテンシャルを信じながら、確認程度で入ったっていう形ですね」

ーー2月に入ってタイトなスケジュールが続くがシーズン最終盤をどう戦うか?
須賀「そうですね、やはりABEMAで放送されているということもありますし、自分たちはもう優勝もないクラブですけど、1試合でも(多く)おもしろい試合を観せたいという思いは強いです。しかし、やはり現実的にこのタイトなスケジュールを乗り越えていかないといけないということもあります。勝ちを目指すことは当然、スポンサーの皆さんにも、下部組織の子達にも、何より一緒に戦ってくれているサポーターにも、必要だと思うので、やはり理想と現実をうまく折り合いをつけて戦っていくような、残りのシーズンになるんじゃないかなっていうふうに思っています」

ホーム最終戦でチームの力を示すことができたことが喜び


ペスカドーラ町田 ルイスベルナット監督
ーー今日の試合を振り返って
ベルナット「今日の試合に関しては、勝利を収めたことがとてもうれしいです。前半から高い集中力で選手みんなが力を合わせて戦えたところは、すごく喜ばしい点でもあります。

こういった形で、上位に入れるチームであるとチームの力を示すこともできました。若い選手が多いチームですが、その若い選手たちの一人ひとりが成長するなかで、今日のような試合運びであったり、何をすべきかということをしっかり判断できた試合でもあります。また、ベテラン勢の力が若い選手に伝わり、歯車が噛み合ったなかで、選手一人ひとりが力を発揮できた試合でもありました。そういったチームに成長していることも、監督としてうれしい点であります。

今日、試合で素晴らしい結果を収めた選手一人ひとりをファン・サポーター、皆様の前で見せられたこともうれしい点です。

また今日は、守護神であるイゴール選手の300試合出場と、ヴィニシウス選手の素晴らしい300得点という記念に対しても、とてもうれしい気持ちでいっぱいです。

ありがとうございます(日本語)」

金山友紀選手
金山「改めてこのコロナ禍の状況で、こういった有観客の試合ができたことを本当にうれしく思います。この開催にあたってたくさんの方々の力があっての開催だと思うんで、本当に感謝します。

1月はかなりハードな試合をこなしてきたんですけど、最後に勝利で、ホーム最終戦を勝利で終えられたことはすごくうれしいですし、今日は、メインスポンサーさんの冠マッチということでどうしても負けられない試合だったので、しっかり勝ち切ることができてすごくうれしく思います。あと1試合残ってますし、全日本選手権もあるので、またそこに向けて頑張っていきたいと思います。本当にありがとうございました

ーーあらためて300ゴールを達成したヴィニシウス選手のすごさとは?
ベルナット「彼の持ち味は、決定力の高さや、決めるところで素晴らしいシュートを決める冷静さ、判断力であることは誰が観てもわかりますし、特徴でもあります。

リーグのなかでもとても賢い選手で、自分がどこで強みを出せるのか、その状況で何ができるのかを瞬時に判断しますし、相手の意表をつくことであったり、良い意味でずる賢いというのでしょうか、そういったところも彼の力であり、結果として現れているところでもあります。

今シーズン彼は、フィクソというポジションでスタートすることになりました。彼は最初、これまで1度もフィクソをやったことはないと言っていましたが、今振り返ってみますと自分の持ち味を存分に発揮し結果を残しました。経験のないポジションでも瞬時に判断ができ、どのポジションでも自分の特徴を活かせる選手であるということをシーズンを通して見せることができたと思います。ありがとうございます」

金山「やっぱり選択肢をいくつも持っている、パスも出せるし、シュートも打てるし、ドリブルは今はそれほどやらなくなったとは思うんですけど、それでもやる時はやりますし、開幕戦の(Y.S.C.C.)横浜戦で最後ドリブルで突破したシーンとかも状況判断とか、すべてにおいて頭のいい選手だなっていうのは、やっていて感じますね。監督が言ったのとすべて一緒です(笑)」

ーー1月はタイトなスケジュールだったが、最終戦まで20日間空くというところでリーグの最終戦に向けてどのような調整をして、どのような戦い方をしたいか?
金山「間が空くのは、逆に難しいことにもなるんですけど、うちにとってはケガ人であったり、今外れている選手が合流して、最後にみんなで競争し合いながら全員で試合ができる期間があると思って、プラスに捉えて、本当にラスト、駒沢でできるところに向けて、今シーズンのリーグ戦の集大成として持っていくことができるんじゃないかなと思ってます。そういった意味でみんなもモチベーション高く臨むことができると思うので、そういったところに繋げていければと思っています」

ベルナット「来週もトレーニングマッチを入れて、試合にあんまり出られていない選手もそこで試合勘を取り戻す、そういった形で調整に入ります。そのなかでキャプテンが先ほど言ったように、チーム一丸となって勝利を収めにいく。リーグの順位にも関係がある試合なので、みんなで良いモチベーションを持って、勝利を目指す気持ちは高く保っていきたいと思っています。

また、先ほど言ったようにフィジカルのコンディションだったり、ケガ人といったところをしっかりケアし、回復する期間として、最終戦に向けていい形でみんなで望めたらなと思っています。

十分な期間があるので、最終戦で対戦する立川・府中アスレティックFCのスカウティングを行い、ウイークポイントを探し、そこを狙っていけるようなゲーム運びを作り上げて試合に挑みたいと思っています」

ーー下部組織からの生え抜き選手が育ってきているが、クラブとして育成への取り組みを教えて欲しい
ベルナット「日本の育成年代の指導者がしっかり積み上げてきた成果を自分が見ることができたということ、そうした選手をチームに昇格させることができたことがひとつのポイントだと思います。そういう育成の指導者がいることが町田にとって素晴らしいことだと感じています。

私は、日本に来てまだ2年ですが、自分が町田に来て一番最初に行ったのが若い選手にどういう選手がいるかを確認し、選手たちの将来性やポテンシャルを見抜くことです。そして将来、リーグ優勝するために下部組織でどういった若手を育てていくのか、ポテンシャルを確認しながら2年間見てきました。

そのなかで、育成の監督やコーチ一人ひとりに重要視して話しているのが、常にトップチームで要求される、フットサルにすごく重要な状況判断やスピードをどう選手に与えるかということです。

また、経験豊富なベテランの選手には、若い選手と接するとき、フットサルに対する姿勢であったり、人間性であったりというところを常に意識して、コミュニケーションをとってもらうようにしています。細かい点ですが、若い選手にとってそういったピッチ外での姿勢やトレーニングのなかでの一つひとつが選手として判断力や、人としての成長につながると話しています。

今回、例えてあげるのであれば金山友紀の真骨頂であるファーに走り抜けるタイミング、その姿勢であったり、ゴールを狙うその気持ちだったり、そういったものも、彼の背中を見て成長できる部分です。彼のスタイルや、日頃のトレーニングに励む100%の努力、気持ちであったり、その積み重ねが成長に必要なものであるということを若い選手は見ることで学ぶことができ、更なる成長を遂げることができます。それが町田を支えいてるのかなと思います。

自分たちがやってきているのは、勝つためのフットサルです。ですからトレーニングのなかで、どのチームにも負けない競争心を駆り立て、その姿勢を忘れないことを選手に伝えています。そのなかで見本となる選手の一人ひとりが力を発揮することで若い選手に伝わり、また次の世代に伝わっていきます。また、トップチームを目指すためには、常にひとつのトレーニングに満足せず、高い目標を持ってやっていく姿勢を忘れないことが非常に大事な点だということを伝えています。ありがとうございます」

次節試合情報


ペスカドーラ町田
VS:立川・府中アスレティックFC
日時:2021年02月20日(土) 19時K.O
場所:駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場

フウガドールすみだ
VS:ボアルース長野
日時:2021年02月06日(土) 14時K.O
場所:墨田区総合体育館(入場制限付)

Text by 小西 尚美
Photo by PESCADOLA MACHIDA
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